MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』

2018-05-30 00:56:52 | goo映画レビュー

原題:『Stronger』
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン
脚本:ジョン・ポローノ
撮影:ショーン・ボビット
出演:ジェイク・ギレンホール/タチアナ・マスラニー/ミランダ・リチャードソン
2017年/アメリカ

ヒーローになるための「腹の括り方」について

 『ホース・ソルジャー』(ニコライ・フルシー監督 2018年)の原題が「12人の強者(12 Strong)」ならば、本作はさしずめ「ボストンの強者」となるだろうが、本作の原題は「より強く(Stronger)」である。
 主人公のジェフ・ボーマンがガールフレンドのエリン・ハーレイと付き合ったり別れたりを繰り返している原因はジェフが一緒に暮らしている母親のパティにジェフが頭が上がらないからであろう。
 ジェフの証言によって爆破テロの犯人が逮捕され、ジェフは一躍ヒーローとしてボストン市民のみならず、世界中から喝采されプレゼントが届くようになるのだが、両足を失ったジェフの気持ちが世間に追いつかない。その上、ジェフに対して世間の期待に応えるように仕向ける母親のパティと、世間に惑わされずに静かに暮らすことを勧めるエレンが対立してジェフはますます混乱してくる。
 そんな時にジェフが出会ったのが、彼を最初に救出したカルロスで、彼は長男をイラク戦争で、次男を自殺で亡くしていた。エレンが妊娠していたこともあって、もはや自分の人生が自分一人のものではなくなっていることを悟ったジェフは、それまでいい加減にこなしていたリハビリに真剣に取り組むようになり、急ごしらえのボストンのヒーローは本物のヒーローらしくなっていくのである。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする