シニアになって、今一度「ムーブメント」を感じる旅に出てみようか
港を出てゆく
白いフェリーボート
徐々に小さくなる船影
名残惜しげに
追いかけて涙する
船着場にできた
陽だまりでにっこり
無邪気な笑顔
風に泳ぐカモメが好きって
無邪気にはしゃぐ
涙するキミ
無邪気なキミ
ボクの心を
強く熱く揺さぶった
ラグの詩(男と女の話)
季節が
移ろうとしている
流れる時間は
誰にも止められない
流れる季節を
受け止めて
共存できる人には
きっと、
ご褒美が届く
ラグの詩
造花を見て綺麗
というのは違うのか
素敵と言うべきか
枯れかけた生花を
汚いとは言いにくい
何と言えば ・・・
ふと、
そんなこと考える休日
ラグの詩
神様であれ
仏様であれ
キリスト様であれ
誓いの立ち会いは
どなたでも構わない
二人も
いずれはあの世に行く
誓いは
人生途中の
一区切りでしかない
そう難しく考えず
あぁ、
あの時のステンドグラス
素敵だったね
それで良い
ラグの詩(男と女の話)
海が運んできた秋
空が届けてくれた秋
気持ちいいよな
ラグの詩
血液型じゃないんだ
星占いでもないし
ましてや、
価値観が近いとか ・・・
それは大きな勘違い
相性が良いって、
ただ何となく気が合う
毎日一緒に居ても
まったく負担を感じない
これが全てなんだ
価値観は、
違えば違うほど良いと思う
相手の価値観をいかに
尊重できるかなんだ
合わせることに意味はない
リスペクトが全てなんだ
相性の良い人
現れるといいね
ラグの詩(男と女の話)
同じ道
いつもの場所
まるで、
ルートバスのように
新しい発見や
素敵な出会いなんて
あるはずがない
どうするんだ?
どうしたいんだ?
心に鈍く突き刺さる
ラグの詩
タイムリミット
約束は陽が沈むまで
別れが
刻々と近づいて
沈黙が悲しみを誘う
陽水の
「帰れない二人」が
波となって打ち寄せて
心が繚乱する
海は、
もう暗闇の中に ・・・
帰れない
帰れないふたり
ラグの詩(男と女の話)
ツヤツヤ
憎たらしいほど
旨そうだろ!?
ペッパーも
いい仕事してるぜ
だけど、主役は
ぎっしり詰まった愛情さ
やっぱ、料理って
愛なんだ ・・・ 愛
ラグの詩
切り口を見せない
サンドイッチなんて
何の魅力も美味しさも
感じないだろ
人も一緒だよ
積み上げた経験やスキル
自分の魅力や強みを
ハッキリ出さないと ・・・
魅力や強みが無いって?
じゃ、今から作ろう~
大丈夫!
誰にでも必ず要素はある
ラグの詩
夏が
居残っていた
残暑という時期も
流石に過ぎただろうに
夏が
鬼のように
居残っていた
涼しくなれば
涼しくなったで
暑かったこの夏を
名残惜しく思うだろう
それは想像に容易い
ただ、そろそろ
秋の顔を拝みたい
こちらから
探しに出掛けようか
秋色の気配を ・・・
ラグの詩
上手くいかない
そんな時は
何をやっても
上手くいかないものだ
無闇矢鱈と
動けば裏目に出る
動かなければジリ貧
どうすれば ・・・
男はゆっくり
両手で液体を掬った
手の隙間から
ポタポタと滴り落ちる
床で弾けて
水玉模様になる液体と
短絡的な自分の姿を
重ね合わせた
そういうことだよな
スーッと
妙なこだわりだけが
塊で流れてゆく
ラグの詩(男の独り言)
一つ屋根の下より
同じ床の上のほうが
温かさが伝わる
人の温かさって
伝えるものじゃなくて
伝わるものだと思う
温かみのある床
繋いで行けたらいいね
ラグの詩
サイドミラーに映る
偶然的な景色が好きだ
もう長月
とはいえ、まだまだ暑い
秋色の涼景が
ミラーに映るわけじゃない
100万$の夜景が
ミラーに映るわけじゃない
映るのは
走って見てきた風景の裏側
未来が
フロントガラスから
微かに見える
運転席が今現在だろ
そして、
ミラーに映った風景は
過去じゃない
過去の裏側なんだ
過去を振り返ること
それにはそう意味がない
ただ、
過去の裏側を知ることは
未来にきっと役立つ
ラグの詩