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 水仙が咲く季節となりました!

2023-02-01 07:50:49 | 最近の話題

          

    □□□□□‐‐‐ikiikiclub mail magazine‐‐‐□□□□□

               2023.2.1.第270号

                  「生き生きくらぶ」事務局
                    http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/

         水仙が咲く季節となりました!
 冬に咲き、見た目にはラッパのようなので「春を告げる花」とも言われてい
ます。可憐な容姿と独特の芳香をもち、古くから日本だけでなく、世界中で親
しまれています。
 水仙は群生地の景観の良さもさることながら、切り花として飾っても素敵な
印象に仕上がる花です。部屋の片隅に水仙がさりげなく花瓶に活けられている
と、五感が刺激され、心が豊かになります。

 最近の話題として「安全保障政策大転換」を取り上げます。政府は中国やロ
シア、北朝鮮などの強権的な行動に対する、対処方針を打ち出しました。ポイ
ントは自立した防衛と日米同盟の2本柱です。
 先ずは米情報衛星との連携を深め、相手のミサイル発射地点をたたく「反撃
能力」の保有です。そのほか、海外からのサイバー攻撃に対処するための法整
備推進を明記するなど、戦後最大となる防衛力の増強を目指しています。
 23~27年度の防衛費は約43兆円とし、現行計画の約1.6倍となります。海上
保安庁や国防にも役立つインフラ予算も含めれば、防衛費は27年度に国内総生
産(GDP)の2%となります。この結果、NATO加盟国の目指す水準に並びます。

 残念ながら現在の防衛費は能力を高めるどころか、運用の最低水準も満たせ
ないマイナスの状態にあります。部品が足りないため、、当面使わない戦闘機
や艦船から部品を外し、ほかに流用する「共食い」が横行しています。
 ・自衛隊の稼働率は少なくとも7~8割は必要なのに5割強に留まる
 ・弾薬やミサイルが不足、迎撃ミサイルは必要量の6割
 ・自衛隊施設も古く、戦闘機を守る格納庫の整備も手つかずの状態
 自衛隊はまず、こうした状態をゼロに戻すところから、始めなければなりま
せん。今後、5年間に約43兆円の防衛費を投じるとは言え、約15兆円は負の問
題を解決するために吸い取られてしまいます。

  先ずは基盤整備した上で、27年度以降に自衛隊に新しい能力を導入します。
政府は22年に様々な有事シナリオを想定した図上演習やシミュレーションを重
ね、以下に示す多次元統合防衛戦略を打ち出しました。
 ・常設の陸海空統合司令部を設置
 ・遠距離ミサイル部隊:巡航ミサイル、地対艦ミサイル、極超音速ミサイル
 ・近距離ミサイル部隊:ドローン、ジャベリン、スティンガー等の無人機
 ・サイバー防護部隊:能動的防御に取り組む。要員は400人から2万人に増員
 ・情報戦対処部隊:人工知能を最大限に活用して情報収集・分析力を向上

 ウクライナ戦争は平和ボケしていた日本の防衛議論を様変わりさせました。
防衛に関する多くのタブーがなくなったのです。これまでは国を守る気概など
というと、すぐに平和憲法に反するなどといわれていました。
 それが軍事大国ロシアからの侵略にウクライナ国民とその指導者が毅然と対
応している姿を見せられて、国を守る気概の大切さを多くの国民が認識するよ
うになったのです。
 反撃能力の議論も、ロシアのミサイルやドローンがウクライナの生活基盤を
攻撃して、人々が厳冬の中で凍える生活を強いられているのを見せつけられて
自然体でなされるようになりました。

 もう一つの問題は防衛費の財源です。先ずは経済・軍事大国となった中国が
核兵器を持ちながら日本の5倍にも上る軍事費をさらに増やし続けている状況
をどう考えるかです。
 この点に関してもウクライナの防衛費が、国内総生産(GDP)比で約2%だった
ことが参考になりそうです。この2%という数値が他の西欧諸国並みであった
ことが、今回の欧米諸国からの支援につながったのです。

