上野の国立博物館にたまに足を運びます。
決して派手な特別展をやっていなくても、日本の文化歴史を再確認する意味で勉強になる場です。
書の文化を展示するコーナーで面白い書を見つけました。
「六々武将賛」というタイトルの作品で、江戸時代の書家の手によるものです。
正保年間に、三十六武将図屏風の賛として撰したもので、中国の名だたる著名人の詩が様々な書体で書かれています。
その中で、三国志で名高い諸葛孔明のものがこの写真。
詩の意味はよく理解できませんが、何よりも見た目に興味が惹かれました。
漢字というものが、いかに象形文字からスタートした表意文字かということがよく分かるものです。
実はアルファベットももともとは表意文字ではありますが、長い歴史の中で完全に表音文字と化し、今ではAやBといった文字そのものに意味はありません。
しかしこの文字を見ると、漢字がいかに「絵図」からスタートしたものかが感じられます。
ちょっとした文化体験でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます