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サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

リフレッシュ

2007-02-09 23:19:22 | 庄原TRF
心身ともに疲れたら、人も馬も思いっきり休養するのが一番です。それも俗世を離れた環境で。

しかし、それが出来ないのが浮世の悲しさ。知らず知らずのうちに、心も体も疲弊していっているのは人も馬も同じでしょう。


ヴェルランドが広大厩舎を離れたのが12月中旬。一旦は千代田に放牧しましたが、舎飼いからいきなり24時間放牧は可哀相と言うことで、TRF厩舎に来たのはその10日後です。
完全引退したから・・・、約50日が経過しました。

TRF厩舎に来た時の印象は、余生は長くないかもしれない・・・でした。元気が無くて、水を沢山飲んでおしっこを沢山出して・・・、腎臓の機能が低下しているのではないかということが素人にも感じられました。

西条の厩舎でも秋からは休ませながら使っていたとは思いますが、週末はコーチが試合に向けた運動をしていたので、老齢馬には辛かったかもしれません。

TRF厩舎では全く手をかけていません。ケイクン治療はしましたが、朝放牧場に出して餌をやり、夕方になったら馬房に入れて餌をやる生活です。放牧も週4~5日は小さいパドック(5m×20m)で単独放牧。後の2日くらいをジャリスコと一緒に馬場へ放牧して、ジャリスコに付き纏われるのを嫌がって強制的に歩き回る・・・程度の生活です。
餌は朝と夕方にヘイキューブをヘルメット大のカップに1杯。米糠は山盛り。そして夜飼は栄養価の低いイタリアン乾草です。

最近思うのですが、何となく元気になってきました。運動していないのに体型が綺麗になってきた事を感じます。
体に張りが戻ってきたとまでは言いませんが、24時間放牧に耐えられる体力が付いてきたことを感じます。暖冬でもあるし、24時間放牧に向けて馬着を着せない生活にしていたし、何より水をがぶ飲みしなくなっておしっこの量が標準的になったことが良いですね・・・。

転地療養とは良く言ったもので、同じ休養でも西条の厩舎で運動を休ませるだけでは、同じ効果は得られなかったのではないかと思います。これで千代田へ移って、馬の自然な活力が内面からでてくれば、ヴェルランドは天寿をまっとうしてくれるのではないかと思います。




私には数年前から考えている夢があります。TRF厩舎から車で3分の距離に酪農をやっていた時代の広い牧草地があります。そこに牧柵を廻して放牧場を作りたい。そして小さな厩舎と休憩所を立てて、引退馬がゆっくりと生活できる空間にしたい。基本は通年の昼夜放牧ですが、大雨や雪、夏の日差しを避けるための出入り自由な小屋は作りたい。維持管理費が当然必要ですから、その収入源として引退馬を月に3万円くらいで何頭かは受け入れたい。牧草地の管理道で外乗することも出来る。
高速のICからも車で5分の立地。近所には【かんぽの郷庄原】があるから、引退馬に会いに来たオーナーさんは、馬と散歩したり、時には鞍を付けて外乗をし、夜は天然温泉の浸かってユッタリ・・・。そして馬から元気をもらって、また都会での生活に戻っていく・・・。

その施設には、ヴェルランドとファリスは入れたいな~。

ある部分、『エイ! や~!!』っとふんぎるだけなんだけどな~。
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勘違いの銭失い・・・

2007-02-09 09:43:15 | 庄原TRF
少し前の記事に、低反発マットを購入したのだけど、体の型に凹んでキモイと書きました。
慣れのせいかな~っと思って数日間我慢して使っていましたが、どうも熟睡できません。

腰痛があって、快適睡眠を得たくて購入したのですが、夜中に何度も目が覚めるし気持ちよくない。

昨日のこと、カイロの先生にそのことを話したら、

『TRFさんの状態で低反発マットで寝ると症状が悪化しますよ。あれは健康な人が使うもので、体に異常がある人は使ったらダメです!!』でした。

何と・・・、購入4日目にしてお蔵入りです。ボヨ~んと1枚物のマットで、折り畳んで押入れに入れることも出来ないので、本当に邪魔。
誰か持って帰ってくれる人がいれば、タダで差し上げたいです。


