後期シルバーの戯言

一寸した日常生活・身辺雑記と旅日記

オリンピク

2012年08月13日 | 戯言

2週間余に亘るロンドンオリンピックも終わった。いくつかの感動場面があって涙を流しながらのTV観戦もあった。その中で全く思いもよらぬ出来事があった。

1.男子体操競技で抗議採点が訂正され、抗議する場合は抗議手数料が必要だという事。

2.柔道においては主審・副審3人の判定がひっくり返された。それがジェリー3人の判定によるものだという事。

3.バドミントンの中国・韓国の予選リーグでとんでもない無気力試合があったこと。

4.極め付きは13日信濃毎日新聞7面「長田渚左さん寄稿」の「可能性を決めるのは自分の脳」副題「スポーツと学問ー両立多い米・少ない日本」の記事である。要約すると以下の通り。

ジェニー・トンプソンという競泳選手は米国最多の金メタル5個を獲得する一方でコロンビア大学医学部に通い麻酔医となった。スピードスケートのエリック・ハイデン選手は5種目総ての金めたメタルを獲得の他全米プロ自転車選手権で初代優勝者にもなり、スタンフォード大学医学部に学び名高い整形外科医でする。ハーバード大学から200人以上の五輪代表が選出され、メタリストも複数いる一方で、日本では東大卒のトップスポーツ選手が極めて珍しいことである。
日本の受験でどこの大学に入れたかが重要で、欧米はどこの大学を卒業出来たかが注目される。欧米は単位を摂らないとどんな有名選手でも試合に出られなくなってしまうので学問を修めることへの敬意が深い。日本のようにスポーツに精を出していれば勉強は二の次ぎで良いという考えはないのだ。五輪で世界を相手に闘いに挑んだのだから、培った経験を生かし医師や弁護士くらいにはになれるという期待を膨らませて行くと思はれる。日本人は難関大学に入った時点や五輪選手になったことで満足してしまい、勝手にに自分の伸びを止めてしまうとすれば何ともったいないではないか。

脳には癖がある、勉強は得意だが運動は駄目だ、と勝手に決め付けるのもその逆を信じるのも自分の脳なのだ。難関大学に入った、五輪選手になったと勝手に可能性を閉じてしまうのも脳なのだ。大切なことは、常に小さな満足を脳に与えて活動を停止させないことだろう。

ハーバード大は200人の五輪代表選出、東大は五輪メタリスチどころか、スポーツのトップ選手さえ少ない。発想力の違いだけだとしたら残念なことだ。自分に常に刺激を与え続け医師にも弁護士になれると思える脳を育てられるのではないか。絶対に自分の脳を甘やかしてはならない。

体格に劣る日本人が五輪で沢山のメタルを獲得出来るのだから変身だってまだまだ可能だろう。

おさだ なぎさ:ノンフィクション作家・スポーツ総合雑誌スポーツゴジラ編集長