当方の事務所は、高松市新田町の「夕陽ケ丘団地」内にあります。全国的にもありがちなネーミングなこの団地。地方都市のそのまた郊外にひっそりと佇む、いたってフツーな平和な住宅地なのであります。しかしながらワタクシは団地の入り口の所にある看板を初めて見たとき、笑ってしまいました。だって「高級住宅 夕陽ケ丘団地」って書いてあるんですもん。ギャグかと思いました。自らの看板に「敏腕弁護士 ナントカ」とか 「天才建築家 カントカ」とか書いてるのと同様なワケですから、これはかなり笑いのセンスがあると思いましたね。
で、そのギャグが気に入って、ワタクシはこの夕陽ケ丘団地に事務所を構えたわけですが、静かで眺めもいいしとても気に入っております。ただ、当方の事務所は団地の入り口付近にあって結構皆さんが通る道路に面しているためか、道路や当方敷地内に非常に多くの「落し物」があります。残念ながらサイフとかはなくて、空き缶、空き瓶、お菓子の袋、犬のウ●チ、などなどであります。「高級住宅」に住んでいる方々はとても忙しいので落し物をしても気がつかないのであろうか、と考えつつ、いつも道路の掃除をしているのですが、今日はちょっと変わったものが落ちておりました。それは「カツオのタタキのタレ」の袋。スーパーにパックのタタキが売っていますよね。アレに付属しているような、タレの入った小さなビニールの袋。中身は無し。
ワタクシはしばし掃除の手を止め考え込んでしまいました。なんでこんなところにタレが・・・。一体どういう状況なんだ。凡人には理解できない。少なくともワタクシのこれまでの人生の中で、この真夏の路上にて、カツオのタタキにタレをかけるなんて状況はなかったし、その必然性も全くなかったが。
想像するに、きっとものすごくカツオのタタキが大好きなヒトなんでありましょう。仕事を終え、今日も夕飯のためにタタキをマル●カなどで購入したのでありましょうか。早く帰って早く食べよう早く早く・・・と考えつつ家に向かっていたけれど、今日は特に暑かったし、ああ~もう我慢できしませんがなーとかなんとか言いつつ、運転中の車内で(あるいは歩きながら?)パックからタレを取り出し、タタキに激しくふりかけ、カツオの摂取に励んでいったのでありましょうか。そしてタタキに集中するあまり、タレの袋を路上に落としてしまったのではあるまいか・・・。
あるいはタタキ研究家みたいな職業のヒトで、明日までに「おいしいタタキについて」みたいなレポートをまとめないといけないんだけど、それには今日中にあと5種類タタキを食べないといけないんだよね、ああ忙しい・・・、てな方がこの団地には暮らしていて、時間がないから移動中の車内でもタタキを食べてて、後は先ほどと同様にタレの袋を落としてしまったのではないか・・・
いずれにしても、かなり斬新なライフスタイルの方に違いないのである。しかしなんたってここは「高級住宅 夕陽ケ丘団地」である。カツオのタタキ研究家が暮らしていても、ワタクシはちっとも驚かないのである。さて、明日はどんな落し物がワタクシを驚かせてくれるのでありましょうか。