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ひまわりが咲く季節となりました!

2024-08-01 06:03:05 | エッセイ

             

                       
                       
    □□□□□‐‐‐ikiikiclub mail magazine‐‐‐□□□□□
 
               2024.8.1.第288号
                  「生き生きくらぶ」事務局
 
                ひまわりが咲く季節となりました!
  じりじりと地を灼く、炎暑の季節となりました。暑さにめげず、真っすぐに
立ち、大輪の花を咲かせるひまわりは地上に降りた太陽です。私たちに元気、
明るさ、強さを与えてくれます。
 キク科の一年草です。学名・英名とも「太陽の花」という意味を持ち、ゴッ
ホ、ゴーギャン、モネをはじめとした多くの芸術家の心を魅了してきました。
 
 最近の話題として「政治の地殻変動」を取り上げます。 日本で選挙に勝
つためには、ジバン(知名度)、カンバン(後援組織)、カバン(資金)から成る三
つのバンが必要とされてきました。
 ところが7月の都知事選に立候補した石丸伸二氏は三バンなし(無名、無所  
属、資金なし)で、SNSとデジタル情報の活用で165万票を獲得し、大躍進しまし
た。既成政党によるバラマキや大手メディアの偏向報道にうんざりしている若
者や無党派層が石丸氏の訴えに共鳴し、政治の地殻変動を起こしたのです。
 
◇ 石丸旋風と都知事選の結果
 石丸氏は1982年生まれで、2006年京都大学経済学部卒、三菱UFJ銀行に入行
し、2014年アナリストとして米ニューヨークに赴任しました。米国在任中、
SNSとスマホが選挙活動に大きな役割を果たすことを知らされました。2020年
8月より広島県安芸高田市長を務め、2024年東京都知事選に立候補しました。
 
 石丸氏の政治信条をあげると、以下のようになります。
〇 政治の見える化・分かる化を進めます!
  政治の動きや解説記事をスマホで届け、有権者の関心を政治に向けます。
〇 情報技術を活用して民意を集約します!
 スマホで住民のニーズを収集し、分析して行政サービスの向上に努めます。
〇 政策を合理化・適正化します!
 利権政治・バラマキ政治から脱却し、経済合理性に基づいた政策で全体最適
 化を図ります。
 
 都知事選では告示後、知名度を上げるため、1日10カ所以上で街頭演説をし
ました。「政治を政治屋任せにする時代は終わりました。アカウント登録をす
ればスマホで政治を見ることができ、政治を動かせるのです。さあ、みんなで
政治を動かそう」と変化を訴えました。
 街頭演説などの動画を連日、配信するのでアカウント数は急拡大しました。
最終的なアカウント数は、石丸氏:約29万、蓮舫氏:約1万、小池氏:約3千でし
た。石丸氏への献金総額は2億769万円、献金件数は1万2千件だそうです。
 
・都知事選の開票結果は以下の通りです。
1位 小池氏 292万票  支援は自民、公明、国民、都民ファースト
2位 石丸氏 166万票  支援なし 
3位 蓮舫氏 128万票  支援は立民、共産
 
・今回の投票率は61%です。2020年の投票率は55% でした。向上したのは石丸
 旋風の影響で政治への関心が高まったからだと考えられます。
・投票総数全体の6割弱が無党派です。無党派の投票先は
        小池氏が34%、石丸氏が29%、蓮舫氏が22%でした。
・年代別で見ると10~20代の投票先で最も多かったのは石丸氏です。30~50代
 では石丸氏は小池氏に肉薄。小池氏は70代以上の半数から支持を集めた。
 
◇ 政治屋勢力と改革派勢力
  格言に「政治屋は次の選挙を考え、政治家は次の時代のことを考える」があ
ります。米国の牧師ジームス・クラーク(1810~1888)の言葉です。この格言に
基づくと、日本の政界は政治屋勢力と改革派勢力に分かれます。
 政治屋勢力の筆頭は自民党安倍政権と民主党政権です。共通しているのは選
挙第一、古い政治スタイル、デジタル化遅れ、成長戦略不在、赤字国債を財源
とするバラマキなどです。
 