 軍事大国からの侵略に小国が一国だけで対応することはできません。直近の
事例で言えば、国を強い意志で守るウクライナは世界が助け、国を守る意志の
弱いアフガニスタンは世界から見捨てられました。
 「天は自ら助くる者を助く」「応分の負担をする」という成句は、同盟関係
にも当てはまります。日本が自分の国は自分で守る覚悟を決めて行動しなけれ
ば、米国との同盟は機能しません。

 防衛費増額に関する世論調査によると、防衛費増額反対53%、賛成39%とな
っています。自民党内の一部では防衛費増を支持しながら、増税に反対する声
が出ています。赤字国債に頼ろうと言うのです。極めて無責任です。
 赤字国債は借金です。次の世代につけを回すことは憲法も、財政法も禁じて
います。平時の防衛費を借金でまかなうなどというのでは国を守る気概が疑わ
れます。

 参考までにいくつかの民主国家との比較データを列挙致します。
△ 軍事費の対GDP比 (2021年)
   米国:3.5%、 韓国:2.8%、フランス:2.0%  ドイツ:1.3% 日本:1.1%
△ 消費税率(2019年)
   米国:8%、 韓国:10%、フランス:20%  ドイツ:19% 日本:10%
    備考 米国は小売り税率で州ごとに異なる

       第270号の目次
    ■1 コロナ第八波雑感 
    ■2  暮らしの中の発見 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
◆ 1              コロナ第八波雑感 

        ( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 感染拡大の危険が指摘されてから早や三年余、新型コロナウィルス性肺炎の
蔓延は目下第八波と言われ、一向に収まる気配がない。思えば三年前の今頃は
一回目ワクチン接種の予約を取るのにパソコンのキーを叩き、電話のプッシュ
ボタンを操作し、繋がらないことに苛立ったものである。
 今では五回目の接種を終えて命の危険を感じることは無くなったが、何時ま
でも続く行動の制約に鬱憤は高まるばかりである。

 多くの市民が接種を受けようと苦心している最中、東京北区の内科クリニッ
ク医師船木威徳が、あろうことか生理食塩水をワクチンと偽って接種希望者に
投与していた。偽装が発覚して摘発されたこの医師は反ワクチン思想の持ち主
だとか、確信犯である。
 新薬の開発課程には治験という段階がある。治験対象者は患者の内から資格
審査を経て本人了解のもとに選定され、被験者の約半数には新薬、残り半数に
はプラセボと言われる偽薬(効果が全くない無害の物質)が本人に告知するこ
となく投与されて、新薬の効果が比較判定される。
 新薬の副反応にも、プラセボ投与被験者の症状にも病院が責任を持って無償
の加療が行われる。

 上記の接種希望者に偽薬を投与してあたかも正当なワクチンを接種したよう
に偽装した医師は患者の同意無く意図的に不正な偽薬を投与したわけで医療従
事者として明らかに怠業、背任行為、悪質な罪を犯したと言わねばならない。
 医療の専門家として自説を主張するのは結構だが、患者や社会を欺瞞した
行為は許せるものではない。

 この事件はさておき、世の中のコロナ蔓延は様相が変わり始めた。過去2年
間は概ね大都市に感染が集中し、東京、大阪など大都会で感染者の実数も人口
比率も全国1、2 位を競い、人口の少ない地方自治体は下位に留まっていた。
 ところが、第八波が進むにつれてそれが逆転し、過疎な地域での人口比感染
率が上位を競うに至った。一方で上位を競っていた大都市や沖縄県では新規感
染の人口比率が最低位に減少した。
 個人的な想像だが、減少した地域では感染経験者が増えたり、ワクチンの接
種比率が高まって、抗体や免疫を備えた人が増えたためと思われる。

