音盤工房

活字中毒&ベルボトムガール音楽漂流記

活字中毒、ジャズを聴く 素敵なJAZZ LIFEⅧ

2007年04月13日 | John Coltrane

Ballads

  活字中毒のアイドル、ジョン・コルトレーンの『バラード』の登場です。やっぱ良いですわ。感動ものです。攻撃的なテナーでガンガン、ブローし捲くる『ブルー・トレイン』もいいけど、こんな風にしっとりJAZZを聴かせるコルトレーンも大好きです。

 1曲目の「SAY IT」はマッコイ・タイナのーピアノがコルトレーンのテナー・サックスにあたたかく寄り添い、甘いムード感を漂わせている。アルバム中もっともぼくが気に入っているナンバーです。日曜の朝、テラスに腰掛けてモーニング・コーヒーを戴きながらこんなJAZZを聴けたら最高ですね!

 ジョン・コルトレーンといえばそれまでテナーで激しくブローするイメージが定着していたので、発表当時アメリカでは軟弱したコルトレーンの印象が強かったらしいです。 

 結局、歳月が当時の酷評を和らげ、現在の名盤の位置に押し上げたのだけれど、コルトレーンのバラード演奏の聴き所はそのリリシズム(叙情主義)にあると思う。ビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビィー』やハービー・ハンコックの『処女航海』に代表されるように叙情サウンドを持ち味にしているプレーヤーは少なくない。

 けれどコルトレーンの演奏はそれらを遥かに凌駕している。要は天才なんだよね。そこそこのプレーヤーは大勢いるけど、どんなタイプの曲にも柔軟に対応できる器用なプレーヤーはそう多くない。そういう意味においてコルトレーンは天才的なテナー・サックス・プレーヤーといえます。

 ぼくは静謐なJAZZ演奏の中にこそ本物のJAZZが潜んでいると信じている男なので、インパルス時代にリリースしたこの『バラード』こそ真のJAZZ魂が注ぎ込まれた名盤であると声高に叫びたい。

 ぼくにとってコルトレーンこそがJAZZなんだよね。JAZZの魅力が詰まった『バラード』はぼくが生涯に渡って愛し続ける愛聴盤です!

このアルバムと同じ、ジョン・コルトレーン・クァルテット-ジョン・コルトレーン(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)という最強の布陣で行ったLIVE映像です。曲は”Afro Blue”。どうですか? マッコイ・タイナーのピアノが最高にスゥイングしてるでしょ。ジョン・コルトレーンの芸術的なテナーがピアノ演奏に被さる感じで、まさにジャズの醍醐味に溢れたグレイトなセッションです。


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