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「生きかた上手 新訂版」日野原重明

2019年12月20日 08時47分36秒 | 読書(介護/終活)
「生きかた上手 新訂版」日野原重明

聖路加国際病院の院長だった日野原重明さんのエッセイ。

P8
90代の私の日々は、土日ほど忙しく、就寝時間も午前2時なら早いほう。1時間しか眠らない日もざらにありました。
(中略)
でも、睡眠時間が長かろうが短かろうと、私は朝になれば、新しい1日の始まりを喜んで迎えることができます。
(中略)
がんであるかどうか、血圧が高いか低いかではなく、この幸福感を感じられれば、健康であると言えるのだと思います。
(中略)
 私の1日は、牛乳とオリーブ油、バナナ1本という軽い朝食を食べたあとは、夕食まではフル回転。お昼休みにビスケットをつまんで牛乳をいただきますが、それすらとる時間がない日もあります。

P46
年齢は勝ち負けではありません。
謙虚に、そして存分に味わえばよいのです。

P56
よい出会いがある。
それはあなたの才能なのです。
(誰とでもすぐ親しくなれる方がうらやましい。私は、歳をとると、人は穏やかになると思っていた。逆である。気むずかしく、怒りっぽくなり、プライドだけが高くなり、知らない人と簡単に親しくなれない・・・困ったものだ)

ナイチンゲールの言葉
P72
「わが子を失うというような、あなたがたには経験のない悲しみに共感できなければならない。その感性がないのなら、看護師になるのはやめなさい」

P99
人生は、ひと言でいえば習慣です。
(中略)
習慣に早くから配慮した者は、おそらく人生の実りも大きく、習慣をあなどった者の人生はむなしいものに終わってしまします。

P104
年をとれば、からだも頭も老化します。けれど、老化は避けられなくても、だめにしないことはできます。要するに使いかたです。使わなければ頭もからだもだめになります。毎日、休みなく、切れ目なく、使い続けることです。
(中略)
健康は行動の結果です。健康は実践のなかにあるのです。

P170
無理な延命措置さえしなければ、老いてからの死はあまり苦しまず安らかであることも、患者さんの死から学びました。
 死の瞬間はさぞかし苦しいのだろうと誰もが思うようですが、実際は、まだこの程度では死なないだろうというときに最期を迎えます。自分の見通しよりも2割くらい手前、8合目で頂上だと知っておいてください。

P173
地位や名誉は死ねばなくなる。財産も残したところで争いの種をまくだけですが、「ありがとう」のひと言は、残される者の心をも救う、何よりの遺産です。
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