 年末年始の時間を利用して、医師である従弟からかねて勧められていた著作
を読んだ。

 カナダの歴史学者ウィリアム・Hマクニール著、佐々木昭夫訳「疫病と世界
史」(中公文庫)である。上下二巻に分かれ夫々が270~280ページほどの著書
だが、内容は堂々とした大作である。
 上下巻とも各々50ページほどを引用文献の紹介に費やしているのは学術論文
の形態に近い。原著の初版が1976年、日本語訳の初版が2007年である。読んで
驚いたのは、今からかれこれ50年前に刊行された著書なのに、今回の新型コロ
ナウィルス性肺炎のパンデミック現象を、的確に指摘していることである。

 その一部を紹介すると、およそ次のようになる。本著では、ウィルスやバク
テリアなどのほか、多細胞生物が動物の組織内に入り込んで重い病気を引き起
こす現象を「ミクロ寄生」と表現している。
 ミクロ寄生生物は人体などの組織に入り込んでそこで彼らの生命維持に適っ
た食物を摂取する。その結果、宿主に重い病気を発症させ場合によっては短時
間のうちに宿主を死に至らしめることもあるが、また宿主の体内に免疫反応を
生じさせ、ミクロ寄生生物の方が殺されて駆逐される場合もある。
 また時には、ミクロ寄生生物が特定の宿主たるヒトとの間に安定的な関係を
確立し、ヒトの通常の機能を妨げない場合もある。この場合、その宿主にはさ
ほどの致命的症状を及ぼさないが他の宿主に病気を感染させる可能性をもつこ
とになる。

 大都市などポピュレーションが稠密な所では、感染の感受性が高い宿主が稠
密かつおおぜい存在しているから、一旦感染がはじまるとその拡大速度は驚異
的になる。小学校や軍隊ではその傾向が顕著だ。しかし、感染経験者が増える
とともに感染拡大の速度は衰える。
 感染がいったんポピュレーションの過疎な田園地帯に飛び火すると、感染の
感受性が高いポピュレーションなので、感染はさながら燎原の火のように村か
ら村、人から人へ駆け巡る。だがそうした爆発的流行は、起こった時と同様急
速に衰える。感受性をもつ宿主の数が途絶えるからである。
 かたや、大都市などポピュレーションの大きい所では、感染感受性が高いヒ
トの絶対数が多いから、いつまでも新たな感染者が出続ける。

 これらの指摘は、新型コロナウィルス性肺炎第八波の感染動向に見事にあて
はまる。冒頭にも書いたが、第八波当初、首都圏や関西圏などメガロポリスで
は日々の感染者数、感染者人口比率ともに全国のトップ争いをするような感が
あった。
 それが八波中盤では沖縄県・九州各県・鳥取県など人口が少ない自治体に移
り、特に人口比については鳥取県や北海道がトップに躍り出た。
 歳月の経過とともに、その状況はまた変遷し、過疎な地方では人口比感染率
が劇的に減少している。感染経験やワクチン接種で免疫乃至抗体所有者が増え
て新規感染が減っているのだ。半世紀昔の著書の指摘が、第八波の現状にピッ
タリ当てはまる・・・。

 著書では、他にも興味深い指摘をしている。
 紀元前600年以降、中国河北地方・黄河氾濫原では乾燥した寒冷な期間が長
いこともあって中国人は技術的・政治的・疫病的な成功をおさめて漢帝国を築
いた。しかし湿潤な揚子江流域各地を手中に収めるには長い年月を要した。
 華南地域は気候が通年温暖湿潤なため、蚊が媒介するマラリヤやデング熱な
ど地域特有のミクロ寄生が多く、免疫の無い漢の軍人や役人は病没したり役職
を全うする健康を維持できなくなったことを原因にあげている。漢は華南の風
土病に免疫を有する現地人を統治するのに苦しんだのである。

 インドに於けるカースト制度の起源についても、地方特有のミクロ寄生(風
土病)をもつ部族が他の部族と接触すると、相互の免疫保有差によって互に思
わぬ感染症を拡大させることになる。それを防ぐため、自然発生的にカースト
ができたと言い切っている。

 コロナの波状蔓延が何時まで続くかは不明だが、現状と上記の著書から推す
と、「ヒトとコロナの共生状態」が来たるべき着地点であるような気がしてな
らない。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 2        暮らしの中の発見  