しかしですよ・・・、無知な私が悪いのですが、基本的にああいう代物は健康でない人が少しでも良好な状態を求めて買うものでしょう?
【腰痛に抜群!!】とかは全く宣伝していないから、買ったのは私の勝手ですが、何となく納得できないな~。



カイロの治療院で施術台に敷いてあるマットは抜群に気持ち良いです。寝ているだけで体が楽になります。
関東労災病院で開発された医療用のマットらしく、寝ているだけで腰・背中の牽引効果があるらしいです。床擦れ防止にもなるらしい・・・。
『TRFさんの症状にピッタリですよ・・・』と購入を勧められていますが・・・



価格は・・・15万円~!! です。

今のところ、怖ろしくて買えません。

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新しい馬が来ます

2007-02-09 09:21:47 | 庄原TRF
今すぐにではありませんが、2月末までには入厩します。

日馬連登録をしていない馬だから、登録名を考えないと行けません。


今までは、広大の馬に付く冠、【清】という字に、何らかの意味を持たせて付けて決めていました。

清薫、清志、清慶、清悠くらいまでは意味のある馬名だったのですが、だんだん面倒臭くなってきて、命名件を美子に譲った(・・・投げた)のが3年前。

それで付いた名前が・・・、清史郎 です。センスがあるのか、無いのか・・・、でも今ではピッタリの感じで気に入っています。

その後の清兎は私が付けましたが、ファリス→清陽 は美子の命名。


そして今、次の馬の名前を色々と考えていますが、候補が出ては消え、消えては出・・・。馬術部のBBSで皆の意見を聞いたりしたのですが、だんだん面倒臭くなってきました。

今回の美子の一押しは、清十郎(セイジュウロウ)。もう一つは清雁(セイエン)。ただ、漢字表記の馬名で普通に読めないものは除外したいです。試合で一々読み方を伝えるのは面倒だし、聞かれなければ必ず間違った読み方をされる。そのような消去法でいくと、美子案は清十郎しか残せないのですが、
頭に浮かぶのは、『嫌だ、試合でコールされる者の身になってみろ・・・。セイシロウ に セイジュウロウ・・・。・・・私のセンスが疑われる。』ということ。

でも疲れました。風邪でだるいこともありますが、気力が無い。




あ~あ、清十郎で決まりかな~。

決まった以上は、史郎と十郎の無敵コンビに仕上げねば為りませんな~。



・・・、本当に十郎で決まり?

(登録は急がねばならない訳ではないので、馬を見て、乗ってみて、ゆっくり決めたいと思います。)
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色々と思うに・・・

2007-02-08 11:39:12 | 庄原TRF
馬を長く続けていますと、経験であったり、ノウハウであったり、とにかく色々なことが積み重なって行きます。

その中で、馬の調教に関すること、騎手のトレーニングに関することなど、失敗や成功を積み重ねて、自分スタイルと言うものが出来上がりつつあります。

最近は馬の調教についての記述が多くなっていますが馬術部の指導者としては、新人のトレーニングに関する練習手順の確立が大きいかな・・・、と感じています。

私は自分で言うのもおこがましいのですが、新人の教育が得意です。長期休暇中に5日とか6日とか連続で同じ新人を指導できる環境も大きいのですが、やはりどの時期にどんなことが出来なければならないか、そのために1番目は何で、2番目はこれで、それが出来たら3番目と言った具合に自分の中でマニュアルが確立出来ていることが大きいです。
言い換えれば、自分流の癖が付いて私にとって違和感だらけの人を矯正をする場合でも、同じことが言えます。

ここで問題があります。
私が直接指導すれば、普通の運動神経を持った人と、使いやすい清悠のような練習馬が居れば、すいすいとあるレベルまでは練習効果を上げることが出来ます。
しかし、馬術部において体験乗馬のレベルは別にして、新人の学生を指導するのは例外なく上級生(現役部員)です。物事の本質から言えば、判っていない人が判っていない人を教育するのですから上手く物事が進むはずがありません。

そこで美子からも依頼されたのですが、私の頭の中に入っているマニュアルを文書化し、全ての上級生が同じ意識で新人の指導に当たるという事を考えなければなりません。
そうすれば、Aさんが指導した日も、Bさんが指導した日も基本は同じで、指導を受ける側の下級生も意識が混乱することはないでしょう。

