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桜が満開となりました!

2017-04-01 09:51:08 | 最近の話題

□□□□□‐‐‐ikiikiclub mail magazine‐‐‐□□□□□

      2017.4.1.第200号

            「生き生きくらぶ」事務局
 http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/ 
       編集発行人:「生き生きくらぶ」代表 上田 亨

桜が満開となりました!
 近くの公園では何十本もの桜の大木が縦横に枝をひろげ、淡紅色の天井を作
っています。つぼみの多い木は紅が濃く、花の雲に濃淡をつけています。まさ
に春爛漫です。
 お陰様で生き生きくらぶもこの度200号を迎えることができました。これ
もひとえに皆様方のご支援の賜物です。今後とも頑張っていく所存です。よろ
しくお願いいたします。

 そこで最近の話題を二つ取り上げます。第一は混迷する豊洲移転問題です。
昨年7月小池都知事の就任後、豊洲新市場の建物に地下空間が存在したことが
発覚し、更に多量の有害物質を含む地下水が溜っていることが分かり、築地市
場から豊洲市場への移転の見通しは立っていません。
 先般、東京都議会の百条委員会は土壌汚染対策について関係者の証人喚問を
実施しましたが、証言が食い違い、新たな事実は出ませんでした。ただ、一つ
言えることは都庁と都議会が如何になれ合いで無責任な行政を続けてきたかが
浮き彫りになったことです。

 地下水の汚染について専門家委員会の平田座長は地下水を飲料や食品の洗浄
に使わないので何ら問題はないと証言しています。問題がクリアになった以上
小池都知事は豊洲移転を早期に決断し、都議選で信を問うべきです。
 都側はこれまで豊洲市場への整備に約6千億円を投じてきました。今後、移
転を延期すれば、業者への補償費として毎月5億円が加算されます。都民ファ
ーストを考えるなら、移転遅延による負の影響は極力抑えるべきです。

第二は農業で稼ぐ企業の登場です。衰退の危機にある農業の救世主と見られて
いるのが企業参入と植物工場です。ところが参入してみると投資が過剰で既存
の農家より生産効率が悪かったり、売り先探しに苦労して赤字となり、撤退す
るケースも多いようです。
 そうしたなか、利益を出して成長する企業が現れ始めました。カギを握るの
は消費者の目線から出発し、生産性を高める地道な努力です。

 京都のベンチャー企業スプレッドはしゃきしゃきした食感が特徴の「フリル
レタス」を植物工場で生産し、1袋200円で販売し、際立った強みをもって
います。
 1日の出荷量は2万1千株と、世界最大級で06年の設立以来販路を拡げ、
13年度に黒字化を達成しました。まず200円程度の価格を設定し、温度や
肥料の管理で試行錯誤を重ね、日量2万1千株の損益分岐点を突破しました。

 野菜の流通やスーパーの事情を詳しく調べ、販路拡大に努めました。更に昨
年10~11月に天候不順で一般のレタスが400円に高騰した時、天候に左
右されない安定生産の強みを発揮し、価格を200円に据え置き、販売の倍増
に成功しました。

 このネットひろばが多くの中高年の語らい、労い合い、交流、支援の輪拡大
に役立つことを期待しております。

       第200号の目次
    ■1 老人歯科診療譚:その1
    ■2 昭和初期の和洋事情
    ■3 気ままに自己流川柳
    ■4 難局打開

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆1        老人歯科診療譚:その1
          
         ( 千葉県県船橋市 藤井仁毅 )
◆ 患者様
 最近は大病院と言わず街の開業医の診療所ですら待合室の貼り紙などでは
患者様というサマ付けの掲示になっている。赤ひげ先生ほどではないが医は
仁術を認じてきた私などにとってはどうにも居心地の悪い言葉使いである。
 患者とは患った人であり、先生は治す人であって、診察して先生から有難
うございますとは心情としても言い難い。然し、今の先生方はそうでもない
らしい。また患者側も様付けで呼ばれることに感慨深げで、素晴らしい病院
であると判断する向きも少なくない。

 高い保険料を払っているのだから病院に掛からなければ損だと云う患者も
いる。(ここまでくると正真正銘の患者に違いない)患者が先生を食わせて
いると言うのも変だが先生が患者さんのお蔭で食わせてもらっていると言う
のでは身も蓋もない。
 日本の医療保険制度は世界でも類を見ない良い面もあるが、制度的には医
師と患者の双方を蝕む半面を持っているのも事実である。

 最近は医薬分業が進み、次々に処方される医薬品についてお薬手帳とか薬
剤の説明も専門家並の解説つきである。そのため、患者は病状や薬剤の知識
、更には検査データなどに精通していたりする。
 患者曰く。「先生、そんなにお酒飲んじゃいけませんよ、塩分とり過ぎで
すよ コレステロールの値は? 尿酸値は? 何か薬を飲んでいますか?
少しは散歩でもして体を動かさなきゃだめですよ。ちゃんと年に一度は検診
を受けて下さい・・・・・・」

 なるほど、わかった! やっぱり患者サマだ! 