         (東京都小金井市  上田 亨)
◆ 日本酒 なぜ4合瓶?
 江戸時代、灘や伊丹など上方の酒どころで造られた酒はたるに詰められ、大
消費地の江戸に「下り酒」として運ばれた。品質の悪い酒は運ばれず、「くだ
らない」の語源になったとも言われる。
 当時は量り売りが主流だった。ただ、水で薄めたり、他の酒と混ぜるなど悪
質な手口が横行していたという。明治時代になり、目を付けたのが瓶である。
酒蔵があらかじめ容器に詰め、開栓できなくして出荷すれば問題が解決できる。
明治30年代ごろに一升瓶の日本酒が出始めた。

 明治40年頃になると瓶メーカーが1升や5合、4合、2合など多様な瓶を製造
し始める。戦後、高度成長期になると海や山などのレジャーが活発になり、持
ち運びしやすい小型瓶の需要が増えた。家庭に冷蔵庫が普及すると一升瓶では
大きすぎるという事情もあったようだ。
 2022年2月の調査データによると、自宅で飲む日本酒は4合瓶が40%、一升瓶
が20%、紙パックが15%、カップ酒が10%、一合缶入り酒は3%という。4合瓶が定
着した理由は諸説あるが売り手の販売コスト、輸入ワインの影響が大という。

◆ やたらと反発する妻への対応
 滋賀県に住む70代男性の悩み事相談である。妻は明らかに自分に非があると
思われても屁理屈をこねてすごい言い訳をする。その言い訳の手段に私のある
ことないことを並べ立てる。素直に反省して欲しいのだが、どう対応したら良
いのだろうか。
 著述家の湯山玲子さんが回答する。大変に言いにくいことだが、相談者氏は
妻に嫌われている。嫌われているのだったら、好かれる努力をしてみたら、ど
うだろう。

 寛容性を持って妻に接するだけでなく、妻が喜びそうなことを考え抜いて、
片っ端から実行したらどうだろう。全く相手にされないケースもあるだろうが
いつしか雪解けがやってくることを信じてやり続けることだ。
 それでもダメならば、相手に全く干渉せず、心理的に距離を置いて同居し続
ける「家庭内離婚」のような形をとれば、少なくともお互いのストレスは軽減
される。

 そう、「亭主は元気で留守がいい」は、もしかしたら晩年においての夫婦関
係維持の秘訣、なのかもしれない。

◆ パソンコンの購入はネット通販と量販店のどちらが良いか? 
 3年ほど前、落雷でパソコンの整流器が壊れた。整流器の手配を量販店に相
談したら、費用は8千円で、納入はメーカー経由となるので、3週間かかるとい
う。ネット通販だと費用は2千円で翌日納入が可能なので後者に発注した。
 それ以来、パソコン関連機器の手配はネット通販を利用している。昨年12月
初めにプリンターが壊れたのでネット通販で新品を購入した。ところが、購入
して1カ月も経たないのに印刷できなくなった。

 プリンターの電源ランプは点灯しているのに「オフラインです」という表示
が出て印刷できない。パソコンとプリンターを繋ぐUSBケーブルに問題がある
のかと思い、新品を購入して接続したがやはり印刷できない。
 そこでネット通販の相談窓口を探したが専用窓口はなく、ネット利用のパソ
コン相談窓口を紹介される。ここで相談するものの、時間が経過するのに問題
は解決せず、時間比例の費用ばかりがかさむ。そこで相談を中止した。

 翌日、プリンターを提げて量販店の相談窓口を訪れ、パソコンとプリンター
とはUSB接続でOSはWindows11だと告げる。女性相談員は「USBとWindows11は相
性が悪く、よくあるトラブルです。マニュアルに沿ってプリンターを再設定す
れば解決します。費用は要りません。」と言われた。
 ネット通販の長所は購入時、所望の機器が安く早く買えることだ。量販店の
長所は機器使用時、トラブル対応が早くて安いことだ。今回の経験で、ネット
通販と量販店のそれぞれの長所を生かした利用が最善であることを痛感した。

