【防げ🔥山林火災】三陸大船渡へのメッセージ：岸辺の市街を襲った山火事、前例クロアチアが「防火の決定打」とした復興事業とは❔

註：本投稿は日本で相次ぐ山林火災を受け、過去記事『えっ❕❔ クロアチア南部に、「まさかの」ＵＦＯ🛸発着地跡が❔』のネタを再構成したものである。



３ヵ月前、東北は大船渡で長期かつ広範囲に渡る山林火災が起きた。今しも、鎮火後の復興作業が佳境に入りつつある。

この状況を報道で見聞きするにつけ、わたしは2017年に南欧クロアチアの山岳部で起きた大規模火災を思い返さずにいられない。なぜなら正確には、「山岳部」であり同時に「沿岸部」の大火事🔥だったからだ。

その点が大船渡や（立て続けに発生した）今治や岡山の例と似ている。海岸に切り立った山並みから、岸辺の市街地に向かって麓(ふもと)へ麓へ、言うなれば「炎🔥の津波」が押し寄せる……ナンとも怖ろしい延焼パターンである。

クロアチアの周辺海岸は山岳地形の沈降によって生成される沈水海岸「ダルマチア海岸」になっている。山脈が並行して沈み込む海岸を学術的にも「ダルマチア式海岸」と言う。

じゃあ「ダルマチア式」でない、山脈と直交して台地が沈んでいった海岸は「なに式❔」と言うと、これが「リアス式」。海岸線がノコギリ状のギザギザになる、日本列島おなじみのパターンである。大船渡も今治も岡山も、先般の一連の被災地は「リアス海岸」一帯だった。

クロアチアの件も本国の件も、どちらも沈水海岸だから山肌が切り立ってて逃げ場が無い。地形が地形だけに季節風の吹きっさらし状態で、乾燥時にひとたびどこか１箇所で発火したら（迅速に初期消火など望めない凹凸地帯ゆえ）あっちゅーまに燃え広がってしまう。

この記事では、クロアチア人が「同じような災禍を二度と繰り返さぬために何をしたか」書きとどめておく。彼らは「山火事は どう防ごうと必ず起きるもの」と定義し直すところから始めた。

地震と同じで避けられない定めなら、沿岸住民の命を『炎の津波』から守る方法はひとつ。森林との境界に『防火堤』を築くしかない。

それで自治体も国もカネを出し、突貫"工事"で焼け焦げた山腹に急きょ、「幅50メートル、長さ2キロに渡る防火ゾーン」を２本。つまり「二重に」敷設したのだった。その威容は、現在ならGoogleマップでも簡単に見てとれる

そう、誰が見ても一目瞭然だろう。クロアチア住人は森林地帯のなかに延々、伐採や枯らし剤散布で「草木の生えぬベルト状の野原」を創出させた。この“防火ベルト”でもって、岸辺の街へと襲い来るハズの「炎の津波」を堰き止めよう、というのだ。

防火提こそは、山火事から命と家と生活を護(まも)る切り札。その強い覚悟のために、彼らは「豊かな大自然の景観」という、恵まれたインバウンド環境をも捨てようと決めたのだった。

だから日本でも見習え、山林をまだら模様に刈り上げろ(？) と言うつもりは無い。こうした対策は利水環境も同時に損なわせ、国土の狭く急峻な地域では（かえって）豪雨に伴う土砂災害リスクを高める。何から何まで参考に値するワケじゃない。

だけれども、『クロアチア森林火災』被災住民らの「潔(いさぎよ)い開き直り」に基づく防災への闘志。こいつは一途(いちづ)にして濁(にご)りなく、見習うべき点がある。自分はそう思うのだ。

さしもの、目先の小っせえ損得じゃねえ。命あってのオレらだろーが❕ ── 彼らエネルギッシュな南欧人の、そんな雄たけびが……上掲のマップ画像から聞こえてくるように思えてならない。

＝了＝

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