【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「さんだらぼっち」宇江佐真理

2018年12月09日 20時15分26秒 | 読書(歴史/時代)


「さんだらぼっち」宇江佐真理

髪結い伊三次捕物余話シリーズ4作目。

P119
さんだらぼっちは米俵の両端に当てる藁の蓋のことである。桟俵法師が訛ったものだ。

P162
(前略)ただの藁の蓋に過ぎないのだが、なまじ命を繋ぐ大事な米の俵にのせられていたため、人は粗略に扱うことができないのだ。神饌の台盤として疱瘡除けに使ったり、流し雛をのせて川に流したりする。また胞衣をのせて土の中に埋めるなどもする。

【ネット上の紹介】
芸者をやめたお文は、伊三次の長屋で念願の女房暮らしを始めるが、どこか気持ちが心許ない。そんな時、顔見知りの子供が犠牲になるむごい事件が起きて―。掏摸の直次郎は足を洗い、伊三次には弟子が出来る。そしてお文の中にも新しい命が。江戸の季節とともに人の生活も遷り変わる、人気捕物帖シリーズ第四弾。


「さらば深川」宇江佐真理

2018年12月09日 10時15分00秒 | 読書(歴史/時代)


「さらば深川」宇江佐真理

髪結い伊三次捕物余話、シリーズ3作目。

著者あとがきより
P352
すでにお気づきの方もおられると思うが、本一冊につき、伊三次に一歳、年を取らせている。同い年のお文も当然、その通りである。
第一作目の伊三次は25歳だった。本書では27歳になっている。(中略)
私は五十を過ぎた頃から老いと死のことを考えるようになった。いつまでも若くありたいとは思うが、生ある者はいずれ老い、そして死ぬことは避けられない。
(シリーズ途中で亡くなった著者の言葉は重い)

【ネット上の紹介】
「この先、何が起ころうと、それはわっちが決めたこと、後悔はしませんのさ」―誤解とすれ違いを乗り越えて、伊三次と縒りを戻した深川芸者のお文。後添えにとの申し出を袖にされた材木商・伊勢屋忠兵衛の男の嫉妬が事件を招き、お文の家は炎上した。めぐりくる季節のなか、急展開の人気シリーズ第三弾。