◆ もの分かりのいい患者
 古くからの患者さんで長いつき合いともなると、しばしば説明しているう
ちにこっちの言うこともよく理解し、納得してくれて誠に有難いのだが・・
・・・。入歯などは人により口腔内の状況によっては大変むずかしいケース
もよくあるので・・・・・・。

先生「なんとか少しでも噛めるようにしたいのだが、このケースは難しいで
   すね」
患者「私の場合は奥に自分の歯がないので噛むと入歯が沈むし、力が入らな
   いのです。食べ物によってはくっついて入歯が浮きますし、要は使い
   方ですよ。歯ぐきの状態もよくないし、仕方ありません。いいです。
   いいです。そんなに心配されても仕様がありません。慣れるしかあり
   ませんわ、頑張ります」
先生「それはその通りなのですが・・・・。ところで、今日はどこを治療す
   ればいいんでしょうか」

◆ 患者と老歯科医の会話から
先生「この歯は慢性的に炎症が残りますから体調の悪い時など直ぐ暴れてき
   ますね」
患者「そうなんです、爆弾を抱えるようなものですね」
先生「自爆テロも流行ってることだし、仕方ありませんな」
患者「先生そりゃちょいと可哀想ですよ。無茶言わないで治して下さいよ」
先生「はい分かりました。但し、治るかどうかはあなたの心掛け次第です。
   しっかり歯磨きをしてくださいよ」

      ◇
患者「定期的に来る予定でしたが、約束の日に丁度不幸がありまして・・」
先生「それっきり来院しなかったのはもっと不幸でしたね」

      ◇
患者「世界中温暖化だと言っているのにフトコロはますます寒冷化している
   のはどうゆうことでしょう」
先生「寒いのはあなたばかりではないんだからあまり気を落とさないでくだ
   さい。私も楽ではありませんよ」

      ◇
患者「そんなにお金を掛けてもねえ・・・早く死んでしまうかも知れないし
   ・・・・」
先生「その時この程度のお金を残してもどんなものでしょう。まして大金など
   残したりすると碌なことはありませんよ」
患者「それもそうかな」

      ◇
先生「次回の予約は〇月×時でいいですか」
患者「その日はだめです。私の予定表を見て下さい。病院の予約でいっぱいで
   すよ。病院通いに忙しくて嫌になっちゃいます」
先生「それは良かったですね。元気な証拠で結構なことです。元気でなくては
   医者にはかかれませんよ。当院(うち)の患者さんは皆元気です」

      ◇
患者「この歯しっかり治すのはいいのですが寿命がそんなには持たないでしょ
   う」
先生「いやいや、それが今は持つんです。もう嫌だと言う程持たせてくれます
   から覚悟して治療しなければいけません。しかし、あまり上手に治して
   しまうと想定外に長生きをすることになってしまうかもしれませんね」

 ではまた、みなさんもお元気で・・・・。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

◆2       昭和初期の和洋事情
            
         ( 神奈川県横浜市 山尾正斌 )
 これは昭和初期、私の父がドイツに研究留学した時代のエピソード第四話で
ある。

 私が中学一年生(昭和26年)まで我が家は多くの場合教員官舎であった。
父は風呂に入るたび機嫌よく歌を歌った。その頃の官舎は一戸建てで敷地も部
屋も広々とユトリがあり、少々声を張り上げても近所迷惑になるおそれは無か
った。
 十八番は、三高寮歌「逍遥の歌(紅萌ゆる岡の花・・)」と、ドイツ語で歌
う「ローレライ」やベルリンのビヤホールで覚えた大衆歌謡であった。私が幼
い頃は、一緒に入浴して体を洗って貰いながら、ローレライの妖精伝説や、歌
を聞かされたものだ。

 ハイネの詩に由来するローレライのドイツ語歌詞を、小学生の私は訳が分か
らないまま「聞きなし」で憶えた。その歌詞と意味が分かるようになったのは
私が大学進学後、第二外国語にドイツ語を選択してからのことである。

 父は、廃藩置県で禄を失った下級武士の次男であったから、生まれて以降社
会人として独立するまで、生活は一貫して清貧そのものであった。一旦師範学
校を出て二年間小学校の教師をしながら学資を貯め、第三高等学校から京都帝
大を目指した。
 三高・帝大在学中も、時には何日も水だけ飲んで空腹を紛らわすほど経済的
に苦労したようだ。

 この頃、大学の斡旋で父は篤志家であった寿屋の鳥井信治郎氏から奨学金を
受けた。卒業後、京都高等蚕糸学校に教師として就職し、ドイツ留学が決まっ
て出発する前、父はお礼と報告に鳥井氏を訪れた。
 鳥井氏は高齢で病床にあったが短時間面会してくれ、枕元の父に「良ろしゅ
うおましたな。しっかりやんなはれ」と励ましてくれたという。

 父は生来の下戸であったが寿屋からの要請もあり、鳥井氏への感謝をこめて、
ドイツの色々なビールを買い集めて船便で寿屋へ送った。朝ドラの「マッサン」
では、鳥井氏の寿屋がウィスキー開発に打ち込む様子が描かれた。
 あのころから寿屋は平行してワインやビールの開発も手掛け、多角経営を企
てていたと思われる。鳥井信治郎氏は、大正~昭和初期、卓越した経営手腕で
社業の発展を果たし、社会に対する利益還元の一環として若者の教育・育成に
も力を注いでいたようだ。こうした鳥井氏の姿は、作家山口瞳の「青雲の志」
にも紹介されている。

 昭和初期、欧州と日本の間の国際郵便物は船便が普通だった。新鋭貨客船が
あい次いで欧州航路に就航し、横浜・神戸からスエズ運河経由でロンドンまで
片道およそ40日かけて往き来した。
 一方、シベリア鉄道を利用すると、日本で投函した郵便物はウラジ・ヴォス
トーク(東の港=浦塩)経由欧州まで2週間で届き、当時の最短ルートだった。

 ドイツ留学中、父は日本の祖母や母をはじめ親戚とさかんに便りをやり取り
した。父が祖母に宛てたそんな手紙が今も何通か手元に残っていて、封筒には
いずれもシベリア経由の表示がある。それらを読み返してみると、ドイツや欧
州各地で見聞した様子が仔細に綴られている。
 多分祖母にドイツでの日々の生活や出来事を語り伝えるつもりだったと思わ
れる。当時の日本では欧州事情、なかでも日常生活の様子に接する機会が少な
かったから、祖母は父の手紙を鶴首し、心を躍らせながら読んだことだろう。

 父はカメラもドイツで購入し、滞在中の生活や旅行の様子を撮影している。
乾板(感光材を塗布したガラス板、今の2Lサイズほど)や、シートフィルムを
使う。カメラは蛇腹式、引出レールの付いた折り畳み式で、レンズにはカルル
・ツァイスの銘がある。
 往年の日本の写真屋がやったように、暗幕を頭からかぶって撮影する。カメ
ラ背面のピント板に映る逆さの映像を見ながら構図とピントを決める。ピント
板と乾板を入れ替えて乾板の遮光板を抜き、シャッターを切る。

 写し終えたら乾板に遮光板でフタをして取り出す。今でいうタブレット端末
ほどの大きさの乾板を、撮った枚数だけ写真屋に出してDPEを依頼する。
 カメラにはしっかりした三脚が必需品だったから、重たいカメラと何枚もの
乾板を纏めると、大荷物になった。今のように何台もカメラやレンズを持ち歩
くなど想像もつかなかったはずである。

 生活雑貨もドイツからいろいろ持ち帰っている。それらを収納した畳一畳ほ
どの大きなトランク(西洋長持)が、私が高校生くらいまで我が家に残ってい
た。船旅だからこそ、大きな荷物との帯同帰国が可能だったのだろう。
 ゾーリンゲンのナイフ・フォーク・スプーンは日ごろ食卓で良く使い、小気
味よい切れ味は記憶に新しい。大きな洋皿はぴかぴか輝く綺麗なものが多く、
中にはイソップ童話を絵にした飾り皿もあって、幼い頃は妹と飽かず眺めた。
 皿に書かれたドイツ語のストーリーを父に読んで翻訳して貰うのも楽しみで
あった。 洋皿は父の転任のたびに割れて数が減り、今は妹の手元に数枚残る
だけである。

 舶来の道具のうち、戦後食糧事情が悪かった時期に活躍したのが粉ひき機で
あった。最近まで肉屋で見かけた手回しの挽肉機と似た構造である。ネジで調
理台に固定し、上部の投入口から麦・豆・玉蜀黍などを入れて、ハンドルをぐ
るぐると回す。
 中のスクリューで穀物が挽き臼に押し込まれ、臼で挽かれて粉になる。臼の
ネジを調節すれば、粉の粒の大きさを粗くも細かくも加減できた。コメが殆ど
手に入らなかった時期は、この粉ひき機は重宝だった。
 母は毎日毎日、麦や玉蜀黍を粉に挽いてパンや団子を作った。お蔭で家族は
空腹を満たすことができた。

