新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

ウクライナ情勢は政治がらみ?

2009-11-10 23:22:52 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

ウクライナ現地からいただいたお便り。

例によって、了解いただき、プライバシー配慮でコピペします。
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ウクライナ保健省のインフルエンザ患者発表数ですが、

マスコミも発表されている患者数(11月8日時点で約97万人)は、
インフルエンザと確実に診断された患者数ではなく、
体調不良などで医療機関を受診した数の合計です。
入院者数、および死亡者数についてもどこまで正確な数値か
よく分かっていません。
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さて、これら現地からの情報を踏まえて、昨日紹介したユーチューブを(当直中じゃなくてはっきりした頭で)見返してみると(http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/e/001cb8173c87dee501d7e13a391fa022 )、若干気がつくことがあります。

「街中には怒りがあふれています。怒りは薬局から当局まで向けられています!」とナレーションは言います。しかしながら、映像に出てくる人々の顔はあまり怒っていない。 当局者が説明会開いている映像でも、聴衆はおとなしく座って聞いている(全然いきり立っていない)。
このようなナレーションなら、記者としては、いきり立つ民衆の絵を撮りたかったはず。そういう映像素材を相当探したはず。でも、探せど探せど頭から湯気立てていきり立っている人は見つからなかった・・・
 今回の件、ウクライナの政治的要素が相当入っているという情報得て、そういう目で見てみると気がつきました。本当は、その情報なしに、”大統領選云々”だけでピンときて気がついたら、管理人のメディアリテラシー能力も一人前なんでしょうが、まだその域には達していないようです。

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ウクライナ現地発続報

2009-11-10 08:59:42 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

ウクライナからの手紙としてお伝えしたものの続報です。

以下、ご本人了解いただいたものを、プライバシー配慮した部分コピペします。

とりあえず「出血性~」の一番懸念される部分が続報続いていない点は安心要素かと思います。

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さて患者数、入院数、志望者は相変わらず増加していますが、最初の話にあった出血性の奇病?
というニュースは以後全くありません。

キエフの現状は以下の通りです。

週末は目抜き通りの歩行者天国は中止され、独立広場の人通りも確かに少なかったと思います。
いわゆる観光名所も人は少ない状況でした。
(といってもミカエル修道院ではいつも通り、多くのウクライナ人がウエディングドレスで
記念撮影をしていました。もちろん彼らはマスクなど付けていません。)
レストラン等は普通通り営業、サーカスや劇場は閉館しています。
本日朝は、いつも通りの出勤風景です。地下鉄のマスク着用者はどう見積もっても 1割以下だと思います。 ニュースサイトの写真は、マスクを付けた人だけを選んで撮影しているのでしょうか?

以前のメールに書いたとおり、今回の騒動は政治的な要因が強く影響しているようです。 

ウクライナ人スタッフたちに聞いても、その状況を理解していて、彼らは政府の発表をそのまま信用することはありません。
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