言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

悠仁様の「悠」・・・深い字です

2006年09月14日 | 言葉
秋篠宮家に誕生した長男の名前が「悠仁(ひさひと)」に決まりました。

「悠」とは素敵な字を選んだものです。
はるかな様子、ゆとりのある様子を表す漢字です。

「悠久」「悠遠」「悠然」などの熟語があります。

面白いのは、「悠久」と「永久」、「悠遠」と「永遠」と、
まるでセットのように熟語が存在しています。
意味もほとんど同じ。
「はるかに続く様、終わりのないこと」
といった意味です。

ただ、微妙にニュアンスに違いがあるような気がします。
「永久」や「永遠」というと、どちらかといえば時間軸そのものに焦点があり、時間的にいつまでも続くことを強調した言い方だと思います。
「永遠に続く時の流れ」などと使うことが多いです。

一方、悠久は、時間の長さだけでなく、経過した時間の中で営まれた人や生き物の歴史の積み重ねを感じさせる言葉です。
空間の広さを表す場合も同じで、ただ空間が果てしなく続くだけでなく、その空間全てに密度の濃い人や生き物の営み、あるいは数々の自然現象を感じさせます。

「悠久の歴史」
「悠久の大自然」

などと使います。
悠久の歴史、という場合、単に長い時間を表すのでなく、戦争や革命、芸術文化など全ての人類の営みが含まれている言葉のように感じます。
悠久の大自然、という場合も同じで、空間的な広がりの他に、起伏に富んだ地形から森林、大河、そこに生きるゾウやライオンから小さな鳥や虫に至るまで、自然界のすべてを内包した言葉のようにイメージします。

とても奥の深い言葉です。

ちなみに英語に訳すと、悠久も永久も、
eternity です。
「悠」の漢字の意味するところは、正確に英語には置き換えられないもののようです。

日本人の「無常観」ともつながっている言葉かもしれません。

http://blog.goo.ne.jp/syusakuhikaru/e/ea02ba870bdaf5a21386e281b253f2d0








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