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  真っ赤なポインセチアが店頭に並ぶ季節となりました!

2022-12-01 08:13:10 | エッセイ

    □□□□□‐‐‐ikiikiclub mail magazine‐‐‐□□□□□

    2022.12.1.第268号

     「生き生きくらぶ」事務局
      http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/

      真っ赤なポインセチアが店頭に並ぶ季節となりました!
 「短日」が身にしみる夕暮れの街角にクリスマスのイルミネーションが輝い
ています。「クリスマスの花といえばポインセチア」といわれるようになった
のは赤色が「キリストの流した血の色」を表わすためだそうです。
 ポインセチアはメキシコなどの中南米が原産地です。ポインセチアという名
前は、アメリカの初代駐メキシコ大使であるポインセット氏の名前に由来して
います。ポインセット氏は帰国の際にアメリカに持ち帰り、普及させました。

 最近の話題として「世界秩序の大変動」を取り上げます。2022年は、ロシ
アとウクライナによる戦争、安倍元総理の死去、中国共産党の党大会と、国際
政治上、極めて大きな変化が起きた年です。

◆ ロシアのウクライナ侵攻と没落
 1991年、ソビエト連邦が崩壊すると、ソ連に組み込まれていた中・東欧諸国
は独立しました。言論の自由があり、経済的に豊かな民主主義社会を望む12カ
国が相次いでNATOに加盟しました。社会主義の勝利を夢見るプーチン大統領に
とっては受け入れ難い現実でした。
 プーチン大統領は2022年2月24日、19万人の戦車部隊をウクライナに侵攻さ
せ、2日間で親ロ政権を樹立し、全土を占領する積りでした。然し、ウクライ
ナ軍は自分たちの未来と自由のため徹底抗戦し、制圧は失敗に終わりました。

 NATOから武器支援を受けたウクライナ軍は5月より反撃を開始し、各地で進
撃を続け、9月に東部ハリコフ州を、11月にはヘルソン州都を奪回しました。
この時点でロシアの戦死傷者数は7~8万人と見做されています。
 ロシアは9月に30万人の部分動員令を発令しましたが、その成果は得られず
ロシア軍の敗退は自明となってきています。米ロ双方は終息に向けた現実的な
シナリオを検討し始めました。今後の課題と予想される国際情勢を挙げます。
・課題:・ウクライナの意向  ・領土問題  ・賠償金   ・戦犯裁判  
・国際情勢: ・プーチン退陣 ・ロシアを国連から追放 
      ・NATOに9カ国が追加加盟 ・ロシアが中国の衛星国化

◆ 米中対立と中国経済の失速
△ 経済のみのグローバル化は限界
 1991年、ソ連が崩壊し、世界市場が資本主義に統一され、グローバル化した
と言われました。確かに国境を越えた労働力・資本・商品・サービスの流れが
世界的に活発になりました。
資本主義と一口にいっても米国と中国では大きく違います。米国の資本主義
は自由主義、民主主義、法定主義を前提としています。中国の資本主義は共産
党独裁、統制、市場経済を前提としています。
 この違いが原因で米中の対立が激化し、世界市場は分断されようとしていま
す。米国は中国による人権侵害、、領有権の拡大、国際的な約束破棄などを強
く批判しています。

△ 習独裁政権の登場と急減速の中国経済
 中国は2010年頃、急速な経済発展を果たし、世界第二位の経済大国となりま
した。習近平主席はこれを資本主義の衰退と社会主義の勝利であると判断し、
「中国の特色ある社会主義」の推進と世界覇権奪取を宣言しました。
 ・2030年にGDP世界一の強国になる 
 ・ハイテク分野で世界ナンバーワンとなる
 ・南シナ海や東シナ海の占有、並びに台湾の統一など海洋進出を図る

 これに対し、欧米諸国は中国市場の発展に期待し、意図的に不正を見逃して
いたに過ぎないとしています。欧米の視点で中国経済を点検すると5つの問題
点が浮かび上がり、中国経済は2030年に年率2%の低成長に陥るとしています。
5つの問題点
・不動産バブル崩壊:総額が約7,323兆円で米国とEUと日本のGDP合計額を超す
・民間規制:決済アプリ「アリペイ」のユーザー数10億人で国有銀行に支障
・コロナ規制:移動制限4億人、感染者3.1万人、経済の打撃長期化
・技術窃取:米国の対中赤字拡大で米国は中国輸入品に30%の関税を課す
・ハイテクNO.1:米国は中国への先端半導体技術の輸出規制を強化
 参考:・中国のGDP成長率(%):
   10年:10.6 13年:7.8 16年:6.9 19年:6.0 22年:3.2 30年:2.0  