 配給のジャガイモを使って、母は当時珍しかったフレンチフライドポテトを
作って、食事やおやつに供した。当時の我が家では、芋を油で揚げる時の音に
ちなんで「シュンシュンお芋」と呼んだ。
 幼い時分、母が揚げている横に佇んでシュンシュンと音をたてながら芋が鍋
の油の表面を動き回るのを、目を輝かせて眺めたものだ。
 薄くスライスしたジャガイモを、フライパンで蒸し焼きにして表面をコンガ
リと焼きあげた料理や、拍子木に切ったジャガイモと玉葱・ベーコンを炒めた
料理(ジャーマンポテト)は私が結婚した後も母の得意料理のひとつであった。

 今思えば、食糧事情の悪い戦後間もない時期、乏しい食卓に彩りと変化をも
たらし、ハイカラな料理が味わえた。これも父が大昔、ドイツ留学時に持ち帰
った西洋文明の効用だと言えるのだろうか。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

◆3     気ままに自己流川柳  

        ( 神奈川県横浜市  木戸 篤 )
 桜咲く季節となりました。満開の桜の花にはなぜか心が浮き浮きします。通
っているデイケアでは、満開の頃に送迎車で近隣の桜名所めぐりをするそうで
楽しみです。

<自然・風景>
絶景を 三原山から 堪能す
 3月上旬、伊豆大島の椿祭りに神奈川県の久里浜から時速80キロの高速ジ
 ェット船で日帰りして来ました。バスで着いた三原山登山口では眼下の絶景
 を堪能しました。
目を見張る 雪の山々 線路から
 親父の33回忌法要で四国に帰りました。その途中、真っ白に輝く富士山を
 新幹線から間近に見ることが出来ました。岐阜羽島の近くにも、雪で輝く山
 々がすぐ傍に見えました。

<原発・政治・社会>
VX 使って暗殺 狂気ざた
 マレーシアの空港で北朝鮮の金正男氏が暗殺され、猛毒のVXガスが使われ
 たとの発表がありました。サリンガスの100倍の殺傷力を持つ人類史上最
 強の猛毒で国際的に禁止されている化学兵器だと聞きました。
都のデータ 試験法変えて 捏造す
 豊洲市場の地下水汚染として「ベンゼン濃度が環境基準の79倍だった」と
 いう最終回の測定値は、それまでの試験方法を都の担当者の指示で変更した
 結果であったということが公聴会で判明しました。
安倍さんは 籠池証言 全否定
 森友学園に対する国有地の格安払い下げ問題での籠池理事長の国会証言につ
 いて、参議院の委員会で安倍首相が真っ向否定しましました。この問題は長
 引きそうだなと思いました。

<健康・文化・スポーツ>
片田舎 すごい名人 いたもんだ
 親父の法要で帰省した際、地区に住む兄貴の友人の家での尺八勉強会に招か
 れ、隣町に住む尺八の名人と交流しました。名人は唄もうまく、愛媛県大会
 で松山の民謡「三坂馬子唄」を唄って優勝し、四国大会では大洲市の民謡
 「大洲いかだ流し」を唄い優勝した人でした。
両杖で 頑張り歩く 人に遇う
 団地の周遊道路を歩いていた際、後からきた70歳ほどの男性に声を掛けら
 れました。その人は2年前に腰椎狭窄症で手術し、その後リハビリのため週
 に4日ほどこの約2キロのコースを両杖で歩き、テレビは立って見ていると
 のことでした。意志の強い人だなと思いました。
平常心 威風堂々 稀勢の里
 新横綱稀勢の里とその弟弟子の高安が連日奮闘し、稽古に裏打ちされた平常
 心を感じました。残念ながら稀勢の里は13日目の取り組みで、初黒星を喫
 し左肩を負傷しました。

<その他>
有料の 動画を見たと 詐欺メール
 「有料動画の代金が未払いになっています。添付のURLで確認して下さい。
 場合によっては法的処置を取ります。」という恫喝のショートメールが入り、
 すぐに削除しました。私の携帯はガラ携なので、動画など見ることはありま
 せん。スマホと勘違いした新手の詐欺かなと思いました。
油断酒 床に寝込んで 擦り傷も
 先日、油断して酒を飲み過ぎ、足腰が立たなくなり、ベッドにたどり着くこ
 とが出来ず、しばらく畳の上で寝込んでしまいました。起き上がるとき、あ
 ちこちに擦り傷が出来ました。家族に対する責任感が欠如していたと後で反
 省しました。

