天地創造。
かみさまは、この世界をお創りになり、とりあえず、ホッと一息。大地
に生え始めた低木の葉をひと掴みお湯に投げ入れお茶の時間。しばし
和み、自作の庭、眺めるが如く世界を見下ろしになる。すると、何やら
足元で先程創った人間が、何だかもじもじ、ぶつぶつ言っているので、
仕方なく話を聞いてやることにしました。
「かみさまかみさま、かーみさま。聞いてますかー。なんかね、あたく
しの場所、なくなっちゃったみたい。ぼんやりしてたら、海も、山も、
大地も、みいんな誰かのものになっちゃったい。あなたサマのお力でな
んとかしておくんなまし。どこでもいいから、さ、できるよね、かみさ
まだものネ。ねぇ、旦那ったら、そんな嫌な顔するもんじゃありません
よ、ね、頼みます。」
いやに馴れ馴れしいこの人間は、「詩人」といい、今この世に跋扈する
人間の試作品、試作人、言ってしまえばデキソコナイ、失敗作、穀潰し
、ろくでなし、習作、スケッチなのでした。
(続)
かみさまは、この世界をお創りになり、とりあえず、ホッと一息。大地
に生え始めた低木の葉をひと掴みお湯に投げ入れお茶の時間。しばし
和み、自作の庭、眺めるが如く世界を見下ろしになる。すると、何やら
足元で先程創った人間が、何だかもじもじ、ぶつぶつ言っているので、
仕方なく話を聞いてやることにしました。
「かみさまかみさま、かーみさま。聞いてますかー。なんかね、あたく
しの場所、なくなっちゃったみたい。ぼんやりしてたら、海も、山も、
大地も、みいんな誰かのものになっちゃったい。あなたサマのお力でな
んとかしておくんなまし。どこでもいいから、さ、できるよね、かみさ
まだものネ。ねぇ、旦那ったら、そんな嫌な顔するもんじゃありません
よ、ね、頼みます。」
いやに馴れ馴れしいこの人間は、「詩人」といい、今この世に跋扈する
人間の試作品、試作人、言ってしまえばデキソコナイ、失敗作、穀潰し
、ろくでなし、習作、スケッチなのでした。
(続)