このノウハウを文書化したもの、多分日本中の馬術書を探しても乗っていないと思います。
素人さんを馬に乗せたとき、どこでも例外なく調馬索を付けて、1.2.1.2.の掛け声でいきなり軽速歩の練習を行なうと思います。
その時、バランス感覚が優れた人はスルスルと鐙に体重を支持できて尻がドスンドスン落ちなくなるでしょうが、不器用な人は3鞍4鞍経験してもまともな軽速歩が出来ないという光景、よくあります。
人もしんどいでしょうが、背中をドンドン叩かれる馬も迷惑な話で、これを毎日続けるから、私の感覚では背を張った馬みたいな動物が完成する。

この背中をドンドンさせないで軽速歩に移行させるノウハウがありますし、これの延長線には駈歩のバランス楽々習得もあります。
だからフラフラ軽速歩の新人が、TRF合宿を5日ほど行なうと簡単なクロス障害を駈歩で通過できる、或いはもう少しバランスの良い子なら簡単なコース走行も可能な現実があります。


この文書も、どの道ワードで文書化しますから、ブログでUPしてまいります。
部員向けには写真説明の入ったもっと詳しい教本レベルに仕上げたほうが理解し易いでしょうから、4月に新人が入ってくるまでにモデルになる学生(・・・美子かな)を使って、写真データも集めたいと思います。

誰でもダウンロードできる環境にしたいところですが、私のパソコン操作レベルは、このブログ作成くらいまでで、このブログにしても一つの記事に2枚の写真を貼付できないくらいですので、誰かに依頼しないといけません。
その時は私のブログではなく、広島大学馬術部のHPを使ってUPします。楽しみにしておいてください・・・とは申しませんが、UPされたらご覧になってください。
私の思想が少しはお判り頂けると思います。
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審判講習会-4

2007-02-07 21:34:20 | 庄原TRF
普段人と接する機会が多くない生活をしているのですが、35名の方と1日半濃密な空間に身を置いたせいでしょうか、風邪気味です。

インフルエンザのようにガ~ン!!と発熱ではないのですが、じわりじわりと体がだるく、馬に乗るのが億劫です。
タダでさえ清史郎の運動は体力を使いますので、体調が悪いときは無理をして乗らないことにしました。

今日も完全に春先の陽気です。悪戯っ子のジャリスコとヴェルランドは朝から一日中放牧。その他の馬は運動しないことを決めた午後3時前からの放牧で、早めに厩舎の掃除をして、餌も早めに付けました。

何をするのも体調管理が一番です。腰痛対策に購入した低反発マットも快適睡眠には程遠い感じ。朝起きたら体の型にマットが凹んでいるのも、ややキモイ。
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審判講習会-3

2007-02-07 14:30:32 | 庄原TRF
講習会ではいつも話題になることに、馬場馬術競技に出場する際の服装が有ります。

規程では、選手権大会、地域大会、オリンピックでは黒か紺の燕尾服とあります。国内競技では、F.E.I.課目であるセントジョージ賞典馬場以上が燕尾服の着用が望ましい競技です。

2課目、3課目で燕尾服を着用するのは、婚礼であれば親族でもない人がモーニングを着ているようなもの。馬のことが判る外国人には、滑稽な、或いは受け取り用によっては馬場馬術を冒涜している・・・とも受け取られる行為です。だから私は、第3課目、第4課目の時は乗馬服とボラーハットという、1ランク下の服装を着用します。


では、何で初心者の皆さんがかくも燕尾服を着ていらっしゃるのか。
これは乗馬クラブの営業活動の賜物でしょう。馬具や服装の販売も重要な収入の乗馬クラブでは、『馬場馬術デビューとなれば燕尾服ですよ!!』と営業に勤しむ。そして勧められた会員さんも、『私もやっと燕尾服よ~』となる。
馬場馬術本部では、本心では初級レベルの課目では燕尾服を禁止したいのだろうけど、そんなルールの改正は乗馬クラブ系の理事が黙っていないでしょう。

かつて私が指導した高校生は、いつも障害のジャケットで馬場をやらせていました。国体の県予選も、中国ブロック大会も・・・。そして西日本馬場大会も・・・。
本人は自分以外の高校生が全員燕尾服を着ているのを見て片身が狭かったみたいです。いつも『僕も燕尾服が着たいです。』と言っていた。
『じゃあ、親に言って買ってもらえ。』とは言いましたが、親が買ってくれるはずもない。
あんまりしつこいから、『西日本で勝ったら、国体では着させてやる。』と約束しました。

