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寒梅の咲く季節となりました!

2022-02-01 07:33:31 | 最近の話題

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    2022.2.1.第258号

     「生き生きくらぶ」事務局
      http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/

          寒梅の咲く季節となりました!
 梅は寒さの極まる季節に、百花に先駆けて花をつけます。寒さにへこたれず
つぼみを膨らませていく強さに、どこか人を励ますところがあります。散歩に
出かけるとアヒルが十数羽、野川の清流に潜り、水草を食べています。みんな
本当に元気だなと思いました。
 昨年、制圧したと思ったコロナが年初から再び猛威を振るい始め、2月には
1日の新規感染者数が10万人を突破しそうです。寒い中で身を守るためには外
出を控え、熱いお酒と風呂に入るのが一番でさらに「幸せ」も実感できます。

 最近の話題として「日本再生策」を取り上げます。岸田首相の掲げる「新
しい資本主義」の実態がよく見えません。やるべきことは潜在成長率を高めら
れなかった安倍・菅政権の問題点を洗い出し、どう抜本改革するかです。
 幸い、日本より高い経済成長を遂げている欧米諸国があります。これら諸国
の良い点を素直に受け入れ、その水準に達するのが早道だと思います。

(1) 日本の問題点
◆ 経済政策が無策で漂流しています。
◇財政赤字:与野党が赤字国債を財源にして社会保障のバラマキ競争をしてい
 ます。このままでは2031年度の国債利払い費は15兆円に達する見込みです。
 債務残高/GDPの国際比較をすると、次のようになります。
  日本:256%  米国:127%  フランス:118% ドイツ:69%
◇行き過ぎた円安:日本は円を切り下げてドル表示の商品価格を安くして輸出
を確保してきました。この結果、ドル表示の生産性や賃金も大きく切り下がっ
ています。生産性、賃金の国際比較は下記の通りです。
 通貨レート  対米:114円/ドル   
 生産性(ドル/人) 日本:42 米国:63 フランス:48 ドイツ:54
 賃金(千ドル/人)  日本:38 米国:69 フランス:46 ドイツ:54

◇事業の新陳代謝不足:起業家がイノベーションを起こすことで事業の新陳代
 謝が起こり、経済は発展します。ところが日本では起業家支援制度が不備の
 ため起業家は失敗したら破産です。これでは挑戦者は出ず、イノベーション
 は進みません。
  開業率(%) 日本:5.2 米国:14.3 フランス:12.4 ドイツ:7.3
  廃業率(%) 日本:3.8 米国:9.4  フランス: 5.4 ドイツ:7.6

◆ 人材の登用が固定化しています。
◇国会議員:3割が世襲議員です。更に小選挙区で落選しても比例で復活の議
 員は4割です。大臣選考では「当選回数順送り人事」が定着化しています。
◇人材起用:従来、企業では新卒一括採用、年功序列、終身雇用が一般的で、
 人材起用は社内人材に限られていました。事業のライフサイクルが短い激動
 の現代、高度かつ多様な人材需要に社内人材だけでは対応できません。

◇女性差別:日本は先進国の中で最も女性差別のある国です。健康で高い教育
 を受けた女性が経済成長に貢献できないのは、国家的な大損失です。女性参
 加率、労働時間、生産性ランキングの国際比較結果を以下に示します。
             日本 ノルウエー ドイツ  米国  韓国
 国会議員比率(%)      9 38 32 16 13
 管理職比率(%)     10 31 37 46 42
 賃金:対男性比率(%)   67 87 74 81 63
 男性家事比率(%)     13 40 36 37 12
 年間労働時間(hr/人) 1745 1418 1393 1779 1981
 生産性ランキング(位) 21 3 12 8 31

(2) 日本再生構想
◆ 経済構造を刷新します。
◇財政の健全化:債務残高/GDP比の目標値を70%とします。債務は建設国債。
 社会保障費の財源は消費税と窓口負担で賄います。財政法違反の赤字国債の
 発行は中止し、赤字国債の累積債務は10年後までに解消します。
 参考:欧州諸国は消費税が20%~30% 債務残高/GDP比:70%  赤字国債なし

◇通貨2割切上げ:過度な円安を修正します。もし、輸出減になれば、現地生
 産拡大、ドル建て輸出の手立てもあります。
             従来      円切り上げ後
 対米通貨レート    114円/ドル  ⇒  91円/ドル     
 日本の生産性    42ドル/人    ⇒ 50ドル/人  
 日本の賃金     38千ドル/人   ⇒ 46千ドル/人  
 1ドルの輸入品 114円    ⇒  91円
 1000円の輸出品    8.8ドル   ⇒  11.0ドル    

