英語が世界共通語のように使われている昨今ですが、その最大の理由が19世紀から20世紀にかけての大英帝国とアメリカの繁栄であることは言うまでもありません。
ある時代にある国が覇権を握ると、その国の言葉は広いエリアに浸透していきます。
歴史をさかのぼってみると、ローマ帝国の時代にローマの文化とともにその言葉がヨーロッパに広がりました。
大航海時代、スペインやポルトガルが、巨大な世界帝国を築き、それらの国の言葉が海を渡りました。
今でも英語にはラテン語が源の単語が多く含まれていますし、南米ではスペイン語やポルトガル語が話されています。
言葉の広がり方は、政治や経済の歴史と密接に結びついているのです。
ところで、未来永劫英語が世界語であるとは思えません。
将来には別の言葉が世界語として通用しているかもしれません。
では、はたしてどの国の言葉が?
そんな話で友人と盛り上がりました。
その中で「それは中国語では?」という意見が出ました。
今やアメリカを凌ぐ勢いの巨大マーケットに成長しつつある中国。
世界のビジネスパーソンたちが中国に殺到し、中国語をマスターしようと躍起になっています。
中国語ができないとビジネスの世界では生きていけない、そんな時代も遠い将来ではないかもしれません。
「しかし・・・」
話が進むにつれて、中国語は英語と決定的に違う特徴を持っているため、世界語にはなりにくいのではないかという結論になりました。
それは、ラテン文字と漢字の違いです。
ラテン文字のアルファベットを使って構成される言語は、英語のほかにもフランス語やドイツ語などヨーロッパに広く分布しています。
ラテン文字は形がシンプルなため、一部をのぞいて大きく変更されることなく、西洋の多くの国々ではほとんど同じ文字が使われています。
一方、漢字語圏は、中国のほか日本や韓国などですが、漢字は形が複雑なため、実用的に使いやすくするために各国で変更が加えられる傾向にあります。
日本語では漢字がしばしば中国とは異なる意味で用いられています。
また漢字からひらがなやカタカナなど別の文字体系が生み出されました。
韓国では、漢字を使わなくても表現できるハングルが生まれました。
地元の中国ですら、略字が次々と生まれ、元の字を想像するのも難しいほどです。
このように、表意文字である漢字は表現力が豊かなことと引き換えに「複雑で難しい」という特性を持ち、ゆえに世界語として広がろうとすると、各国で自国の文化体系に合わせて変更される可能性が高い文字なのです。
つまり広まっても別の言葉にどんどん変わってしまい、世界共通の言葉として維持されにくいのではないか、というわけです。
シンプルなラテン文字を使う英語ですら、世界中に広まると各国での変更が加えられてしまいます。
ましてや、漢字を使う中国語は、そのままの形で世界に広まることは困難でしょう。
世界語たりうる言語というのは、ある一定の条件を満たさなくてはならないようです。
ある時代にある国が覇権を握ると、その国の言葉は広いエリアに浸透していきます。
歴史をさかのぼってみると、ローマ帝国の時代にローマの文化とともにその言葉がヨーロッパに広がりました。
大航海時代、スペインやポルトガルが、巨大な世界帝国を築き、それらの国の言葉が海を渡りました。
今でも英語にはラテン語が源の単語が多く含まれていますし、南米ではスペイン語やポルトガル語が話されています。
言葉の広がり方は、政治や経済の歴史と密接に結びついているのです。
ところで、未来永劫英語が世界語であるとは思えません。
将来には別の言葉が世界語として通用しているかもしれません。
では、はたしてどの国の言葉が?
そんな話で友人と盛り上がりました。
その中で「それは中国語では?」という意見が出ました。
今やアメリカを凌ぐ勢いの巨大マーケットに成長しつつある中国。
世界のビジネスパーソンたちが中国に殺到し、中国語をマスターしようと躍起になっています。
中国語ができないとビジネスの世界では生きていけない、そんな時代も遠い将来ではないかもしれません。
「しかし・・・」
話が進むにつれて、中国語は英語と決定的に違う特徴を持っているため、世界語にはなりにくいのではないかという結論になりました。
それは、ラテン文字と漢字の違いです。
ラテン文字のアルファベットを使って構成される言語は、英語のほかにもフランス語やドイツ語などヨーロッパに広く分布しています。
ラテン文字は形がシンプルなため、一部をのぞいて大きく変更されることなく、西洋の多くの国々ではほとんど同じ文字が使われています。
一方、漢字語圏は、中国のほか日本や韓国などですが、漢字は形が複雑なため、実用的に使いやすくするために各国で変更が加えられる傾向にあります。
日本語では漢字がしばしば中国とは異なる意味で用いられています。
また漢字からひらがなやカタカナなど別の文字体系が生み出されました。
韓国では、漢字を使わなくても表現できるハングルが生まれました。
地元の中国ですら、略字が次々と生まれ、元の字を想像するのも難しいほどです。
このように、表意文字である漢字は表現力が豊かなことと引き換えに「複雑で難しい」という特性を持ち、ゆえに世界語として広がろうとすると、各国で自国の文化体系に合わせて変更される可能性が高い文字なのです。
つまり広まっても別の言葉にどんどん変わってしまい、世界共通の言葉として維持されにくいのではないか、というわけです。
シンプルなラテン文字を使う英語ですら、世界中に広まると各国での変更が加えられてしまいます。
ましてや、漢字を使う中国語は、そのままの形で世界に広まることは困難でしょう。
世界語たりうる言語というのは、ある一定の条件を満たさなくてはならないようです。