原題:『Pride and Prejudice and Zombies』
監督:バー・スティアーズ
脚本:バー・スティアーズ
撮影:レミー・アデファラシン
出演:リリー・ジェームズ/サム・ライリー/ダグラス・ブース/ジャック・ヒューストン
2016年/アメリカ・イギリス
中国と日本の「偏見」について
タイトルだけでは「際物」のように見えるが、中身は意外としっかりしている。フィッツウィリアム・ダーシーと仲たがいしたエリザベス・ベネットはジョージ・ウィカムと親しくなり、ある教会に連れていかれる。実はそこはゾンビの集会場で、彼らは豚の脳みそを食べることで人間との共存を図ろうと努力しているとエリザベスは聞かされるのであるが、ウィカムを信じていないダーシーはそれは罠だと捉え、教会は既に崩壊したとエリザベスに嘘をつき、ウィカムに捕えられ教会に監禁されていたリディア・ベネットを一人で救出に向かいのである。
当時は上流階級は日本へ、中流階級は中国で学ぶことになっている。ある貴族の家を訪れたエリザベスは相手から日本語で問われて答えに窮するが、本棚にあった『心』や『剣道』というタイトルの本の中から原書の『孫子』を抜き出して中国語で問い返す。
そこまで細かい時代設定が整っているにも関わらず、ベネット家の姉妹たちが繰り出す少林寺拳法と貴族階級の日本の武道の違いが上手く描かれておらず、ゾンビとの対決などもそれらの武道が活かされていないところが惜しまれるが、ハリウッド映画においては決して珍しいことではない。