◆ 世界の工場はインド並びに南アジアに移る 
 インドは独立以来、反欧米・親中ソの立場を貫いてきました。長年、防衛装
備品やエネルギーはロシアに頼ってきました。中国とは領土問題では対立して
いますが、経済は中国に大きく依存しています。
 ロシアがウクライナ軍事侵攻をした際、西側諸国が経済制裁に入る中、イン
ドと中国という二つの大国が中立の立場を貫き、「経済制裁と金融制裁」の実
効性が大きく後退しました。

 ロシアのウクライナにおける民間人虐殺行為、惨敗状況からインドのロシア
離れが進みました。インド北部のラダック地方で起こった対中紛争で、インド
国内では激しい反中感情が巻き起こりました。
 こうした背景の中でインドは日米豪印の安全保障4カ国連携であるクアッドに
参加することになりました。インドの脱中ロの動きは始まったばかりですが、
民主主義陣営の結束強化に大きく貢献することは間違いありません。

 長期的な経済停滞が懸念される中国に代わって次の「世界工場」はどこかと
いうことになると、インドや南アジアが最も有望です。その理由を挙げます。
 ・資本は自由主義や民主主義が定着している地域を好んで動く
 ・インド国内でIT産業が発達し、米国シリコンバレーで多くのインド系経営
  者が誕生し、米英など政財界で活躍中(英国首相や米国副大統領など)
 ・人口が14.1億人で、来年世界最多になる ピークは2060年

        第268号の目次
    ■1 マイカー卒業
    ■2 家族との小旅行 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 1 マイカー卒業

        ( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 私は今年10月、長年親しんだ車と決別した。思い返せば、運転免許を取得し
たのが大学2年生の時だったから、運転歴は優に60年を超えたことになる。
 マイカーを手に入れたのは、私が45歳の春、明石市で父が亡くなったあと独
り住まいだった母をこの団地に迎えた時であった。母の年齢と足腰の状態、私
自身の経済力を考慮して中古のローレルを初代マイカーに選んだ。

 車の購入には当初、母も家内も反対した。自動車による交通事故を心配した
ようだ。しかし、私がそれを押し切ってマイカーを購入してからは、利便性と
快適さを理解してくれて家族一同がカーライフを楽しんでくれた。
 以来40年ほどの間に、自分の余暇の過ごし方や子供たちの年齢にあわせて車
を買い換え、4種類の車のハンドルを握ったことになる。最後の四代目ブルー
バード・シルフィの保有期間が最も長く、15年乗った。

 初代のローレルでは父の年忌法要の折り、母を含めて家族5人で横浜と鳥取
を往復し、鳥取出身の家内の記憶と地図とを頼りに、ホテル・菩提寺・親戚宅
などを行き来し、鳥取市内や近郊の観光地も訪れた。今では忘れがたい思い出
になった。
 砂丘に近いレストランで昼食をとっていたとき、店内アナウンスで「横浜ナ
ンバー○○のお客様、恐れ入りますが車の移動をお願いします」の声があり、
私が立ち上がると、「オーッ、横浜かぁ」と、店内の目が一斉に私に集中した
ことは記憶に新しい。

 鳥取周辺の山陰線は人口減少のため、特急などを除けば、沿線住民が生活に
利用できる各駅停車の便数は2~3時間に一本しか無い。路線バスも経路と本数
が限られている。もしマイカーが無ければ、家族連れであれほど自在な行動は
とれなかっただろう。