◇生産性向上に向けた5つの重点施策
・通貨2割切上げ:内容は前述のとおりです。
・デジタル化推進:国内のすべての分野に関わる生産性の底上げをします。
 2025年迄にペーパーレス化、キャッシュレス化を図り、業務をオンライン化 
 2030年までに情報基盤を整備し、データのオープン利用 2035年までにAI活
 用による頭脳労働の合理化、等に取り組みます。
・女性能力の積極活用:人口の半分を占める女性の能力が活用できれば、生
 産性は大きく向上します。すべての女性差別条項を撤廃し、男女は同一労働
 同一賃金に徹すべきです。そのことにより、男性の業務負荷も減り、長時間
 労働から解放され、定時退社が普通になります。欧州が手本です。

・起業家育成: 起業家が無償で5回くらいの失敗が許される起業家支援制度を
 創設し、イノベーションを進めます。
 参考: 米国には起業家を資金面で支えるSBA組織とコンサルティング等ソフ
ト面で支援するSCORE組織、更に規模が大きい投資銀行もあります。
・ムダの排除: 社会保障における一律無償給付、医療における過剰な検査・
 薬の無償投与、値引き、過剰包装、食品廃棄等のムダ解消に取り組みます。

◆ 人材登用の合理化に取り組みます。
◇国会議員:革新の原動力は人材の新陳代謝と実力主義です。具体的には 
 ・小選挙区と比例区の重複立候補を認めない ⇒ 新人や女性の登用チャン
 スを増やす ・大臣の選考では順送り人事は止める などです。
◇企業人材:人材派遣、職業紹介、ヘッドハンターなどの労働市場を介し、人
 材の移動と競争を進めます。これにより、二つの効果が期待できます。
  一つは人材の移動に伴い、優れた技術やノウハウが素早く共有され、経済
 全体の生産性向上が期待できます。もう一つは人材獲得のために各企業が職
 場環境や処遇の魅力を競い合い、それが国全体の人的資本のレベルを引き上
 げます。
◇男女差別の撤廃:まずは女性が存分に活躍し、その成果が正しく評価され、
 相応の報酬が得られる社会制度を設立します。
 ・男女が「仕事、家事、子育て」を等しく分担して働く
 ・男女が国会議員、大臣、管理職に等しく就ける「クオーター」制導入
 ・雇用、所得、保険等に関わる、すべての男女差別を撤廃する
 ・男女が家事を等しく分担するため、退社は定時を原則とする

 補足:以上の内容は政治家の奮起を促すため、官邸、並びに各政党本部に
   別途、文書で通知しております。

       第258号の目次
    ■1 チューリップ    
    ■2 飽食時代の課題 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 1 チューリップ 

        ( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 時の流れは速いもので今年も松が取れ、七草が過ぎ、鏡開きも終わった。松
がとれた一月のある日、湘南江の島に赴き、頂上のサムエルコッキング苑を訪
れた。江の島神社の初詣客が一段落するタイミングを狙った。
横浜から江の島と言えば可成りな距離になるが、幸い横浜市営地下鉄に敬老
優待乗車券が利用できるので、地元から地下鉄で湘南台まで行き、その先は小
田急を利用する。老人には手ごろな遠出の行程と言える。
 平素せっせと散歩を心がけては居ても、寄る年波には抗えず、島内では頂上
までのエスカレーターを利用した。だが「行きはよいよい」帰りは延々と続く
石段を降りねばならない。軽快なステップで私を追い抜いて行く若い人を羨み
ながら一段一段用心しながら降りる仕儀となった。

サムエル・コッキング苑では毎年この時期に、満開のチューリップを「ウィ
ンターチューリップ」と銘打って公開展示する。季節外れの「春の花のオンパ
レード」である。
 苑に展示されるチューリップは従来私たちが目にする一重のものが大半だが
八重咲きや花弁の先端がフリルのようになったものなど、珍しいものもとり揃
えている。
 花の色も白・赤・黄・紫など単色のものの他、白とピンク・赤と黄のツート
ーンカラーやぼかし模様のものなど多彩である。会場いっぱいに咲き誇る厳寒
期のチューリップの姿には心を癒される・・・を通り越して感激さえ覚える。

 花の世話をしていた苑の関係者に訊くと、この時期に満開にして展示するチ
ューリップは、特別な種ではなく、前年の7月から10月頃、一定の低温に管理
された冷蔵室に球根を保管し、秋口になってから鉢や露地に植え付ける。
すると球根が「気温が上がる春が来た・・」と誤認して花を開くのだそうだ。
球根を騙して咲かせるこの試みは、此処サムエル・コッキング苑に限らず、各
地で実施されているようだ。

