ラグの「素直に生きれば人生は楽しい」

主に人生の歩き方について「人生お弁当箱診断」など
以前のブログ名:和色ムーブメント

町家の夜に明かりが灯る

2009年07月14日 | 街的興趣




「町家(町屋)で街の活性化」

昨今、
古い町家(町屋)の淳良さが見直され、大阪市内でも数年前から、若い世代の
プランナーや店舗経営者を中心にリモデルやリノベーションが積極的に行なわれる
ようになっています。そして、各種飲食店やショップ、理美容店などに様変わりして、
次々とリリースされています。中には人気店も生まれ人通りも増えて、街の活性化
にも一役買っている店舗もあるようです。


「現在と違う目新しさ」

もちろん、
京都などに見られるような単体で歴史ある大きな町家もあるのですが、やはり、
大阪市内でメインとなるのは、駅から少し離れていて開発が進まなかった街外れの
町家(町屋)がほとんどです。戦前、あるいは戦後間もなく建てられた、昭和な匂い
のする長屋のある街並みを歩くと、私たち世代は郷愁(ノスタルジア)に駆られます。
今の若い世代にとっては、“現在と違う目新しさ” を感じるという程度の視点なの
かもしれませんが ・・・


「形あるものいつかは壊れる」

“形あるものはいつかは壊れる” ものです。だからこそ、昔の雰囲気だけ切り取って
使い潰すのではなく、新たな街づくりに取り組むという感覚で、使いながら守り育てて
いくという姿勢をもってプランニングしてほしいものです。そして、その街を訪れた
人々が、郷愁とともに新しい息吹きを感じ、“また、この街に来たい!” と思える
ような、街ぐるみでの取り組みも必要かもしれません。


「規制は既成事実?」

もうすでに、
福島など、こうした動きが起こってから長い年数を経て熟成の域に入っている街
もあります。一方、茶屋町など再開発の渦中にある街は身動きが取れなくなって
いるケースもあります。空堀や上町大地、天六から中崎町にかけての地域などの
動きが活発になっているようなイメージもあるのですが、福島や茶屋町と根本的に
違うのは、その街の町家(町家)で普通に生活している人々がまだまだ多いという
ことです。その為、その生活圏の中で街の住民と共存しながら、プランニングして
デベロップメントしなければならないという、ある意味、規制を強いられるわけです。


「今後の展開に期待」

最近は、
こういった町家(町屋)を専門(優先)に扱う不動産業者や店舗開発業者もある
ようですが、できれば、地上げなどの手を使わって街ごと買い占めるようなことは
せずに、街(地域)と共存できるようなエコな開発に期待したいものですね ・・・ 。



■ 街的興趣 ■

街には
昼にない表情と匂いが
夜を漂うことがある

真夜中まで
ネオンを放つ繁華街なら
そんな二面性は月並み

暮れ泥む夕刻
白熱色の丸い外灯が
玄関上にほんのり灯る

住宅地では
当たり前の風趣だろう
ただ、それを
大切にしたいと思う


第五大成丸