 新車で買った二代目ローレルはV型6気筒・排気ターボチャージャー付きで、
気力あふれる時期の私にはピッタリの車種だった。前の車に追い越しをかける
ときなど、強くアクセルを踏み込むと、一息おいて体が背もたれにグ~ッと
押しつけられるような加速度を感じ、スピードメーターの針が大きく右に振れ
たものである。ターボチャージャーの面目躍如であった。
 高速道路を使って箱根や富士五湖などに家族ドライブを楽しんだ。職場の
親睦会で伊豆高原や箱根にドライブしたのもこの車である。
 職場の若い連中はターボチャージャーの効果を体感すると「山尾さんは中年
の暴走族だ」などと口走った。当時私は意識して遵法運転を心がけていたから
憤然とした気持になったものである。この車の唯一の欠点は、燃費が良くない
ことであった。

 燃費の短所を補い、車のアメニティを保持するために更新したのが、三代目
のセドリックであった。この車では成人した子供たちを含む家族ドライブのほ
かに、会社や学生時代の同期生らと泊まりがけのゴルフに何度も出かけた。4
人分のゴルフセットと宿泊用の荷物を積んで、ロングドライブを快適に楽しむ
ことができた。

 四代目ブルーバード・シルフィはマイカーの中では燃費が一番良かった。そ
れに自動トルク制御装置が付いていて、加速がスムーズなことも良かった。家
内を乗せて相模原市に住む娘の家を頻繁に訪問したし、山梨県にある倅の嫁の
実家を何度か訪問した。毎年二回、茅野市や山中湖に別荘を持つ友人たちの所
に泊まり込んでゴルフ合宿もした。

 運転免許を取得して以来無事故無違反という訳ではなかったが、免許に制約
を受けた事も、事故で車を潰したり人身事故を経験する事も無かったのは、何
よりも幸いであった。
 特に最後の15年間は遠出が多かったにも拘わらず、無事故無違反、ゴールド
免許を保持し、任意保険の等級は最高の割引きランクまで到達した。車に未練
は残るが、こうした状態でマイカーを卒業できたことは生涯の誇りでもある。

 とは言うものの、車を手放した途端、買い物が不便になった。まとめ買いが
出来ないから、買い物頻度が倍増した。自分の手に余る重量物や寸法の大きな
物は土日祭日に、同じ区内に住む倅の配車を頼るか宅配しかない。
 ゴルフには、キャディバッグを集荷つきの往復宅配便にし、始発バスでもス
タートに間に合わない時は前泊することになった。

 愚痴も一言書いておきたい。車を売った時の売買契約書によれば、車両代は
千円、ほかに預託金相当額というのが1万円ほどあって、売買価格総額は1万3
千円弱であった。
 車の値段は新車から一年ごとに半減すると言われるから、15年を経過すれば
只同然と言うのが相場のようだ。しかし近所の中古車センターに並んで居る同
種の車はおおかた100万円近い値がついている。売却価格との差は目を剥くほど
大きい。
 整備や車検証取得の経費を考慮しても、残りの膨大な利益は、いったい誰が
懐にするのだろうか。車売買を巡ってシンジケートともいうべき大きな組織と
力が働いているのだろう。開いた口がふさがらないとは正にこのことである。

 マスコミは高齢者の自動車事故を煽り立てるように大きく取り上げる。悲惨
な事故例はあるが、高齢者の加害事故が交通事故全体に占める割合がそんなに
高いとは思えない。
 自動車任意保険では、18歳未満、35歳未満の若者に対する保険料率が高いが
高齢者の料率割り増しの例を私は知らない。事故の補償に敏感な保険会社がそ
うしているのは、高齢者の保険求償よりも、若者の事故の補償頻度・総額が高
いことの証だと感じる。

 今回マイカー卒業の決断をしたのは、自分が高齢者事故の加害者となること
を予感したからではない。今年春の免許更新時に受けた認知症検査は「正常」
だったし、動体視力や反射能力も運転の支障となる異常はなかった。
 それを拠り所に意地を張ってみても、如何せん84歳を過ぎた今、家内や
子供たちの心配は宜(むべ)なるかな、リスクヘッジするに及(し)くはな
い。家内や子供たちの進言を素直に受け容れることにした。
 ともあれ、ゴールド免許の状態でマイカーを卒業することは、私にとって後
顧の憂いを断つことでもある。多少不便はあっても初心に帰って公共交通機関
を活用し、マイカーの無い生活をのんびりゆったりエンジョイしたいと思う。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 2       家族との小旅行   