 いずれにせよ、私たちに馴染み深い春の代表的な花・チューリップが、真冬
に一面満開になる様子は壮観で、写真にして友人に見せると一様に驚きを隠さ
ない。

 日本はおろか世界で一番馴染み深い花と言えば、チューリップの右に出る花
はない。言い方を変えれば、世界でチューリップを知らない人は居ないといっ
ても良い。そのチューリップの起源は驚くほど古い。
 新約聖書「マタイ伝」第六章に「野のユリは、いかにして育つかを思え。ソ
ロモンの栄華まさに極みの時も、その装いこの花に及ばざりき」と記述されて
いてその「野のユリ」がユリ科の野生種チューリップだと主張する人が居る。
 そうだとすれば、マタイ伝の成立時期が紀元85年前後と言われるから、紀元
一世紀にはすでに身近な花として認識されていたことになる。

 そこまで遡るのは極端としても、一般的には、16世紀中ごろにオーストリア
のトルコ駐在大使ビュウスベクがイスタンブール近郊を視察中に見つけたのを
始まりとする説が有力である。
大使が現地ガイドに花の名を聞いたところ、大使の指さす方向にいたトルコ
人のターバンの名を聞かれたと勘違いして、ガイドが「トルヴァン」と答えた
のを大使が「チュリパム」と聞きなしたのがこの花の名の起源だ、と言うので
ある。
 ビュウスベクがチュリパムの球根をオーストリアに持ち帰ると大変な人気を
博し、瞬く間に愛好家を増やした。その後1593年にカルロス・クルシウスが
オランダのライデン大学に植物学教授として赴任した際、球根をオランダに持
ち込み、今日のオランダのチューリップの嚆矢となったとされている。

 一方、上記のビュウスベクやクルシウスとは全く別の経路で、ドイツ人コン
ラッド・フォン・ゲスネルが1561年ドイツの学会誌に紹介したことが、チュー
リップの学名「チューリパ・ゲスネリアナ」の由来とされる。
 さらにそれとは別に、ヨーロッパにはビュウスベクやゲスネル由来の種とは
別の野生種が多く存在することが知られていて、それらは、11世紀末から13世
紀後半にかけて十字軍遠征隊が小アジアから持ち帰ったのが起源と言われる。
諸説、洵に賑やかである。

 チューリップの日本への伝来は、江戸時代末期の文久3(1863)年にフラン
スからヒヤシンスの球根と一緒に持ち込まれたとされる。Wikipediaをはじめ、
身近で読むことのできる記事には一様にこの年代が表示されているが、憑拠は
明らかでない。
チューリップについて日本の古い文献を調べた歴史研究家によれば、以後大
正時代までチューリップについての文献上の記述は無いと言う。
 江戸の下町文化盛んな時代に、朝顔が庶民はじめ武家や大名にももてはやさ
れた話と照合すると、あれだけ個性の強い目立つ花「チューリップ」を、好奇
心旺盛な江戸市民が見逃すはずはなく、文久年間伝来の線は根拠薄弱、大正
時代に日本に持ち込まれたとする説に私は信憑性を感じる。

 和名の鬱金香は、チューリップの香りがショウガ科のウコンの花の香りに似
ている事に由来する。最近は香りのよい種も開発されていると聞くが、私が知
るチューリップの香りは決して良い香りとは言えない。日本の主たる産地は富
山県と新潟県で両県を併せると国内の球根供給率の実に98%を占めると言う。

 小難しい来歴・起源や普及経緯の話はさておき、サムエル・コッキング苑に
咲き誇る夥しい数のチューリップは、圧倒的な存在感があり、原色に近い色鮮
やかな花と、茎や葉の明るい緑のコントラストが目に眩い。
毎朝開園前に管理者がたっぷり水遣りをするらしく、開園間もない早い時間
に入場した私が目にしたのは、花弁に幾つもの水滴が宿り、朝の光を受けて美
しく輝く華やかなチューリップの群れであった。

そんな花たちを眺め、夢中で写真を撮っていると、時間という観念を忘れてし
まいそうである。「至福の時」を過すとは、まさにこの事である。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 2       飽食時代の課題 

          (東京都小金井市  上田 亨)
 日本の原風景は里山の美しさを引き立てる棚田の広がる様である。我が国は
平地が少なく、山間部が国土の3/4を占めている。本来ならば農作地には向か
ない丘陵地や傾斜地を上手に利用して棚田を造り、稲作の糧としてきた。