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    □□□□□‐‐‐ikiikiclub mail magazine‐‐‐□□□□□

               2023.2.1.第270号

                  「生き生きくらぶ」事務局
                    http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/

         水仙が咲く季節となりました!
 冬に咲き、見た目にはラッパのようなので「春を告げる花」とも言われてい
ます。可憐な容姿と独特の芳香をもち、古くから日本だけでなく、世界中で親
しまれています。
 水仙は群生地の景観の良さもさることながら、切り花として飾っても素敵な
印象に仕上がる花です。部屋の片隅に水仙がさりげなく花瓶に活けられている
と、五感が刺激され、心が豊かになります。

 最近の話題として「安全保障政策大転換」を取り上げます。政府は中国やロ
シア、北朝鮮などの強権的な行動に対する、対処方針を打ち出しました。ポイ
ントは自立した防衛と日米同盟の2本柱です。
 先ずは米情報衛星との連携を深め、相手のミサイル発射地点をたたく「反撃
能力」の保有です。そのほか、海外からのサイバー攻撃に対処するための法整
備推進を明記するなど、戦後最大となる防衛力の増強を目指しています。
 23~27年度の防衛費は約43兆円とし、現行計画の約1.6倍となります。海上
保安庁や国防にも役立つインフラ予算も含めれば、防衛費は27年度に国内総生
産(GDP)の2%となります。この結果、NATO加盟国の目指す水準に並びます。

 残念ながら現在の防衛費は能力を高めるどころか、運用の最低水準も満たせ
ないマイナスの状態にあります。部品が足りないため、、当面使わない戦闘機
や艦船から部品を外し、ほかに流用する「共食い」が横行しています。
 ・自衛隊の稼働率は少なくとも7~8割は必要なのに5割強に留まる
 ・弾薬やミサイルが不足、迎撃ミサイルは必要量の6割
 ・自衛隊施設も古く、戦闘機を守る格納庫の整備も手つかずの状態
 自衛隊はまず、こうした状態をゼロに戻すところから、始めなければなりま
せん。今後、5年間に約43兆円の防衛費を投じるとは言え、約15兆円は負の問
題を解決するために吸い取られてしまいます。

  先ずは基盤整備した上で、27年度以降に自衛隊に新しい能力を導入します。
政府は22年に様々な有事シナリオを想定した図上演習やシミュレーションを重
ね、以下に示す多次元統合防衛戦略を打ち出しました。
 ・常設の陸海空統合司令部を設置
 ・遠距離ミサイル部隊:巡航ミサイル、地対艦ミサイル、極超音速ミサイル
 ・近距離ミサイル部隊:ドローン、ジャベリン、スティンガー等の無人機
 ・サイバー防護部隊:能動的防御に取り組む。要員は400人から2万人に増員
 ・情報戦対処部隊:人工知能を最大限に活用して情報収集・分析力を向上

 ウクライナ戦争は平和ボケしていた日本の防衛議論を様変わりさせました。
防衛に関する多くのタブーがなくなったのです。これまでは国を守る気概など
というと、すぐに平和憲法に反するなどといわれていました。
 それが軍事大国ロシアからの侵略にウクライナ国民とその指導者が毅然と対
応している姿を見せられて、国を守る気概の大切さを多くの国民が認識するよ
うになったのです。
 反撃能力の議論も、ロシアのミサイルやドローンがウクライナの生活基盤を
攻撃して、人々が厳冬の中で凍える生活を強いられているのを見せつけられて
自然体でなされるようになりました。

 もう一つの問題は防衛費の財源です。先ずは経済・軍事大国となった中国が
核兵器を持ちながら日本の5倍にも上る軍事費をさらに増やし続けている状況
をどう考えるかです。
 この点に関してもウクライナの防衛費が、国内総生産(GDP)比で約2%だった
ことが参考になりそうです。この2%という数値が他の西欧諸国並みであった
ことが、今回の欧米諸国からの支援につながったのです。

