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「ふるさとって呼んでもいいですか」ナディ

2019年09月02日 07時45分48秒 | 読書(現代事情)
「ふるさとって呼んでもいいですか」ナディ

著者は6歳の時にイランから来日する。
親の出稼ぎについてきたのだ。
出稼ぎというと、たいてい単身なのに、珍しい例だ。
最初、日本語がまったくできなかったが、テレビや友人、その家族から学んでいく。
支援団体により公立の学校にも通えるようになる。
その成長の記録と、思ったことが綴られる。

来日当初
P33
そういえば、「おしん」や「水戸黄門」で見たような着物をだれも着ていないだけではありません。イランでは、女性は人前に出るときかならずスカーフを巻きます。それなのに、ここではひとりもスカーフをつけていません。スカーフを巻くのが当たり前の世界から来た私にとって、スカーフをせずに街を歩くというのは、水着で街中を歩くような恥ずかしさを感じることでした。

P126
イランでは羊飼いが犬を飼うことはあっても、ペットとして飼うことはありませんでした。イランで「フランダースの犬」をお母さんが見たとき、
「犬があんなに賢いなんて。アニメだから、魔法みたいなものね」
と言っていたほどでした。

P212
教育機会を奪われたまま成長すると、母文化と日本文化の両方ともが中途半端な状態になります。母国と日本のどちらにおいても、学習レベルが低いままになり、将来就ける仕事の選択肢が狭まるなど、様々な機会を奪われてしまいます。

【ネット上の紹介】
漢字にも負けず、豚肉にも負けず、ブルマや水着にも負けず…日本という異文化に投げ込まれたイラン人少女の奮闘と成長の記録。だいじょうぶ。私たちはずっと前から隣人です。
第1章 外国に行くってどういうこと?
第2章 想定外!な日本の暮らし
第3章 うれしい、楽しい、でも困った学校生活
第4章 日本で胸をはって暮らしたい!
第5章 私はイラン人?日本人?
第6章 私はここにいます