         (東京都小金井市  上田 亨)
◆ 伊香保ドライブ
 8月5日、三男の車で一泊二日の小旅行に出掛けた。同乗者は三男夫婦と我々
の4人である。9時ごろに小金井市の我が家を出発し、昼前に渋川に到達する。
林の中に建つ瀟洒なレストランに立ち寄る。群馬名産の水沢うどん、舞茸の天
ぷらをいただく。のどごし抜群の麺だった。
 食後、沼田市の吹割(ふきわれ)の滝を訪れる。高さ7m幅30m余にもおよび、
飛散する瀑布は東洋のナイアガラといわれている。この滝は河床の岩盤の柔ら
かいところが侵食され、その中の大きく割れたところが滝となっている。
温泉宿:塚越屋七兵衛に宿泊する。名前は古めかしいが、部屋は洋間で68平
方メートルと広い。温泉はやわらかな黄金(こがね)の湯で、身体を芯から温め
てくれる。料理は上州牛の鉄板焼きを中心とする会席料理で美味しかった。

 8月6日、竹久夢二伊香保記念館を訪れる。竹久夢二は大正ロマンを代表する
画家で数多くの美人画、児童雑誌の挿絵、詩、歌謡、童話などを創作した。
中でも詩『宵待草』には曲を付け、全国的な愛唱曲となった。
 記念館を訪れて感じたことを列挙する。
・建物が大正ロマンを伝えてくれる  ・館内から見る庭園の緑がすばらしい
・流れてくるオルゴールの音色が素敵 ・夢二式美人は大正の浮世絵である
・展示されている作品をながめているうちに夢二の人間味が伝わってくる

◆ 裏磐梯の紅葉を楽しむ 
 10月31日、家内と2泊3日の小旅行に出掛けた。東京~郡山間は新幹線経由で
郡山~猪苗代間は磐越西線を利用した。磐越西線は2両編成で日頃はがら空き
と思われるが、紅葉のシーズンを迎え、満席だった。
 猪苗代駅から送迎バスに乗り、30分でホテルに着く。驚いたのは、森の中の
広大な敷地に建つホテル「裏磐梯レイクリゾート」の雄大な外観だ。建物は本
館「五色の森」と迎賓館「猫魔離宮」から成る。欧州の王宮を連想させる。

 周辺は標高800mの高原である。遠くに磐梯山を望み、眼下には桧原湖が広が
る。山の紅葉は高地から低地へと下るが、ホテル付近は紅葉のベストシーズン
を迎えていた。
 1888年(明治21年)、磐梯山が大噴火し、山体崩壊で川がせき止められ、桧原
湖や五色沼と言った大小300以上の湖沼群や大小の島々を生んだ。偶然が創り
出した奇跡の景観美が訪れる観光客を堪能させてくれる。

10月31日、桧原湖観光船に乗船し、35分かけて島めぐりをする。周辺の山肌
が紅葉に彩られ、錦秋を感ずる。小島が浮かぶ湖面には周囲の色づいた原生林
が映り、幻想的だ。遠くに磐梯山、安達太良山、吾妻山を望む。
 夕刻、源泉100%かけ流しの天然温泉露天風呂で赤褐色の湯に浸る。和食レス
トランで懐石料理を賞味する。地場の新鮮食材と高級食材、地場の日本酒をゆ
っくり嗜む。

11月1日、五色沼自然探勝路を散策する。先ず赤、黄、橙の紅葉で彩られた
「柳沼」が目に入る。更に進むと多量のカルシウムと硫酸イオンの影響で青く
澄んだ美しい「青沼」「ルリ沼」が姿を見せる。美しい景色と野鳥の囀りで心
と体がリフレッシュできた。
 夕食は猫魔離宮のメインダイニングで、腕利きのシェフによるフレンチフル
コースを存分に賞味することができた。ワイン、ステーキ、デザート等みんな
美味しかった。

 11月2日、名残を惜しむべく、ホテル周辺の林を散策し、紅葉や黄葉をもう
一度視覚に収めた。自然界に美しい花はいくらもあるのに、人々が枯れ始めた
木の葉に心をひかれるというのは不思議と言える。
 少なくとも日本以外ではないそうだ。紅葉が特別なのは、その華麗さばかり
ではない。紅葉は秋の象徴である。日本人なら誰でも寂しさやわびしさを感ず
る季節である。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