言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

ケータイ電話と移動電話

2013年06月29日 | 言葉
スマートフォン、いわゆるスマホが携帯電話を席巻する時代になりました。
ケータイがすでに過去のものになることに、技術の移り変わりのスピードを感じます。

ところで、日本語の携帯電話は、英語に直訳すればportable phone(=携帯できる電話)ということになりますが、英語ではこうは言いません。
ややこしい話ですが、英語ではこれと異なる二種類の言葉で表現されています。
英国では、mobile phone、米国では、cellular phoneです。

mobileとは、移動可能な、といった意味です。日本語にすれば「移動電話」と言っているようなものです。確かに固定式の電話と対比すれば、こういう表現は大きな違和感がありません。
cellularは、もう少し技術的な言葉です。もともとcell(細胞)の形容詞です。
転じて、cellularは、広い地域を細胞(cell)状に分割して、それぞれの地域を低電力の送信機でカバーする方式を表す言葉になりました。

全く同じ概念が、日本ではportable phone(携帯電話)、英国ではmobile phone(移動電話)、米国では cell phone(セル式の電話)と、それぞれ異なる言葉で定義しています。
何世紀も昔の話ならともかく、瞬時に情報交換ができるこの時代にも、やはり言葉の発達というものは、国ごとに進んでいくものなのでしょうか。
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