いぜん、あるNEWS番組で脳神経学者(国際科学振興財団理事)の大橋力氏がCDとLP(レコード)の違いについて説明されていたので紹介する。「アナログの究極を行ったLP(レコード)が実は人間にとって恵みとなる高周波の成分をいっぱい運んでくれる。…最先端の科学知識から言ってもものすごい価値がある。芸術的にも価値がある…」ゆっくりとだが確信のある強い口調で語っておられた。人間の耳には聞こえない音がLP(レコード)には存在する。高周波というものだ。CDには20kHzを超える高い周波数はないが、LP(レコード)にはその高周波が存在していて、同じ音楽をCDとLP(レコード)とで聴き比べた場合、リラックスした時に脳波に現われるα波が、時間の経過とともに、CDよりもLP(レコード)のほうが顕著に出ることがわかった。LP(レコード)を聴いた時には脳幹の血流が増加し、感性を司る前頭前野に血流が流れ込んでいる事もわかっている。LP(レコード)が人間の精神を癒す効果があることが科学的な根拠の基に証明されているのだ。長く音楽に接してきた専門家、DJの青山敏晴氏は「アナログレコードには『余分な音』があるから、長時間聞いても疲れない、それがアナログレコードの持ち味」と話しておられたのが印象的だった。今、大阪中央区にある「アメリカ村」には20軒を超える中古レコードや輸入レコードを扱う店屋がある。そこにティーン層の若者達がアナログレコードの魅力に惹かれてやってくる。目立たないが、確実にレコード文化は浸透し、若い世代に受け継がれていることを知り、ぼくは胸が熱くなった。
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