 安倍政権は候補者を世襲議員中心に選び、統一教会の選挙支援を受け、パー
ティで裏金をつくり、殆どの選挙で大勝しました。この結果を踏まえ、派閥連
合で党内をがっちり固め、異論や批判に耳を傾けず、古い政治を続けました。
 民主党政権は「政治主導・脱官僚」を唱え、政権に就きましたが、自分たち
に確固たる政策立案能力も執行能力もなく、党内で足の引っ張り合いをし、空
中分解しました。スキャンダル追及に狂奔する抵抗政党に過ぎません。
 
 改革派勢力は菅政権、岸田政権、石丸路線です。共通項は現状打破、デジタ
ル化推進です。菅政権はデジタル庁設置、行政の迅速化に向け、前例主義廃止
と縦割り行政の打破、ムダの排除に取り組みました。
 岸田政権の功績はは経済を成長路線に乗せたこと、派閥の解消、安倍政権か
ら引き継いだ負の遺産の整理です。石丸路線はSNSやスマホを武器に三バンな
し選挙を進め、世襲政治からの脱却、政治の見える化・分かる化、国会議員の
政治屋から政治家への変身を目指しています。
 
◇ 改革勢力の結集に期待
 古い政治の典型が安倍政治です。新しい政治の典型が石丸方式です。古い政
治から新しい政治に変われば、どのような変化が期待できるか列挙します。
[政治家と有権者の関係]・・・・随時最新情報を共有する
  アカウント登録してお互いのスマホをネット接続する
 安倍政治では後援会での意見交換
[国会議員の構成]・・・アナリストやシスムエンジニアなどが中心となる
 スマホ活用の選挙では改革の実務能力が評価の基準となる
 安倍政治では知名度優先で選ぶので世襲議員、スポーツ選手・芸能人が多い
[政策策定]・・・・内外の膨大なデータと最新の経済理論を基に作成
 石丸方式だと議員の多くが改革のプロであり、内容の濃い企画書が作れる
 安倍政治では政治・経済には門外漢で資料作成も官僚頼みとなる
[政治と金]・・・・・・政治資金パーティは不要
 スマホ活用の選挙では金がかかりません。政治資金パーティは不要です。
 従来、選挙には金がかかる、だから政治資金パーティは不可欠としていた。
[国会改革]・・・言論の府に恥じない国会改革が急務だ
 国会議員が勉強不足で、国会が間違った結論を出しました。政治家はインタ
ーネットで学習し、最適な判断をしてほしいと思います。
 
<事例> 赤字国債を財源とする社会保障予算を与野党全会一致で可決
 安倍政権時代、よく見かけた光景です。赤字国債発行はあらたな借金をする
ことであり、財政法第4条で禁じられています。矢野財務次官が「こんな事を
続けていたら、国家財政が崩壊してしまいます」と警告を発しました。
 当時の安倍総理も、国会も、異端の学者の学説を信じ込み、矢野氏の警告を
全く無視していました。岸田政権・植田日銀総裁時代になり、赤字国債発行は
終息しつつありますが、累積した借金の返済は残されています。
 
         第288号の目次
    ■1 楽しかった我が生涯:3 
    ■2  怖いもの見たさ
    ■3  86歳、日々を大切に生きる
 
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
◆ 1            楽しかった我が生涯:3                  
 
          (兵庫県宝塚市  竹島 良樹)
 令和6年3月、検査から7か月が経過しました。2月から始めた本の自費出版につい
て書いてみます。私の小説と息子の絵本を各1冊出版する事を決めた事は報告しまし 
た。下手なりに面白いので小説の2冊目にチャレンジしています。
 今度はファンタジー物ではなく戦後を生き抜いた女性の青春がテーマです。(実
は母がモデル)、そして、無事、3月末には120ページを書き終えて、現在、表紙と
挿絵を作ってもらう為に息子に送りました。
 
 印刷は友人でもある出版社の代表者に依頼しますが、先日、打ち合わせの際には
プロフィールと写真を入れてはどうかと言われ、孫との写真を入れることにしまし
た。
 料金は挿絵などを含め、約150ページの本が2冊、絵本が1冊で、それぞれ50冊印
刷する事にしましたが、話をするうちに表紙も豪華にとか、段々費用が増え、当初
50万円の予想が倍以上になりそうです。
 