 軍事大国からの侵略に小国が一国だけで対応することはできません。直近の
事例で言えば、国を強い意志で守るウクライナは世界が助け、国を守る意志の
弱いアフガニスタンは世界から見捨てられました。
 「天は自ら助くる者を助く」「応分の負担をする」という成句は、同盟関係
にも当てはまります。日本が自分の国は自分で守る覚悟を決めて行動しなけれ
ば、米国との同盟は機能しません。

 防衛費増額に関する世論調査によると、防衛費増額反対53%、賛成39%とな
っています。自民党内の一部では防衛費増を支持しながら、増税に反対する声
が出ています。赤字国債に頼ろうと言うのです。極めて無責任です。
 赤字国債は借金です。次の世代につけを回すことは憲法も、財政法も禁じて
います。平時の防衛費を借金でまかなうなどというのでは国を守る気概が疑わ
れます。

 参考までにいくつかの民主国家との比較データを列挙致します。
△ 軍事費の対GDP比 (2021年)
   米国:3.5%、 韓国:2.8%、フランス:2.0%  ドイツ:1.3% 日本:1.1%
△ 消費税率(2019年)
   米国:8%、 韓国:10%、フランス:20%  ドイツ:19% 日本:10%
    備考 米国は小売り税率で州ごとに異なる

       第270号の目次
    ■1 コロナ第八波雑感 
    ■2  暮らしの中の発見 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
◆ 1              コロナ第八波雑感 

        ( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 感染拡大の危険が指摘されてから早や三年余、新型コロナウィルス性肺炎の
蔓延は目下第八波と言われ、一向に収まる気配がない。思えば三年前の今頃は
一回目ワクチン接種の予約を取るのにパソコンのキーを叩き、電話のプッシュ
ボタンを操作し、繋がらないことに苛立ったものである。
 今では五回目の接種を終えて命の危険を感じることは無くなったが、何時ま
でも続く行動の制約に鬱憤は高まるばかりである。

 多くの市民が接種を受けようと苦心している最中、東京北区の内科クリニッ
ク医師船木威徳が、あろうことか生理食塩水をワクチンと偽って接種希望者に
投与していた。偽装が発覚して摘発されたこの医師は反ワクチン思想の持ち主
だとか、確信犯である。
 新薬の開発課程には治験という段階がある。治験対象者は患者の内から資格
審査を経て本人了解のもとに選定され、被験者の約半数には新薬、残り半数に
はプラセボと言われる偽薬(効果が全くない無害の物質)が本人に告知するこ
となく投与されて、新薬の効果が比較判定される。
 新薬の副反応にも、プラセボ投与被験者の症状にも病院が責任を持って無償
の加療が行われる。

 上記の接種希望者に偽薬を投与してあたかも正当なワクチンを接種したよう
に偽装した医師は患者の同意無く意図的に不正な偽薬を投与したわけで医療従
事者として明らかに怠業、背任行為、悪質な罪を犯したと言わねばならない。
 医療の専門家として自説を主張するのは結構だが、患者や社会を欺瞞した
行為は許せるものではない。

 この事件はさておき、世の中のコロナ蔓延は様相が変わり始めた。過去2年
間は概ね大都市に感染が集中し、東京、大阪など大都会で感染者の実数も人口
比率も全国1、2 位を競い、人口の少ない地方自治体は下位に留まっていた。
 ところが、第八波が進むにつれてそれが逆転し、過疎な地域での人口比感染
率が上位を競うに至った。一方で上位を競っていた大都市や沖縄県では新規感
染の人口比率が最低位に減少した。
 個人的な想像だが、減少した地域では感染経験者が増えたり、ワクチンの接
種比率が高まって、抗体や免疫を備えた人が増えたためと思われる。

 年末年始の時間を利用して、医師である従弟からかねて勧められていた著作
を読んだ。

 カナダの歴史学者ウィリアム・Hマクニール著、佐々木昭夫訳「疫病と世界
史」(中公文庫)である。上下二巻に分かれ夫々が270~280ページほどの著書
だが、内容は堂々とした大作である。
 上下巻とも各々50ページほどを引用文献の紹介に費やしているのは学術論文
の形態に近い。原著の初版が1976年、日本語訳の初版が2007年である。読んで
驚いたのは、今からかれこれ50年前に刊行された著書なのに、今回の新型コロ
ナウィルス性肺炎のパンデミック現象を、的確に指摘していることである。

