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         桔梗(ききょう)の花が咲く季節となりました!

2021-09-01 07:32:27 | 最近の話題


    2021.9.1.第253号

     「生き生きくらぶ」事務局
      http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/

         桔梗(ききょう)の花が咲く季節となりました!
 記録的な猛暑をよそに秋の風物詩、桔梗が咲き始めました。不思議なもので
イワシ雲と赤とんぼを見た途端、さりげなく風にゆれる桔梗の花が目に浮かん
できます。
 桔梗は多年生草本植物で日当たりのよい所に育ちます。根は生薬としても利
用されます。 桔梗の花の形から家紋の一種である「桔梗紋」が生まれました。
美濃の土岐一族、明智光秀、坂本竜馬は桔梗紋を家紋にしていました。

 最近の話題として「コロナ後の大変革」を取り上げます。歴史を振り返れ
ば、私たちは、これまでにも幾度ものパンデミック(世界的大流行)を経験し、
新たな時代の扉を開いてきました。
 14世紀半ばに欧州でまん延した黒死病(ペスト)は推定で人口の3分の1、約
7千万人の命を奪いました。中世の欧州は、約1千年間、神の支配の下に置か
れていました。

 黒死病が流行すると人々は司祭の助言どおり神に祈りましたが、効果はあり
ませんでした。こうした現実を目の当たりにし、人々の教会と神への信頼が落
ち始めました。
 神権に代わって王権が強化されました。黒死病の大流行を終わらせたのは、
祈りではなく国家が始めた衛生と検疫でした。恐怖から解放された人々のエネ
ルギーはすさまじく、15世紀にルネッサンスを開花させ、火薬、羅針盤、活版
印刷の三大発明をもたらしました。

スペイン風邪の期間は1918年〜1920年とされています。世界人口約9億人の
うち、感染者が推定約5億人、死者は約5千万人に及びました。当時は第一次
世界大戦の真っ最中であり、兵士の移動が感染を拡大させ、感染被害の拡大が
戦争を終結させたとも言われています。
 スペイン風邪による死者は若年層に集中しており、兵士の戦没のみならず世
界レベルで主力労働者層が大きく減少しました。世界経済は停滞し、ロシア革
命などの共産主義台頭と世界恐慌の遠因となりました。
 戦中にフォード社が確立した大量生産技術がトラクター分野に活かされて農
業の効率化と大規模化が進み、女性の労働参加(軽工業の発展)および政治参
加が始まる、という大きな社会的パラダイムシフトを生み出しています。

 2020年初めにまん延が始まったコロナ禍は、世界人口79億人のうち、感染者
が2億人、死者が434万人で今も感染は拡大中です。2021年に開発されたmRNAワ
クチンの接種完了は先進国では2022年末、世界全体では2028年の見込みです。
 パンデミック終息後は、世界は人類の未来を左右する変革競争の時代を迎え
ます。課題はデジタル化、脱炭素化、米中冷戦です。

◇ デジタル化
 情報通信技術の進歩は急速です。2025年頃に実用化される量子コンピュータ
の計算能力はスパコン富岳の9000兆倍だそうです。通信回線の性能も5年毎に
10倍に性能アップしています。
 データセンターに設置された大型コンピュータと遠隔地の通信機器を通信回
線を介して一体運用する時代となりました。在宅で買物、仕事、受講、受診が
でき、生活が豊かになります。
 その結果、女性の進学率の向上と社会進出が進み、出生率の低下と人口減少
が加速化します。現在、欧米、アジアでは人口は減少し、人口増加はアフリカ
だけです。専門家の意見では2064年頃から世界人口は減少に転じるそうです。

◇ 脱炭素化 
 2020年、世界主要41カ国は「脱炭素化を進めて21世紀半ばに温暖化ガス実質
ゼロを実現する」と宣言しました。
対策の第一は再生可能エネルギー(太陽光、風力)の利用拡大です。第二は火
力発電の燃料を合成ガス(水素、アンモニア)に転換することです。第三は省エ
ネルギーの推進です。第四は原発の利用ですが、世界的には脱原発の国が増加
傾向にあります。

◇ 米中冷戦
 中国は2001年にWTOに加盟後、経済を飛躍的に発展させ、2010年には世界2位
の経済大国になりました。国内は保護主義で輸入を抑え、技術無償開示強要、
国有企業への膨大な補助金、国際ルール無視で輸出が激増しています。
 2015年、習近平主席は共産党体制で統治を強化し、「2049年に中国を世界一
の強国にする」と宣言しました。産業政策として「中国製造2025」を発表し、
海洋進出、サイバー攻撃、一帯一路で覇権的な動きを始めました。

 こうした動きに対し、米国のオバマ政権は静観していましたが、トランプ政
権は中国輸入品に多額の関税をかけ、情報通信網から中国製品を排除するなど
経済制裁を加え始め、2018年から貿易戦争が本格化しました。
2021年に登場したバイデン政権は対中強硬姿勢を一層鮮明にしました。中国
を「国際秩序に本格的に挑戦する唯一の国だ」と位置づけ、貿易、安全保障、
先端技術、人権問題については同盟国と連携して対処するとしています。