 病気の方は徐々にではありますが、進んでおり、フィットネスクラブではプール
歩きは水圧で胸が圧迫され、辛くなりだしましたので、ジムでの運動と1日ずつ交
互に入れる事にしました。
 ジムでの1日は約2時間で、マシン歩きが40分、他の筋肉強化マシンを凡そ10種類
使います。後はサウナ、ジャグジー、風呂場、最後にマッサージでトータル3時間
が日課です。
 
 4月2日、妻と日帰り旅行として琵琶湖見学に旅行社のツアーで出掛けました。春
らしい長閑な天気、場所は近江八幡を基点に、貸し切りクルーズ、ロープウェイな
ど市内散策、河岸の千本桜などでした。千本桜はまだまだでしたが、バスの窓外か
ら見える桜で十分楽しめました。懸念された咳などの発作も出ず、無事帰宅した事
を報告します。
 
 不動産業の方を忙しくしました。手持ちマンションの中で一番小さく、築後35年
を経過した物件を売却しました。決済は5月1日で、その代金にプラスして、残って
いる銀行借入金を完済します。
 資金が1000万円強不足するので他の預金から返済するとその分、私が元気な内に
用意しなければならず、少し心配ですが踏み切りました。序に、次の物件を購入す
する事にしました。
 
 場所は川西市、1ルームマンション10戸建てで価格交渉の結果、1億円になります
が、土地値が120坪ほどあり、時価約9000万円の価値となるので購入します。返済
は15年均等払いで当然、完済時には私は存在しませんが決めました。
  以上のように忙しくすることで日にちも進み、今回、見ていただくころには検査
後、約1年が経過します。最近、確信するようになったのは健康に生きると云う事
は頭も体も精一杯使い時間を忘れるぐらいのスケジュールで過ごす事だと思います。
 高齢者、頑張れ。
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 
◆ 2                 怖いもの見たさ 
 
          ( 千葉県流山市  中楯健二 )
 北朝鮮は「コロナ禍」後の国境開放に伴い、海外観光客の受け入れを再開し
た。その手始めとして2月9日に、ロシアからの団体旅行客97人が北朝鮮を訪れ
た。2020年1月以来、約4年振りになるという。
 その日程は、2月9日から12日の3泊4日で、費用は日本円で約11万円である。
ツアーの目玉は2014年に開業した、金正恩総書記肝いりの高級リゾート「馬息
嶺(マシンニョン)スキー場」だという。
 
 面積は1400キロ平方メートル(東京ドーム約300個分)で、初心者コースを
含めて全10コースがある。附属するホテルも、客室120室で屋内プール・レス
トラン・カラオケ・ダンスルームなども完備されているという。
 とはいっても、北朝鮮への観光は、世界一不自由であると言われる。今回の
観光を主催したロシア・ウラジオストクの旅行会社がツアー客に配布した注意
書きをみても、その不自由さがよく分かる。
 
 注意書きはまず、「北朝鮮に持ってきてはいけないもの」として北朝鮮の観
光ガイドブックを挙げる。また、「外国人観光客は移動の自由がありません。
ガイドなしでホテルを離れることは、決してお勧めしません」とある。
 国家安全保衛部(秘密警察)出身の脱北者の話によると、北朝鮮市民は見慣
れない人物が街を歩いているのを見かけた場合、必ず、近くの分駐所(交番)
に報告する義務を負っているという。
 
 「同じアジア系でも、服装や所持品、歩き方で外部の人間かどうかはすぐわ
かる」と彼は話す。今回の観光の旅程をみると、ほぼすべて政治的なモニュメ
ントで占められている。
 金日成主席の70歳の誕生日を記念してつくられた「主体思想塔」、金日成主
席と金正日総書記の銅像が立つ「万寿台の丘」、「米韓の侵略に勝利した」と
いう北朝鮮独自の解釈で朝鮮戦争を振り返る「祖国解放戦争勝利記念館」など
政治宣伝でお腹がいっぱいになる行程になっている。
 
