お盆の休みは家族全員で旅行に行き、近くの山を歩くことをもう何年も続けている。takeが小三の時に安達太良山に登ったのが初めで、以後ほぼ毎年行っている。今年は昨年秋にいった蓼科のペンション「山ぼうし」に泊まって周辺の山に登ろうと計画した。しかし中学二年になった次男は親に同行せず一人で祖父母宅に行くことになったので、今年はtakeと妻と私の三人による家族登山となった。
朝ゆっくり家を出て立川から特急で茅野駅へ、ここからレンタカーで霧が峰に向かい、車山肩駐車場に着いたのは12時過ぎだった。霧が峰はtakeが小六の時に訪れ、車山に登りクヌルプヒュッテに泊まっている。車を降り、混雑する車山は避けてtakeも私もまだ登っていない蝶々深山に登ることにした。湿原を回り込むように進み30分ほどで蝶々深山に到着、お弁当タイムにした。隣に見える車山は混雑しているのに蝶々深山の頂上は閑散としていた。時折吹き抜ける風と日差しを遮る雲がありがたかった。お弁当の後はtakeに花の写真を撮らせたりしながら車山肩の駐車場に戻り、ピラタスロープウェーそばにある宿の「山ぼうし」に直行した。
熱帯夜の続く東京とは比較にならない涼しい夜に、久しぶりにゆっくりと寝る事ができた。手作りパンのおいしい朝食を食べた後は雨具と水とお弁当だけを持って車に乗り込んだ。今日の予定は、昨年10月に登ったばかりの蓼科山再訪である。前回は女神茶屋から登って蓼科牧場に下山したが、今回は逆コースからの往復だ。七合目の駐車場に車を停めるとすぐに出発だ。荷物はザック1つにまとめて私が持ったので、takeは空身なのがうれしそうだ。
9時10分にtake、私、妻のオーダーで歩きだした。途中takeのペースに妻が遅れ気味だったので妻を先頭にして進んだ。最初の一本は将軍平で10時25分だった。ここから頂上までは岩がごろごろした急な尾根だ。慎重に登りつめ11時10分頂上に着いた。広い頂上の岩窪にシートを敷いておにぎりを食べた。天気は肌が焼けるほどの快晴だが雲が湧き展望はそれほどでもない。それでも南アルプス、中央アルプス、北アルプスの山々を遠くに望むことができた。
下山は来た道を戻った。照りつける日差しのせいか三人ともバテ気味だ。中一本で13時35分七合目に戻り、最後の水を配給した。ここから車に戻り蓼科牧場に行った。羊も牛も暑いのか、木陰にかたまっていた。ソフトクリームを食べてから宿に戻り、すぐtakeと風呂に入いった。風呂上りのビールを食堂で飲み、旅の醍醐味は風呂上りのビールにあり、としみじみ思う私だった。