サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

租飼料に思う

2005-11-21 12:17:32 | 庄原TRF
馬に係わって約30年です。学生時代の餌は、当番が毎日乾草をカッターで細かく切って溜めておいたものを1日3回、朝・昼・夕とやり、夜飼いのみヘイキューブでした。
卒業後色々な所で馬に乗りましたが、基本的には租飼料としてヘイキューブを与えているところがほとんどでした。
管理の手軽さ、価格、保管場所などを考えると非常に便利な租飼料なのですが、栄養価が高すぎる、消化器官での膨張が大きく疝痛の原因になり易い、製造過程で混入したビニール紐などを全て取り除くことは不可能などのデメリットもあります。

庄原で馬を飼いはじめてもう直ぐ10年ですが、最近になって遅まきながらヘイキューブで給餌を続けるべきかどうか、迷い始めました。
大きなきっかけはサクセスが怪我をして往診いただいた獣医さんに、馬の歯はヘイキューブを噛み砕くのに適した作りではないので、ヘイキューブで給餌することはある意味残酷な事だ、と聞いたこと。
それはそのとおりで、放牧している馬は長い草は食べず短い草を前歯で引きちぎるようにして口の中に入れ、奥歯ですりつぶしてから飲み込んでいます。基本は青草で、自然界にヘイキューブのような乾燥飼料は無いのです。

ベストの選択は、競馬場のように乾草をカッターで切り刻んで与える事ですが、正直言って出来ません。ではヘイキューブを止めて全食て乾草にすればよろしいのですが、今でも収支ギリギリで厩舎を維持しているのだからコストUPになるヘイキューブ全廃も出来ない。

まあそんな訳で、ヘイキューブを続けているのですが、せめてもの改善策として清史郎と清陽については半日水に漬け、食べ易い状態に戻して与える(消化器官の中で膨張することも防げる)。水で戻した状態では飼い喰いの悪い清兎についてはハンマーで叩いてキューブ状でなくして与える(ヘイキューブとはヘイは乾草、キューブは四角の意味ですので、叩いてバラバラにしたものは既にヘイキューブではないのかも知れません)。

コストをかければいくらでも良い飼料が入手できます。乾草はUSチモシーに、濃厚飼料はエースチャンピオンにすれば良いのですが、競馬馬のように馬主に利益をもたらさない乗馬では自ずからどこかで線を引かねばならないのが現実です。

ちなみに私が購入している飼料の単価を公表しましょう。
ヘイキューブは400㌔パックでの購入で、㌔単価47.07円
乾草はイネ科で馬が好んで食べるけど価格の安いオーツヘイで、㌔単価45.78円です。
乾草も最高級のUSチモシーになると、㌔単価は69.3円です。今のところ手が出ません。

配合飼料であるペレットも以前は日本ノーサン製のクレインペレットを購入していましたが、ある方に教えていただき乳牛用の配合飼料を与えています。栄養価は乗馬用と変わらず、乗馬と乳牛では生産量が比較にならないためか価格もかなり安いです。

私は単価面ではケチっていますが、給餌料はケチらないでしっかり与えています。
どちらかと言えば与えすぎかもしれませんが、お腹が空いてボロを食べるような状態にはさせない、ですね。
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