 指導者の銅像を撮るとき、絶対に守らなくてはならない3つの規則があると
いう。それは「銅像の側面ではなく、正面から撮影する」「銅像を背景に写真
を撮るときは必ず両手を横に置く」「銅像の腕や足を切らずに全身を入れて撮
影をする」となっている。
 地下鉄見学を楽しもうとしても、「有事の防空壕代わり」「各車両に掲げら
れた金日成主席と金正日総書記の肖像画」等政治の匂いからは逃れられない。
 
 3泊4日の行程で、純粋な観光は妙香山のトレッキングくらいのため、その土
地の人々の暮らしぶりを知るという旅行の醍醐味は味わえない。食事について
は「基本的にビビンバ、平壌風冷麺、プルコギ、キムチ、イカ・タコなどの伝
統料理となっている」とあるから、これだけは満足できそうである。
 
 ツアーの参加者の一人イリヤ・ボスクレセンスキー氏が1時間あまりの動画
を制作したという。よくそんなことができたものだと驚く。
 北朝鮮では2015年以降、外国音楽や映画に対する規制が厳格化され、韓国の
コンテンツは所持しただけで懲役刑になる。まして、海外の観光客が旅行先を
撮影することなどはもってのほかのはずだ。
 
 金総書記が1月に突然「韓国を同族民族とみなさず、第一の敵対国である」
と宣言したのは、韓流ドラマのビデオが国内に広く流布していることを知って
激怒したからだと言われている。
 実際、韓国に住む脱北者の8割が北朝鮮で韓国ドラマを観ていたと証言して
いる。ボスクレセンスキー氏のビデオはいろいろな事実を明らかにしている。
移動するバスの中でガイドが注意事項を読み上げる音声が流れる。
 
 「軍の検問所は撮影禁止です。軍人や汚れた作業服を着た人も撮影禁止」、
「ホテルを出て散策したい場合は、ガイドと一緒の場合だけに限られます」、
「肖像画が描かれた新聞や雑誌は傷つけたり、ゴミ箱に捨てるのは絶対だめで
す」と注意を促す。
 北朝鮮では読み終わった労働新聞は、当局が回収する。指導者の顔写真がよ
く掲載される1面を破ったり、汚したりするのはご法度なのだ。
 
 バスは平壌を走るが、ほとんど車の姿が見えない。ガイドは「我が国には自
家用車は存在しない」と説明する。北朝鮮では車の運転手は一種のエリート扱
いを受けている。一般市民の姿もほとんどない。
 たまたま小さな子供を散歩させていた年配の女性を見つけた観光団の一人が
チョコレートをあげようとすると、女性たちは走って逃げたという。ボスクレ
センスキー氏は「街並みは美しいが、あまりに人工的で非現実的に見える。演
出に違いない」と語る。
 
 実際、平壌では大通り沿いで、洗濯物を干すことは禁じられているという。
ボスクレセンスキー氏はスキー場のホテル内の理髪店で散髪した。散髪代は10
ドル(約1500円)である。
 壁には、北朝鮮ではよく見かける12種類の髪形の絵がかかっていた。北朝鮮
では男性は短髪が理想とされ、決められたスタイル以外は認められない。染色
も禁じられている。
 
 彼は理髪師にチップを払おうとしたが、受け取ってもらえなかった。部屋の
ベッドメイキングの際、ベッドに1ドル札を置いたが、そのままだった。北朝
鮮はチップどころか、賄賂が日常茶飯事になっている。
 ただ、外国人の訪問者は注目度が高いから、チップを受け取ることが、「い
らぬ誤解」を招く危険な行為だと北朝鮮の人々は知っているのだ。こんな規則
だらけの旅行は何と言ったらいいのだろうか。
 
 慰安旅行・視察旅行とも言えず、さしずめ怖いもの見たさの「肝試し旅行」
というべきなのかもしれない。ボスクレセンスキー氏は北朝鮮を出国する前夜
北朝鮮の当局者から「規則に従わずに撮影したものはすべて削除するように」
という警告を受けたという。
 すべて監視されていたのだ。記録媒体のディスクを分散するなどして対応し
たが、結局空港では検査されなかったというから、幸運というほかない。「怖いもの見た
さ」も命懸けだ。
 
