ジャック・ペレッティ著、文藝春秋刊
今日の社会では当たり前になっている様々な習慣、考え方、仕組みが、実は、より大きな利益を得る為の「ディール」に端を発している。そのことに気付かないだけで、世界の人々は、その結果形成された環境の中で生きているとのレポートです。
著者が取り分け問題にしているのは、ごく少数の人々が巨大な利益を得ている。具体的には、世界の中の8人が全世界の富の半分を手にしているということ。その結果、中産階級が急激に減少しており、やがて、少数の富裕層と最下層の人々が圧倒的に多い未来が近づいているとしています。
切れやすい電球の話しや、健康指標となる検査結果の数値を意図的に変えていることなど、聞いたことのある事柄が幾つか描かれていますが、全部で14の「ディール」を、それぞれを様々な面から描いていて、長編小説が14本出来そうな密度の濃い内容でした。
特に最近の情報処理科学の進展は著しく、それに関連して書かれている内容に圧倒されました。アダム・スミスの論が、人類を何処に導いて行くのかに大きな不安を抱かざるを得ない。本書は、淡々とした語り口で警鐘を鳴らしています。
評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
今日の社会では当たり前になっている様々な習慣、考え方、仕組みが、実は、より大きな利益を得る為の「ディール」に端を発している。そのことに気付かないだけで、世界の人々は、その結果形成された環境の中で生きているとのレポートです。
著者が取り分け問題にしているのは、ごく少数の人々が巨大な利益を得ている。具体的には、世界の中の8人が全世界の富の半分を手にしているということ。その結果、中産階級が急激に減少しており、やがて、少数の富裕層と最下層の人々が圧倒的に多い未来が近づいているとしています。
切れやすい電球の話しや、健康指標となる検査結果の数値を意図的に変えていることなど、聞いたことのある事柄が幾つか描かれていますが、全部で14の「ディール」を、それぞれを様々な面から描いていて、長編小説が14本出来そうな密度の濃い内容でした。
特に最近の情報処理科学の進展は著しく、それに関連して書かれている内容に圧倒されました。アダム・スミスの論が、人類を何処に導いて行くのかに大きな不安を抱かざるを得ない。本書は、淡々とした語り口で警鐘を鳴らしています。
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