SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

父と安吾

2004-08-11 21:24:26 | 
安吾さんは昭和24年、睡眠薬と覚醒剤の濫用で東大病院神経科に入院した。

当時、安吾さんは蒲田安方町に居を構えていた。

錯乱した安吾さんは、街をうろつき暴れていたと言う。

流行作家としての不安、早くからその才を認めていた太宰さんの死、が彼

をそうさせたのだろうか。

当時6,7才だった父は、鬼の形相で暴れる安吾さんを、固く閉ざした

門の中で恐れおののいていたという。

その話を聞いて以来、父と安吾さんが重なる。

酒を飲んでは、わめき散らす父。

脳出血で死んだ安吾さん、

脳出血で倒れた父。

幸い、半身が少し不自由になっただけで済んだけれども。