◆ 食の多様化と余剰米発生
 農業技術の進歩や開拓などによって、コメの生産量が飛躍的に伸びたのは戦
後で、それまでは国民全体に主食として十分な量のコメを供給することが困難
だった。お腹いっぱいに食べられるようになったのは昭和30年代である。
当時、いろいろなおかずを揃えられず、人々はご飯をお替わりしておなかを
満たしていた。1960年代に始まる高度経済成長により、国民の食生活は従来の
穀物中心から肉類や魚介類、野菜、果樹など多様な食材を含む豊かなものに変
わり、飽食時代を迎える。

 米消費は1962年度にピークを迎え、その後、コメ消費は減り続けている。
西暦年     1962年 1970年 1990年 2010年 2020年
年間米消費量(kg/人) 118 95 70 60 51

 然し、狭い日本の国土では必要な食材の38%しか調達できず、残りは輸入に
頼ることになる。2014年の農産物の輸入実績は下記の通りである。
・水産物:1兆6,569億円  ・豚肉:4,564億円 ・とうもろこし:4,085億円
・牛肉 :3,065億円    ・小麦:2,085億円  ・ 大豆:   1,939億円 
・野菜 :1,951億円 ・果物:1,921億円

 コメの消費が減り続ける原因としては、以下の項目が挙げられる。
・食生活の多様化により主食の選択肢が増え、相対的にコメの割合が減った。
・女性の社会進出が進み、時短料理と少量料理がもてはやされる。
 例、ご飯を炊くには最大で2時間かかる。食事の支度をする時間は10分~30
 分に抑えたい。パン、パスタやうどんなどの麺類は手早く調理できる。
・若い世代はダイエットのため、ご飯は避ける。仕事がデスクワークで運動量
が少ないので高カロリーのご飯を食べると太りやすくなる。
・健康志向のため、栄養バランスを考える。ご飯だけでなく、肉、魚、野菜、
果物、お酒等を盛合わせたメニューを選択する。

◆ 米消費の回復策 
 輸入食材が高騰し、パンやパスタなど様々な食品が値上がりしている。今、
米を見直す機運が広がっている。新たな技術と発想でコメビジネスが進化して
おり、コメ退潮にストップをかけるかも知れない商品が次々誕生している。

ご飯のお供: コメ卸、幸南食糧(大阪・松原)は2021年11月、専門店「つなが
るがるおこめ」を開店した。つきたての餅で「いちごみるく」「ずんだ」など
のあんを包んだカラフルな大福など関連商品500種以上を揃える。
玄米の麺: スカイピアクリエイションズ(東京・渋谷)は21年9月、材料の99%
が玄米である「99麺(ククメン)」を発売した。価格は5食1799円だ。「体形を
気にする人も罪悪感なくコメを食べてもらいたい」との思いで開発した。

地ビール:今冬「北陸ビール」がスーパーで限定発売された。石川県、富山
県、福井県のブランド米を3割以上配合している。「刺身に合う」と評判だ。
宮城県や新潟県、大阪府など各地でコメを使った地ビールが誕生している。
代替プラ:バイオマスレジンホールディングス(東京・千代田)は非食用米や古
米を集め、独自技術で石油系プラチツクの代替素材を作っている。レジ袋、ゴ
ミ袋、歯ブラシや食器、ストロー、おしぼり袋に使われる、原料に使う非食用
米は耕作放棄された水田で簡単に栽培できるという。

◆ 転作拡大
 2021年度、農水省は米消費の減少に歯止めがかからず、休耕田が拡大するこ
とを防ぐため、助成金を使って家畜用飼料米の生産を積極的に奨励した。20年
産比で6割増と言う過去最大級の転作が進み、過去最大となった。
 畜産物1kgの生産には、その何倍もの飼料米が必要である。(牛肉:11kg、豚
肉:7kg、鶏肉:4kg、鶏卵:3kg)  農水省は更にコメ消費が鈍るようであれば、
輸入に頼る小麦や大豆などへの転作を促す予定だ。

◆ 廃棄食品の削減
 日本における廃棄食品は年間2,550万トンとされ、そのうち646万トンがまだ
食べられる状態で廃棄されている。 この数字は毎日10トントラック1770台を
使って廃棄することに相当する。日本では二つの取り組みが行われている。
[フードバンク活動]:何らかの理由により流通に出せない食品を引き取り、
福祉施設や生活に困窮している方に対して無償で提供する。
[廃棄予定食品のネット販売]:売れ残りとなりそうな食品や料理を持つ小売
 店や飲食店がネットで安値で売りだし、個人や団体が購入申し込みをする。

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