ジョス・ストーンの発売されたばかりの新譜である。CDジャケットはサイケデリック風にペインティングを施したジョス・ストーンの顔のアップ。顔ばかりではなくあのうつくしい金髪もパープルに染めて…どうしちゃったんだろうね。まったく、美貌が台無しだよ 。
で、アルバムに収録された曲は、というとこれまた、驚き。前作、『マインド、ボディ&ソウル』とは打って変わってHIP-HOP風にアレンジされたソウルナンバーが目立つ。
『マインド、ボディ&ソウル』は往年のソウルファン向けの選曲で魅了したジョス・ストーンだったが、今作『イントロデューシング』はようやくジョス・ストーン自身が表現したかったNEW SOULであるようだ。
確かにカヴァーアルバム『ザ・ソウル・セッションズ』も『マインド、ボディ&ソウル』も、古さの中に新しさも充分アピールしていたジョス・ストーンだったが、音作りにどこか風評に媚びたぎこちなさがあった。
大型新人の名声に相応しい伝統あるソウル・ミュージックの継承者とも白いアレサとも賛美された時期は、もはや過去の出来事であるかのように徹底したHIP-HOP攻勢に出た彼女のいわば世評を無視した反骨とも取れるアルバムだ。
しかし、伝統あるクラッシック・ソウルの大型女性シンガーとして売り出そうとしていたレコード会社の思惑とはややずれてしまった新作の発表に、ぼくは満足している。
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