アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン
2009年/フランス
本物の‘芸術映画’
総合
80点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
この作品が強い批判を浴びても仕方が無いと思う。何故ならば本来ならばアートシアター系で密かに公開されるべきはずの作品であるにもかかわらず、あたかもサスペンス超大作のようなフリをして一般の映画館で公開されているからである。
この作品で中心的な役割を果たしているのはシタオと、人間の肉体を素材に作品を制作している‘狂気の芸術家’ハスフォードの2人である。ハスフォードは人間の苦しみを生身の人間を使うことで表現する。他方シタオは他者の人々の苦しみを自らの体に引き受けることで‘表現’する。ハスフォードが古典的な芸術の表現者であるとするなら、シタオはモダンアート的なパフォーマーといえるだろう。
つまりこの作品は人間の苦しみを究極まで突き詰めて表現する両極端に位置する2人の間で、善である元刑事の探偵クラインと、悪である香港マフィアのボス、ス・ドンポの2人が2人共まるで善であることも悪であることも無意味であるかのようにどっちつかずのまま途方に暮れている様子が描かれているのである。
この作品のタイトルの真意はよく分からないが、それ以上に分からないのが、何故日本人の木村拓哉が演じているシタオの本名が‘Shitao Chen’という中国系アメリカ人なのかである。日系であっても問題はないと思うが、わざわざ中国系にする必要があったのだろうか?(中国系アメリカ人の方が金持ちという一般的なイメージ?)
鳩山総務相更迭 郵政社長は続投 首相、窮余の盟友切り (産経新聞) - goo ニュース
それにしても麻生太郎のブレ具合は凄まじいものがあり、本当の意味で“狂気”を
感じる。幼い頃から人生何でも上手くいっているから、このようにいざ自分で判断を
下さないとならない状態に陥ったらどうしていいのか分からなくなり、結局、麻生が
首相になることに一番尽力してくれた鳩山邦夫を切ることになるとは、つくづく麻生
という男はどうしようもない人間であるのだと思い知らされた。鳩山を切ったことは
仕方が無いとしても、西川善文はこのまま何のお咎めも無しに続投させていいの
だろうか? 別に西川でなくても人材は他にいるはずで、小泉を黙らせるような
西川以上の人材の起用という“荒技”を思い切って仕掛けられないところが、麻生の
育ちの良さに起因する弱さなのである。