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
◆ 3      86歳、日々を大切に生きる
 
         ( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 夏至も半夏生も過ぎた今、朝は4時半にはあたりが明るくなる。我が家の南
側の繁みや庭の桜の葉陰で、鶯が頻りに啼く。心地よい目覚めである。家内も
「まるで高原の別荘に居るみたいね」と嬉しそうに言う。
 ところが、ここの鶯はホーホケキョとは啼かない。何度聞いてもホーホケピ
キョと聞こえる。昔、拙著「心の走馬灯」古希編「うぐいすの方言」でも述べ
たが、まさに横浜弁マル出しである。谷渡りと言われる警戒音の最後のひと啼
きも同様である。
 
 そんな他愛ない話をしているうちに、6時からはNHK-FMで「古楽の楽しみ」
という番組が始まる。ラジオを目覚ましタイマーとしてセットしているので、
自動で鳴り始め、1時間後番組が終ると自動で切れる。
 古典音楽を聞きながら自分でコーヒーをドリップし、モカの芳醇なアローマ
と仄かな酸味渋味を楽しむ。穏やかな一日の始まりである。
 
 梅雨明け以降猛暑の日々が続き、熱中症を警戒してここのところ自粛してい
るが、普段は雨の心配さえ無ければ午前中1~2時間を目安に散歩する。隣接す
る磯子区に森林公園があり、環状二号線の向こうには笹下中央公園もある。小
型カメラを携帯して季節毎の自然の佇まいを記録したりもする。
 公園では自己流のエクササイズもやる。うっすらと汗ばむ程度にストレッチ
風柔軟体操や足腰の筋力維持のメニューを20分ほど続ける。こうした体力や機
能の維持に対策を講じていても近年の足腰の衰えは予想以上で、家を出て暫く、
歩き始めは殊に足取りが何となく頼りない。おそらく歩く軌跡が蛇行しているに
違いない。
 
 他にも定期的に必ず「やる」と自分で決めているルーティンワークが幾つか
ある。
 
 そのひとつが連合町内会の役員としての役割である。連合町内会は現在笹下
地区の12の自治会・町内会が加盟する連合体で、平成17年から19年まで団地の
自治会長を務めた時以来関わってきた。
 自治会長退任後は連合の会計を長年勤め、5年前に高齢を理由に会計を辞退
してからも監事を拝命している。月一度の定例理事会と月例会計監査のほか、
恒例の年中行事、桜まつり・大岡川清掃事業・子供防災体験会・ささげ祭り・
敬老研修旅行・役員研修などの企画に関わり参加もする。
 地方行政との関わりである年2回の「地域意見交換会」にも参加する。人と
の関わり合いや論議は楽しいものである。
 
 団地の子供たちが小学校から下校してくる際、彼らを見守る「下校時の児童
の安全を守るパトロール」にも仲間と月に1~2度参加する。この「子供パトロ
ール」を団地で最初に始めたのが私だ。
 自治会長の1年目、下校途中の女子6年生児童が団地入り口の大階段で男子中
学生につきまとわれる事件があり、先生やPTAが大騒ぎしたことに始まる。自
治会副会長2人と私の3人で都合が付くかぎり階段に立哨したのが嚆矢。
 その後、小学校からの要請で取り組みを拡大し、自治会・シルバークラブ・
ボランティアグループなどに協力を求めてシフトを組み、毎日取り組むことに
して現在に至っている。
 
 スポーツと言えるもので今も続けているのは、ゴルフである。45歳の時、レ
ッスンプロの手ほどきを受けて始めた。酷暑厳冬期をのぞき、昔の会社仲間と
月2回のペースでプレイする。
 一昨年秋、車を手放して以来ゴルフ場への往復には公共交通機関の利用しか
方法が無く、キャディバッグの移動も集荷つき宅配便利用、不便この上ない。
車が無いから日ごろの練習もできない。
 毎回ぶっつけ本番なのに、幸運が重なると、この歳でも仲間のコンペで優勝
させて貰える。味をしめてもう少し頑張って見る気になってはいるが、体力的
に限界に近づいているのを自覚している。
 