 中所得国(GDPが一人当たり100万円)の中国が先進国に発展するには民間企業
の活力を引き出し、技術革新を推進することが必要です。ところが習近平政権
は国有企業強化に力を入れ、明らかに市場経済に逆行しています。このままで
は中国は旧ソ連の二の舞になるのではないかと思われます。

       第253号の目次
    ■1  切り抜き岡目八目
    ■2 東京五輪大成功   

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆1  切り抜き岡目八目       

                ( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 長雨のあと猛暑が続いた今年も、立秋を過ぎ処暑の時期を迎えた。さすがに
朝夕は暑さが和らぎ、昼間は油蝉の大合唱だが夕方になると法師蝉や蜩の声を
聞く。新聞や雑誌の切り抜きを整理しながら、老耄の眼には昨今の世相がこん
な風に映る。

◆ オリンピック  
 始まるまでは内外さまざまな雑音に曝されたオリンピックだが、始まってみ
るとアスリートたちの頑張りが際立ち、まずまずの成功だったと感じる。中で
も印象に残ったのが、新旧交代の厳しい現実と若者の颯爽とした活躍である。
コロナのせいで周回遅れになったにしても、開催できてよかった。
 個人的な印象としてはJUDOの復活が喜ばしい。だが、選手の一部に闘争心
剥き出しの姿が見られ、技より力に頼る傾向も目立って残念である。柔道の
「型を究め、技を競う」姿勢は昔話なのだろうか。私はやっぱりJUDOより柔
道が好きだ。

 もうひとつ印象的だったのが、近年の五輪が商業主義に依存し過ぎていない
か・・という危惧である。本来アスリート中心に運営されるべき五輪が、あま
りにも金目に頼っている。
 高い放送権料を払っている局の要請を容れて、視聴人口が多い国のゴールデ
ンアワーに生中継できるよう試合開始時間を調整する。以ての外と言わねばな
らない。
 コロナが原因で無観客や選手の行動制限などで思惑が外れ、ひと儲けの機会
を失った方々には気の毒だった。金目当ての運営の在り方を「アスリート中心」
に修正すべき時期だと思う。

◆ 新型コロナ肺炎 
 変異株の出現もあって蔓延が一層猖獗を極め、終息の見通しが立たない。緊
急事態宣言や蔓延防止特別措置の発出範囲が次々に拡がり、期間も先へ先へと
延長される。メディアは「自粛疲れ」などと無責任な表現で国民の不満を煽る。
 私の眼から見ると、政府はじめ行政は現行法のもとで精一杯対策を立案し、
国民へのお願いを続けてきた。それを無視して好き放題するから蔓延が止まら
ない一面はないか。

 行政も「お願い疲れ」していることをメディアは何故報じないのか。蔓延防
止の鍵は、国民一人一人の行動であることを、メディアはもっと教宣して欲し
いものである。
 権限を有する者が常に不満・鬱憤の対象になる、という原理は理解する。だ
が、何でも彼でも「政府が悪い」と言って好き放題を続ける国民に反省すべき
点は何もないのだろうか。

 コロナに限らず、国民に致命的な被害が予測される時、個人の自由や権利を
一時的に制限乃至停止する「戒厳令」を発布できる法律を整備することも対策
のひとつである。
 中南米や南アジアに出張した際の実体験から言えば、戒厳令によって一時的
強制手段を講じるのは、国民の生命財産を守るために明らかに一定の効果を持
つ。日本人は、平和惚けから覚醒する時期に来ているのではないだろうか。

 ワクチン接種について一言。現在のコロナワクチンは、接種後できる中和抗
体の有効期間がおよそ半年と聞かされている。蔓延に季節性があるインフルエ
ンザと違って、コロナは通年性である。
 全国民を対象に、コロナワクチンのブースター接種を継続的に実施する体制
を早めに準備すべきだと思う。一回接種すれば生涯中和抗体が維持できる、新
規ワクチンが開発されて普及するのが最も良いのだが・・・。

◆ 豪雨災害  
 7月初旬、熱海市伊豆山地区で大規模な土石流が発生し、死傷者が出たほか
家屋や農地などにも甚大な被害をもたらした。行方不明者の捜索や流れ込んだ
土砂の搬出に手間取り、直接被害に遭った人たち以外にも近隣の復興が遅れて
いる。
 もともと熱海市は、急峻な地形にへばりつくように町が展開している。この
地区は地質的には箱根火山の噴出物が堆積してできた土地で、雨が降ると流動
化し易い地質である。