・・・、そうしたら西日本馬場の高校生課目(アジア団体)で59%近い成績を出して勝っちゃった。(汗)

『お前な、燕尾は誰でも着るの。だけど審判は燕尾を着ないことの意味の知っているの。上手い高校生が燕尾を着ないことの方がよっぽど格好良いんだぞ~!!』と言ったけど、約束は約束。学生から燕尾服を借りてやりました。


昨年の全日本馬場で4課目優勝は北原氏だったでしょうか。写真ではきっちりと乗馬服とボラーハット。流石にグランプリライダーは判っていらっしゃる。
規程には書いていないけど、馬の世界の常識と言うものがある。少なくとも、私はその辺りを守って行きたいです。
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審判員講習会

2007-02-04 22:52:28 | 庄原TRF
講習会の内容に関しては後日の記事にするとしまして・・・、馬場馬術関係の講師でお越し頂いた山脇氏は、私が大学4年生の時の競技馬 サーデン 担当の担当コーチでもある大学の先輩です。

卒業後に京都へ帰った(当時の感覚)時には、我が家のような気分で押しかけて泊めていただいたものです。

昨日は講義の合間に、懇親会会場で、そしてホテルの部屋でも夜中まで昔話や色々な話をしました。今朝は当然・・・二日酔い。でも、楽しかったです。


もう一つは、ここ半月くらいの間に雰囲気が全く変った清史郎のウォーミングUPのビデオを見て感想を聞かせて頂けたこと。
先輩にビデオを見せるくらいだから、自分でも悪い評価ではない自信は有ったのですが、馬体の柔軟性や拳の使い方に何点か助言を頂きました。
でも全般的には良い方向に向かっているし、思想的な部分が全く間違っていないというか、今回の講習会の内容に沿った方向を向いていることで、トレーナーとしての自分に、やや自信がもてたことが大きいです。
でも、馬の状態に満足している訳ではないので、更なる進歩を目指して頑張ります。
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明日の更新はお休み

2007-02-02 23:37:48 | 庄原TRF
明日・明後日と広島市内で 中国・四国地区審判員講習会 があり、事務局としてお世話があります。
夜も広島市内に泊まるので、更新はお休みです。

講習会では新しいことを勉強することと、自分の馬術感覚の確認といった2点が重要かと思います。

講師が説明される事が、平素から自分が実践していることだったりすると、自分の知識・技術を第三者から評価されたことになりますし、そうでない場合は疑問点をどんどん質問します。

過去にも二蹄跡運動の角度などで自分の間違いに気づいたことなどもあり、重要な講習会と思います。

感じたことなど、また報告します。
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馬体管理に関すること

2007-01-31 23:52:52 | 庄原TRF
馬には色々な常識があります。

例えば、冬も馬の肢は湯で洗ってはいけない・・・。

或いは、蹄油に天ぷら油を使うのは邪道・・・。

でも、それって本当でしょうか。やらないよりはやったほうが良い・・・程度のことではないでしょうか、と私は思います。

だから私は冬になれば、当たり前のように温水で肢を洗うし蹄洗もします。だって湯で洗った方が断然汚れは落ちるし、丁寧に洗えますもの。洗ったあとで冷水を掛ければ問題ないし、気温が低い日は速攻で湯も冷えますよ。蹄の皮脂が流されて乾燥肌になりますが、きちんと蹄油を塗れば問題なし。

蹄油は如何でしょうか。
私はサラダオイルとモクタールを5:1くらいの割合でミックスして使っています。かれこれ10年になりますが、TRF厩舎で蹄叉腐乱が起きたことは一度もないし、蟻道などのトラブルも皆無です。爪は丈夫だし、適度な運動と相まって爪の伸びる速度は速いです。
でもH.M.さんの社内研修で講師になられた一流の装蹄師さんは、食用油とモクタールは、『ダメなものはダメ・・・!!』だったそうです。価格は知れているのだから、グリース状のきちんとした蹄油を使いなさい、だったそうです。


