流離未踏

流れの果てにあるものは・・青天霹靂

「須田剋太展 剋太の源流三人展 大久保喜一・上岡 良・須田剋太」

2023年10月13日 | 芸術みたいな・・
開催期間 10月7日(土)~10月14日(土) 10:00~17:00 無料

名古屋から戻ってからの二週間。
バタバタと慌しく仕事をこなしてやっと落ち着き、須田刻太展の案内ハガキを思い出した。

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須田刻太展の案内が届いた 2023年08月29日

きょうを逃したら訪れる機会が無さそうなので、仕事のメールもチェックせずに家を出た。

先ずは、師である大久保喜一作品から・・
入口に近い展示室に並んだ作品は少ないが温もりを感じる画風に見とれる。
黒田清輝の画風に似ているが、繊細なタッチと光と影のバランス感覚が素晴らしい。

つぎは、いよいよ・・ギャラリーに入室して反時計回りに見慣れた作品を眺めながら進む。

初期の油彩もいいが、なんと言っても味わい深いグワッシュの作品が好み。
「寒山拾得」「地獄谷線刻仏」など大好きな作品が並び、コラージュが色褪せない「舞妓」の前で立ち止まる。しばらく、無我の境地で観続ける。

「ネムの木」には参った。降参ですよね、こんなネムノキあるのかな?
空想?想像?・・それとも、妄想?・・ディープな「須田剋太」沼にはまって出られない。

沼から足を引き抜いて・・部屋の中央に置いてある椅子に座ってしばし呆然。

続いて、上岡良の作品群を・・たぶん、観るのは初めてかも。
しかも、出し惜しみせずにたっぷり並んでいる。いいのかな?無料で。

作品を数点眺め、なるほど!と、頷く。
須田剋太が強く影響を受けたのがよくわかる。参った・・いままで知らなかったなんてもったいない。

なんと言っても「野佛」に魅了された。
塗り固められた絵具で浮かび上がる仏の姿がすさまじく、真に迫ってくるような錯覚。

そして、奇妙な感覚というか不自然な感じの元を辿ると・・
背景のパゴダ(仏塔)は日本で見ることは少ないが、石仏との関連性がわからない。熊谷にパゴダが建つ寺があるのだろうか?興味は果てしなく続く。

館外に出て、滓のように胸に溜まった熱気を冷ましながら松山道に向かう。

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吹上流離 松山道 1

大樹寺

2023年10月13日 | 旅みたいな・・
大樹寺 山門

境内から山門越しに眺めれば岡崎城が遥かかなたに小さく見える。

境内は広いが、どこにでもある普通の寺とそれほどの違いは感じない。

大樹寺 (愛知県岡崎市鴨田町広元5-1)

拝観料は、大人500円。
徳川将軍家の菩提寺だが、檀家が130人ほどなので懐具合がきびしいらしい。

ボランティアガイドに従って本堂を参拝し、大方丈、位牌堂を巡る。
徳川家の位牌は亡くなった将軍の身長とおなじ高さに作られているというが、「犬公方」五代将軍徳川綱吉の位牌は124cm。

この身長が綱吉にとって大きなコンプレックスになったと想像できる。