 その一部を紹介すると、およそ次のようになる。本著では、ウィルスやバク
テリアなどのほか、多細胞生物が動物の組織内に入り込んで重い病気を引き起
こす現象を「ミクロ寄生」と表現している。
 ミクロ寄生生物は人体などの組織に入り込んでそこで彼らの生命維持に適っ
た食物を摂取する。その結果、宿主に重い病気を発症させ場合によっては短時
間のうちに宿主を死に至らしめることもあるが、また宿主の体内に免疫反応を
生じさせ、ミクロ寄生生物の方が殺されて駆逐される場合もある。
 また時には、ミクロ寄生生物が特定の宿主たるヒトとの間に安定的な関係を
確立し、ヒトの通常の機能を妨げない場合もある。この場合、その宿主にはさ
ほどの致命的症状を及ぼさないが他の宿主に病気を感染させる可能性をもつこ
とになる。

 大都市などポピュレーションが稠密な所では、感染の感受性が高い宿主が稠
密かつおおぜい存在しているから、一旦感染がはじまるとその拡大速度は驚異
的になる。小学校や軍隊ではその傾向が顕著だ。しかし、感染経験者が増える
とともに感染拡大の速度は衰える。
 感染がいったんポピュレーションの過疎な田園地帯に飛び火すると、感染の
感受性が高いポピュレーションなので、感染はさながら燎原の火のように村か
ら村、人から人へ駆け巡る。だがそうした爆発的流行は、起こった時と同様急
速に衰える。感受性をもつ宿主の数が途絶えるからである。
 かたや、大都市などポピュレーションの大きい所では、感染感受性が高いヒ
トの絶対数が多いから、いつまでも新たな感染者が出続ける。

 これらの指摘は、新型コロナウィルス性肺炎第八波の感染動向に見事にあて
はまる。冒頭にも書いたが、第八波当初、首都圏や関西圏などメガロポリスで
は日々の感染者数、感染者人口比率ともに全国のトップ争いをするような感が
あった。
 それが八波中盤では沖縄県・九州各県・鳥取県など人口が少ない自治体に移
り、特に人口比については鳥取県や北海道がトップに躍り出た。
 歳月の経過とともに、その状況はまた変遷し、過疎な地方では人口比感染率
が劇的に減少している。感染経験やワクチン接種で免疫乃至抗体所有者が増え
て新規感染が減っているのだ。半世紀昔の著書の指摘が、第八波の現状にピッ
タリ当てはまる・・・。

 著書では、他にも興味深い指摘をしている。
 紀元前600年以降、中国河北地方・黄河氾濫原では乾燥した寒冷な期間が長
いこともあって中国人は技術的・政治的・疫病的な成功をおさめて漢帝国を築
いた。しかし湿潤な揚子江流域各地を手中に収めるには長い年月を要した。
 華南地域は気候が通年温暖湿潤なため、蚊が媒介するマラリヤやデング熱な
ど地域特有のミクロ寄生が多く、免疫の無い漢の軍人や役人は病没したり役職
を全うする健康を維持できなくなったことを原因にあげている。漢は華南の風
土病に免疫を有する現地人を統治するのに苦しんだのである。

 インドに於けるカースト制度の起源についても、地方特有のミクロ寄生(風
土病)をもつ部族が他の部族と接触すると、相互の免疫保有差によって互に思
わぬ感染症を拡大させることになる。それを防ぐため、自然発生的にカースト
ができたと言い切っている。

 コロナの波状蔓延が何時まで続くかは不明だが、現状と上記の著書から推す
と、「ヒトとコロナの共生状態」が来たるべき着地点であるような気がしてな
らない。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 2        暮らしの中の発見  

