広尾にある山種美術館で、ちょっと変わった趣向の展覧会が開かれていました。
「Kawaii日本美術」展です。
伊藤若冲のほか、奥村土牛、堂本印象、竹内栖鳳、上村松園、橋本関雪など、江戸時代以降の近代日本画壇の名作の中から、「かわいい」という言葉のイメージに符合する作品を並べてあります。
ラインアップは、三つのテーマに括られていました。
一つ目は、「子供」。二つ目は「動物」。そして三つめは、「小さい・ほのぼの・ユーモラス」というテーマ。
順に見ていくと、確かに「かわいい」と言いたくなる絵が並んでいます。
つぶなら瞳の童女。仲間とじゃれつく兎や鹿。ユーモラスな表情の托鉢、そして童謡に題材をとった鮮やかな作品。
言葉ではなくビジュアルで、「かわいい」という言葉の持つ意味が感じられる展覧会でした。
歴史をたどると、もともと「かわいい」は、「かほはゆし=顔映ゆし」が語源で、顔を正視できない気恥ずかしさを表す言葉でした。
それが「かはゆし」となり現代の「かわいい」に進化していきます。
そのため、「かわいい」は、正視できない、放置できない、というニュアンスから「いたわしい」という意味も持つようになり、「かわいそう」という言葉も生まれてきます。
しかし、本筋としては「かわいい」は、小さいもの、弱いものに対して親愛の情を表す言葉と言えるでしょう。
その対象の典型が、子供であり、動物である、というわけです。
今では「kawaii」は、国際語としても通じる言葉になりました。
英語のpretty、cuteなどより、広い概念として使われるようです。
それでもprettyには「小さい」ものに対する愛着、cuteは「子供っぽい」ものに対する感情を表すニュアンスはあり、小さいものや弱いものにいじらしさや愛らしさを感じ、それを見守りたくなる感情は万国共通のようです。
「Kawaii日本美術」展です。
伊藤若冲のほか、奥村土牛、堂本印象、竹内栖鳳、上村松園、橋本関雪など、江戸時代以降の近代日本画壇の名作の中から、「かわいい」という言葉のイメージに符合する作品を並べてあります。
ラインアップは、三つのテーマに括られていました。
一つ目は、「子供」。二つ目は「動物」。そして三つめは、「小さい・ほのぼの・ユーモラス」というテーマ。
順に見ていくと、確かに「かわいい」と言いたくなる絵が並んでいます。
つぶなら瞳の童女。仲間とじゃれつく兎や鹿。ユーモラスな表情の托鉢、そして童謡に題材をとった鮮やかな作品。
言葉ではなくビジュアルで、「かわいい」という言葉の持つ意味が感じられる展覧会でした。
歴史をたどると、もともと「かわいい」は、「かほはゆし=顔映ゆし」が語源で、顔を正視できない気恥ずかしさを表す言葉でした。
それが「かはゆし」となり現代の「かわいい」に進化していきます。
そのため、「かわいい」は、正視できない、放置できない、というニュアンスから「いたわしい」という意味も持つようになり、「かわいそう」という言葉も生まれてきます。
しかし、本筋としては「かわいい」は、小さいもの、弱いものに対して親愛の情を表す言葉と言えるでしょう。
その対象の典型が、子供であり、動物である、というわけです。
今では「kawaii」は、国際語としても通じる言葉になりました。
英語のpretty、cuteなどより、広い概念として使われるようです。
それでもprettyには「小さい」ものに対する愛着、cuteは「子供っぽい」ものに対する感情を表すニュアンスはあり、小さいものや弱いものにいじらしさや愛らしさを感じ、それを見守りたくなる感情は万国共通のようです。