 惚け防止のつもりで課しているルーティンワークもある。
 
 散歩や旅行などの際に撮影した自然の姿、主として花の写真を題材にして季
節感を盛り込んだ月毎の卓上カレンダーを作成し、我が家の棚に飾るほか、親
しい友人等にメールや郵便で届けて居る。
 撮り貯めた花の写真の中でその月に相応しいものを取り上げる。「綺麗だ」
と感じた印象を、親しい人と共有したいと思って始めた。第1回目が平成20年
春だったから15年を超えた。喜んで下さる人もあるので、今暫く続けてみよう
と思う。
 
 もうひとつは、随想の執筆である。平成15年頃この生き生きクラブに投稿
したのを契機に以来ほぼ毎月、原稿用紙6~7枚分のエッセイを執筆してきた。
量が纏ったので「心の走馬灯」と題して上梓したものが古希編・喜寿編・傘寿
編・錦寿編の4冊になった。
 会社時代のOB有志で発行している「有言随想」なるエッセイ集にも、誘われ
て投稿するようになり、こちらは年4回の発刊である。生き生きクラブとは別
テーマで、毎回原稿用紙10枚ほどのエッセイを投稿する。
 発刊の都度、編集会議と合評会を開催し、執筆者のうち都合がつく人たちが
大崎にある社友談話室に集まって、投稿内容についての批評や懇談をする。そ
れがハネたあとは居酒屋で話しの続きを肴にして一献傾ける。
 
 80歳の年から、友人に触発されて書道教室に通い始め、月一回3時間ほどの
指導を受けながら毛筆の書にも取り組んでいる。あらかじめ毎月の課題が提示
され、教室の度に、事前に書いたものや当日教室で書いた作品について添削を
受ける。
 通常は楷書・行書・草書・細字など4部門の課題を半紙に書く。ごく稀に条
幅(半切)といって全紙の半分の大サイズの紙に書くこともあるが、我が家は
マンション住まいで床の間や欄間が無い。掛け軸や扁額に装丁しても飾る場所
が無いので、半紙の作品に注力することにしている。
 
 61歳で退職して以来、男性料理教室やその続きの同好会で懐石風家庭料理に
も挑戦してきた。詳細は別項に詳述したのでここでは省略するが、コロナで解
散するまで20年あまり月一度のペースで継続した。
 この経験を活かして今では、週数回は家内が夕食の準備を始める前に1時間
ほど台所に立ち、その日の晩酌のアテを拵えるほか、キンピラ・切り干し・
大根の煮付け・筑前煮など惣菜も作る。自分好みの手作り料理で飲む晩酌は格
段に旨い。
 
 また毎月2回、原則1日と15日には、私が夕食にビーフカレーを作ることを恒
例にしていて、カレーに添える野菜サラダなどの副菜も一緒に供する。カレー
は肉と野菜を圧力鍋でスープ煮にし、数種類のルーやスパイスで調味するから、
家内は「ホテルのカレー並み」だと言ってくれる。その日の夕食は、家内はお
客さんに徹する。
 
 誘ってくれる人がいて一昨年末から、月一度開催される団地シルバークラブ
のカラオケ 同好会にも加わった。家内も今年から加入して、会場は自治会館
と上大岡駅近くのカラオケボックスで交互に開催、総勢12~3人の仲間がそれ
ぞれ好みの曲を歌う。
 仲間は高齢の男女半々、年令的に演歌が圧倒的に多いが今流の新しい曲を歌
う人も居て多彩である。初めのうちは小っ恥ずかしい気持が強かったが、馴れ
てくると声を出すことが快感になって、これからも続ける気になっている。
 
 歳とともに遠出をしたり、体を動かしたりする機会は確実に減ってくる。そ
れを嘆いてみたところで何の解決にもならないから、今できることに専念しよ
うと決めている。今は夫婦ふたりとも健康上の懸念は少ないが、いつまでも
この幸せが続く筈はない。
 巡って来る一日一日を、なるべく他人様に厄介をかけないよう気を配りなが
ら、自分の心地良いやり方で、思う存分好きなように過ごす・・・あと何年こ
んな自立(自律)した生活が送られるか予測はできないが、行ける所まで行こ
うと思う。
 今日一日を、在るとすれば明日という一日を、思い残すことがないよう大切
に過ごしたいものである。
 
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