【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「「怖い絵」で人間を読む」中野京子

2024年04月29日 07時28分25秒 | 読書(絵画)


「「怖い絵」で人間を読む」中野京子

読み返し。

P70・・・エリザベート皇后
傍からはおとぎ話のように始まった夫婦の物語ですが、実態は、悲しいふたりが45年かけて、結婚すべきではなかったという事実を確認し合っただけのように思えます。


P102
アントワネットを醜化しようとしたにもかかわらず、期せずしてダヴィッドの確かなデッサン力は、王権神授説のもとに育てられたプリンセスたる者の矜持を、その凄みとともに描きとめてしまったといえるでしょう。


断頭台に向かうマリー・アントワネット

薔薇を持つマリー・アントワネット

【ネット上の紹介】 
名匠ベラスケスの手による、スペイン・ハプスブルク家の王子の一見かわいらしい肖像画。しかし、その絵が生まれた“時代の眼”で見ていくと、人間心理の奥底に眠る「恐怖」の側面が浮かび上がる。悪意、呪縛、嫉妬、猜疑、傲慢、憤怒、淫欲、凌辱、そして狂気…。詳細な解説を付したカラー図版三十三点を読み解くことで見えてくる人間の本性とは―。
運命の章―ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』
呪縛の章―ヴィンターハルター『エリザベート皇后』
憎悪の章―ダヴィッド『マリー・アントワネット最後の肖像』
狂気の章―ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』
喪失の章―ベックリン『死の島』
憤怒の章―レーピン『イワン雷帝とその息子』
凌辱の章―シーレ『死と乙女』
救済の章―グリューネヴァルト『イーゼンハイムの祭壇画』

この記事についてブログを書く
« 「粗茶一服」シリーズ再読 | トップ | みんぱく »

読書(絵画)」カテゴリの最新記事