         (東京都小金井市  上田 亨)
◆ 日本酒 なぜ4合瓶?
 江戸時代、灘や伊丹など上方の酒どころで造られた酒はたるに詰められ、大
消費地の江戸に「下り酒」として運ばれた。品質の悪い酒は運ばれず、「くだ
らない」の語源になったとも言われる。
 当時は量り売りが主流だった。ただ、水で薄めたり、他の酒と混ぜるなど悪
質な手口が横行していたという。明治時代になり、目を付けたのが瓶である。
酒蔵があらかじめ容器に詰め、開栓できなくして出荷すれば問題が解決できる。
明治30年代ごろに一升瓶の日本酒が出始めた。

 明治40年頃になると瓶メーカーが1升や5合、4合、2合など多様な瓶を製造
し始める。戦後、高度成長期になると海や山などのレジャーが活発になり、持
ち運びしやすい小型瓶の需要が増えた。家庭に冷蔵庫が普及すると一升瓶では
大きすぎるという事情もあったようだ。
 2022年2月の調査データによると、自宅で飲む日本酒は4合瓶が40%、一升瓶
が20%、紙パックが15%、カップ酒が10%、一合缶入り酒は3%という。4合瓶が定
着した理由は諸説あるが売り手の販売コスト、輸入ワインの影響が大という。

◆ やたらと反発する妻への対応
 滋賀県に住む70代男性の悩み事相談である。妻は明らかに自分に非があると
思われても屁理屈をこねてすごい言い訳をする。その言い訳の手段に私のある
ことないことを並べ立てる。素直に反省して欲しいのだが、どう対応したら良
いのだろうか。
 著述家の湯山玲子さんが回答する。大変に言いにくいことだが、相談者氏は
妻に嫌われている。嫌われているのだったら、好かれる努力をしてみたら、ど
うだろう。

 寛容性を持って妻に接するだけでなく、妻が喜びそうなことを考え抜いて、
片っ端から実行したらどうだろう。全く相手にされないケースもあるだろうが
いつしか雪解けがやってくることを信じてやり続けることだ。
 それでもダメならば、相手に全く干渉せず、心理的に距離を置いて同居し続
ける「家庭内離婚」のような形をとれば、少なくともお互いのストレスは軽減
される。

 そう、「亭主は元気で留守がいい」は、もしかしたら晩年においての夫婦関
係維持の秘訣、なのかもしれない。

◆ パソンコンの購入はネット通販と量販店のどちらが良いか? 
 3年ほど前、落雷でパソコンの整流器が壊れた。整流器の手配を量販店に相
談したら、費用は8千円で、納入はメーカー経由となるので、3週間かかるとい
う。ネット通販だと費用は2千円で翌日納入が可能なので後者に発注した。
 それ以来、パソコン関連機器の手配はネット通販を利用している。昨年12月
初めにプリンターが壊れたのでネット通販で新品を購入した。ところが、購入
して1カ月も経たないのに印刷できなくなった。

 プリンターの電源ランプは点灯しているのに「オフラインです」という表示
が出て印刷できない。パソコンとプリンターを繋ぐUSBケーブルに問題がある
のかと思い、新品を購入して接続したがやはり印刷できない。
 そこでネット通販の相談窓口を探したが専用窓口はなく、ネット利用のパソ
コン相談窓口を紹介される。ここで相談するものの、時間が経過するのに問題
は解決せず、時間比例の費用ばかりがかさむ。そこで相談を中止した。

 翌日、プリンターを提げて量販店の相談窓口を訪れ、パソコンとプリンター
とはUSB接続でOSはWindows11だと告げる。女性相談員は「USBとWindows11は相
性が悪く、よくあるトラブルです。マニュアルに沿ってプリンターを再設定す
れば解決します。費用は要りません。」と言われた。
 ネット通販の長所は購入時、所望の機器が安く早く買えることだ。量販店の
長所は機器使用時、トラブル対応が早くて安いことだ。今回の経験で、ネット
通販と量販店のそれぞれの長所を生かした利用が最善であることを痛感した。

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