マダムのひとりごと 138 悪霊退散

　ブログ鑑定で不登校のお嬢さんの事にふれました。
先日のカウンセリング講習会の講義で興味深いお話がありましたので、
書かせて頂きます。

　あるご家族が不登校の子供の事でカウンセリングにいらしたそうです。
お子さんのカウンセリングは必ずご夫婦揃ってとの事。
嫌がる夫をやっと引っ張ってつれてきたそう。
お母さんは夫の悪口のオンパレード。
子供がこんなになったのに毎日飲み歩いている、第一家庭を顧みない等。
まぁまぁ、子供の前で、出るわ出るわ
お父さんは仏頂面（そりゃそうですわね）
こんなとこ来るのも嫌なんですから。
で、おもむろに口を開き、

『先生、うちには学校に行かない子供なんていなかった。
　この子だけがそうですよ。
　この子、なんか変なもんが憑いているんじゃないんですか？』

『ええっ！？』
　言うにこと欠いてそんなアホな事を先生の前でってお母さんはブチ切れそうです。
でも先生が、
『ええ、そうかもしれませんね。』とニッコリ

　そして、悪霊を追い払う等、二人で色々話し始めたではありませんか。
先生がそうおっしゃるならとお母さんも話の輪に入りました。
で、その悪霊を退散しようという話になりました。

『お子さんが学校に行かれないのは悪霊のせいです。
　憑いている悪霊を退散するのは簡単です。
　でも、みんなの協力がいります。
　途中で辞めるとだめですよ、もっと悪くなりますよ。
　やる覚悟ができたら教えます。』

　有名なカウンセリングの先生のやっとの予約。
どうせなら聞いて帰らないと、
みんなで絶対にしますと約束します。

　その方法はこちらです。

　まず座布団と棒を用意します。
午後９時きっかりに、
家族がそれぞれ棒を持って座布団の真ん中をめがけて、
『悪霊退散！』と言ってたたきます、
それを１０８回、４９日続けてください。
一日でも休むとだめですよ。

　で、このご家族は『悪霊退散』とみんなで座布団めがけて叩いてそうです。
１０８回、４９日間。
お子さんは学校に行くようになりました。

　私は『いいな。』って思いました。
だって、いつもは飲みに行っているお父さんが９時には帰宅して、
家族みんなで悪いのはあなたではない、憑いた悪霊だと言って棒でたたくのです。
そんなアホな事を４９日毎日続けるのです、自分のために。
私もしてほしかったな。
同級生とうまくいかなかった時、
受験生なのに勉強したくなかった時、
悪いのはあなたじゃなくて憑いた悪霊のせい。
そういって家族全員が大真面目で棒でたたいてくれたら嬉しいだろうなって。

　多分お子さんはこのことをずっとずっと覚えているだろうな。
社会に出て学校に行く行かないなんて事がちっぽけになるような、
そんな辛い事がたくさんあった時、思い出すんじゃないかな。
『悪霊退散！』って叩いてくれたご両親様の深い深い愛情を。

マダムのひとりごと 139 名女優

　子育て占いはいつさせて頂いても胸がチクチク痛みます。我が思いの丈を押し付けていたなぁと。

　さて、思い出したことがあります。
某有名な登山家の方のお話しです。

　彼は進学校の受験に失敗して引きこもりになりました。
その時のお母さんがニッコリ笑って、
『お父さんは何回も選挙に落選してやっと当選した。
　そしてとても大物になった。
　あなたはこんなに早い時期に挫折を経験できて本当に良かった。きっとあなたはお父さんより大物になるよ。』

　この言葉は彼を受験に失敗した可愛そうな自分から、
早くに挫折を経験出来たラッキーな私へと見事にすり変えました。

　お母さんは世界一の名女優にならないといけませんね。