新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

遺伝子埋め込み3日でワクチン造ろう(米)

2009-11-14 14:41:09 | インフルエンザ:対策/対策の進歩

米国コネチカット州Protein Sciences Corpの新ワクチンめぐり、来週FDA審査があります。まったく新しい発想のものです。

  • Protein Sciences 社製Flublock。インフルエンザウイルス遺伝子を取り出し、芋虫に感染させたウイルス細胞に挿入して作成する。そうして作成されたものをステンレス製容器で3~4日で増殖、ワクチン原料となる。(FluBlok is made by taking a gene from a flu virus and inserting it into cells from a virus that infects caterpillars. The cells are put in a stainless-steel fermentation vessel where they multiply for three or four days to produce a protein that can be made into a vaccine designed to fight the flu.
  • 今年6月、同社は米政府との間で3500万ドル契約締結。
  • 第一陣は2週間以内に製造可能で、諸々の検査を経て1ヵ月後に出荷できる。現行の技術では最低6か月必要。

「卵培養法より一歩すすんだ細胞培養法がある」ところまでは、おそらくほとんどの国民に行き渡った情報かと思いますが、「さらにその次」の認可が近々おりる(かもしれない)。

すると、2週間でどんどん出荷されてくるわけで、20XX年には、「ワクチンめぐる優先順位がカンカンガクガク語られた」なんてのは歴史の教科書上の物語になりそうですね。

ソースは11月13日付ウォールストリートジャーナル↓
http://online.wsj.com/article/SB125815143285947561.html?mod=WSJ_hpp_sections_news

FDA Panel to Consider New Flu Vaccine Technology

 

コメント (1)
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