人は妥協しながら馬を飼育しています。JRA厩舎の競走馬なら最高の環境で、金に糸目をつけずに管理できるのでしょうが、非営利の我々はそうはいきません。
コスト管理も重要だし、人間が楽をすることも否定しません。全てが馬の良いように・・・でなければいけないなら、餌一つやることは出来なくなります。
ヘイキューブみたいな、硬くて馬の歯の構造に合致していないものをやることなんて出来ませんよ。毎食、青草を刈りにいかねばならない。

要は、どこで妥協するかなのです。時間と金に余裕がある人は、少しでも馬の方に歩み寄ってやれば良いのです。

こんな私が気を使っていること。
1.ヘイキューブは水又は湯で完全にふやかして与える。
2.ボロ掃除は完璧に。基本は1日3回+ボロを見たとき。


明日は雪になるようです。夕方からグッと冷え込んできました。
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同じ写真で恐縮ですが・・・

2007-01-30 12:17:34 | 庄原TRF
ケイクンの治療で疑問に思ったことを、競馬場に勤務している獣医であるH.M.さんに質問しました。
とても丁寧に判り易く説明してもらいましたが、自分一人だけの知識にするのが勿体無くて、本人に掲載の許可をもらえましたので紹介します。

【H.M.さんへの質問】

私のブログにも書いているのですが、酷いケイクンになった馬を治療で引き取りました。元の厩舎では立ち腫れも酷く、球節から下のくびれが全くない状態でした。
それを先ずは大型のバリカンで飛節まで毛刈りし、指で掻き落とせる汚い瘡蓋は除去しました。それだけでも肢はかなりスッキリしたのですが、3週間後に小型のバリカンを買って、更に毛足を短く完璧な毛刈りを行ないました。
そうしたら、血管が腱が浮き出るくらい肢が引き締まって、大変良好な状態になりました。

獣医学的に見た場合、何が起きたのでしょうか。立ち腫れには色々な原因があるでしょうが、ケイクンとは無関係な立ち腫れする馬に毛刈りをしてみたら、効果あるでしょうか?

ある学生は、私の厩舎には善玉菌が多く居て、だから症状が改善するんだ・・・などとも言うのですが、如何思われますか?

【回答】

僕は微生物に疎いので、獣医学的なコメントはできないのですが、読んでみて思ったことを書いてみます。
ケイクン(繋皸)とは要するに皮膚炎です。皮膚に炎症が起きているのです。炎症とは生体の防御機構、回復機構です。
つまりケイクンとはなんらかの侵襲に対して生理反応が起きている状態なんですが、その侵襲というのは、まぁ大体が感染なんです。
ご存知の通り、馬の脚元はかなり汚染された環境です。いくら馬房を丁寧に掃除しても、馬のボロには大量の細菌がいるし、おがくずみたいな湿った環境は細菌繁殖の温床とも言えるでしょう。肢を綺麗に洗ったとしても、毛の間は湿度が保たれて汚物も溜り、細菌の繁殖に最適な環境になります。

毛を刈ることによって、汚れ(細菌の塊がいると考えてもらえれば結構)をつきにくくして、乾燥した環境を維持できるのです。細菌は生育するのに湿度(水分)が必要ですから、乾いた環境にすることによって細菌はそれ以上増殖しにくくなります。
つまり感染の原因である汚物の付着を防ぎ、細菌増殖を防ぐ乾燥環境をつくったため、持続的な感染が収まり、炎症も落ち着いたということです。

この馬に関して、立ち腫れとおっしゃっているのはおそらく炎症による腫脹だったのだと思います。熱感がありませんでしたか?(他の肢と比べて温かくなかったですか?)
炎症が起こると「熱感、発赤、疼痛、腫脹」が生じます。これを炎症の4徴と言います。(逆にいくら腫れてても熱感がなければそれは炎症ではないと判断します)

いわゆる立ち腫れというのは、飲み会の翌朝女子が「長靴が入らない~」というあのむくみで、原因は循環障害(血行障害)です。ですからこれが毛刈りで治るとは考えにくいですね。

「善玉菌」
あるあるに出てきそうな言葉ですね。どんな生理活性をもつ細菌なんでしょうか。ためしにその子に厩舎のオガ食べさせてみてください。立ち腫れを治す細菌がいたら製薬会社がほっとかないでしょうね~。



如何でしょうか・・・。皆さんの参考になれば私も、そして掲載を快く許可してくれたH.M.さんも喜ぶことと思います。
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