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◆4         難局打開
            
           ( 東京都小金井市 上田 亨 )
 難局に直面した場合、知恵を出して局面を切り開くしかない。昔からよく言
われている諺に「三人寄れば文殊の知恵」、「必要は発明の母」、「窮すれば
通ず」、「案ずるより産むが易し」などがある。
 最近、新聞報道で話題を呼んでいる事例を紹介する。

1 物流危機
 インターネット通販の普及で宅配便の取り扱い数が増える一方、トラック運
転手や仕分け作業員ら担い手が不足している。宅配便最大手のヤマト運輸では
昨年末、急増した荷物をさばききれず一部で配達の遅延も生じた。
 ヤマト運輸の春季労使交渉では持続可能な事業のあり方をめぐり、賃上げと
共に働き方改革を協議し、荷物の総量抑制や時間帯指定サービスの一部廃止で
合意した。

 トラック運転手は長時間労働の割に低賃金だ。厚生労働省によると年間労働
時間は全産業平均より2割ほど長く、年間所得は大型トラックで1割、中小型
トラックで2割低い。他産業より早いペースで高齢化も進んでいる。
 こうした危機を乗り越えるため、トラックから鉄道、船舶へ輸送を切り替え
る「モーダルシフト」の機運が高まっている。輸送手段の転換が進めば、ドラ
イバー不足、環境負荷低減、エネルギー問題が一挙に解決する。

 仕分け作業の省力化を狙った物流新施設の稼働も相次いでいる。大和ハウス
工業は搬送用ロボットを効率的に動かし、24時間稼働を実現しつつ、作業員
を従来より最大8割、運営費を3割以上減らせるという。

2 サウジの脱石油改革
 サウジアラビアのサルマン国王が日本を訪れた。サウジ国王の来日はは46
年ぶりだ。サウジは経済や安全保障、社会の激変に直面し、「石油立国」への
危機感を強めている。
 サウジの財政収入の大半は原油輸出である。原油価格の下落で3年連続で赤
字財政に陥っている。原油安は「シェール革命」を機に原油が供給過剰に転じ
たことと、自動車の軽量化など省エネ技術の進歩が大きく影響している。
 対米同盟が揺らぐ中でイランが台頭し、サウジはイエメンやシリアで代理戦
争を戦い、軍事費が膨らんでいる。社会面では労働者の大半を外国人が占め、
サウジ人の失業率は10%超で高止まりしている。

 日本とサウジ両政府はサウジが石油に依存しない経済構造への転換を掲げ、
全面協力することで合意した。増大する人口を吸収する雇用をつくり、産業を
育てる改革が急務だ。
 まずは日本企業の進出を促す経済特区をサウジに設け、製造業や中小企業、
エネルギー、農業、インフラなど9分野での協力を目指す。この際、ハードだ
けでなく、効率的な生産・運営の技術や人材の教育・訓練などのソフトもセッ
トで提案していく必要がある。

3 韓国朴大統領の罷免
 韓国の憲法裁判所は同国初の女性大統領である朴槿恵(パク・クネ)氏に対
する国会の弾劾訴追可決を判事8人全員が妥当と判断し、同氏は失職した。罷
免理由は収賄や職権乱用である。
 この結果、韓国は法治の下に繁栄する民主主義国としての信任を高めた。世
界中で脅かされている自由民主主義に強い刺激を与えた。5月には新しい大統
領が選ばれる。

 韓国は現在、極めて重要な岐路に立っている。財閥偏重の経済構造の見直し、
政権と財閥をめぐる政経癒着の解消、切迫した北朝鮮対応など重要な課題が山
積しており、改革を断行する好機である。
 経済状況は概して良くない。GDP成長率は18年まで4年連続で2%台で
若年失業率は10%近い。朴氏が掲げた経済民主化政策である大企業と中小企
業の共存、所得格差の是正、サービス産業の育成も看板倒れに終わっている。

 大統領選では野党「共に民主党」の候補者が優位に戦いを進めそうだ。保守
から革新に政権が交代すれば南北対話推進、中国重視、反日、米国製ミサイル
防衛システム配備の再検討へと政策転換する可能性が高い。
 韓国が取り組むべき最大の課題は経済の再生と北朝鮮の攻撃を阻止する安全
保障だ。そのためには日米韓の協力が不可欠だ。然し、韓国では反日教育の影
響か、日本に対する不信感が強く、関係強化の障害となっている。

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