 伊豆山地区は東向きの斜面に位置し、南からの温かく湿った空気が吹き上げ
る通路からは外れていた。つまり平年は雨が少ない地域だった。そこに今年の
異例の大雨、不幸なことにこの地区の最上流の法面に大規模な盛り土がなされ
ていた。
 それが大雨で緩み、土石流となって一気に谷を流れ下った。盛り土を許可し
た熱海市に責任の一端があるが、申請以上の大規模な盛り土をした業者の無責
任さは許せない。復旧のため現場から搬出されている土砂の土質は、もともと
この地区の土砂と異なるものが多いと言う。

 自然を人の手で作り変える、いわゆる開発がきっかけで発生した災害は過去
にも多い。これまで災害が少なかったからと言って、安易に自然を作り変える
と、とんでもないシッぺ返しを受けるという典型的な事例である。
 現実に被害に遭われた方々には心からのお見舞いを申し上げ、一日も早い復
旧・復興を祈りたい。

◆ アフガニスタン  
 今から30余年前、それまでアフガニスタンに共産主義政権を維持しようとし
ていたソ連は、イスラム勢力の反抗に手を焼いて、全土から撤退した。このこ
とがきっかけでソ連は崩壊し、国名もロシアに変わった。
 アフガニスタンではその後、イスラム原理主義勢力と拮抗しながら細々と民
主政権が維持され、駐留アメリカ軍がそれを援助してきた。然し、米国も財政
負担の重荷に耐え兼ね、米軍が撤退することになり、民主政権は崩壊した。

 イスラム原理主義タリバンが首都カブールを制圧して、これから新たな政権
を樹立しようとしている。イスラム原理主義勢力にはタリバンの他、アルカー
イダやイスラム国(IS)もある。三者の関係は必ずしも親密ではない。
 私の現役時代の実体験からしても、イスラム系の国々では、宗派・民族・政
治的イデオロギーなどの違いによって、相互の反目が際立つ。ある時は親密に
或る時は命をかけて反目しあうから、実態は私たちの理解の埒外にある。

 問題なのは、彼らイスラム原理主義者たちが、自国・自派の宗趣や利害と対
立する相手を、武力によって殲滅しようとすることである。
 もっと由々しき事態は、彼らは例外なく布教を名目に、常に勢力拡大を画策
している。ジハードを掲げて、組織の周辺・隣国を常に征服しようと狙ってい
る。個人的暗殺・テロ・組織的軍事行動も辞さない。

 私の眼から見ると、本来個人の心の問題である宗教活動と、現実の集団社会
活動とが全く分離できていない。自分の心の拠り所に留めておくべき神の声を
自分の都合がいいように相手を靡かせる手段として使おうとする。
 経典が一義的に優先されることは言うに及ばず、教義判断において最高指導
者の解釈は絶対である。
 極めて偏った全体主義で、自由と民主主義をグローバルスタンダードとする
国々には到底受け入れられない規範と言うほかは無い。今後のアフガニスタン
では、外交面・友好面で厄介な事態が多発しそうである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ 2        東京五輪大成功   

          (東京都小金井市  上田 亨) 
 新型コロナウイルス禍の中での五輪開催について事前の世論調査では6割が
反対していたが、閉幕後は6割が開催してよかったと評価している。私もテレ
ビ観戦で存分に楽しむことができた。そこで各界の反応を紹介する。

◆ 各国政府 
 菅首相は「さまざまな制約のもとでの大会となったが、開催国としての責任
を果たして無事に終えることができた。国民の皆さんのご理解とご協力の賜物
であり、心から感謝申し上げたい」と語る。
 仏大統領は「日本の皆様、オリンピックの成功、おめでとうございます。前
代未聞の状況下でしたが、皆で素晴らしい時間を過ごすが出来ました。世界の
人々は五輪を必要としていました」と日本語で投稿した。

 英国の首相は「非常に困難な時期にあっても、スポーツとオリンピック・ム
ーブメントには人と人、国と国を結びつける力があることを示した」とツイッ
ターに日本語で投稿した。
 来年2月に北京で冬季五輪を開く中国政府は「いろんな食事、清潔な会場な
ど日本のサービスは素晴らしかった。段ボールのベッドは快適だった」と感謝
する選手の声を紹介した

◆ アスリート 
 選手たちの目覚ましい活躍がこれまで五輪に向けられた風当たりを変えた。
多くの選手が試合後のインタビューで開催への感謝の思いを口にしている。世
界のアスリートにとって五輪の存在は格別だ。4年に一度の晴れ舞台なのだ。
 個人総合と鉄棒で2冠を達成した橋本大輝選手は「世界王者として譲らず、
気持ちもおごらず、自分の演技を突き詰めたい」と。競泳女子で優勝した大橋
選手は「本当にまだ夢みたい、大舞台で自分の泳ぎができた」とほほ笑む。

 白血病の闘病を経て復帰した競泳女子の池江璃花子選手は「無事に五輪が開
催出来て決勝の舞台に立てた。すごい幸せ」と。卓球混合ダブルスで優勝した
水谷選手と伊藤選手は「強豪の中国に勝てて本当にうれしい。今までのリベン
ジができた」と満面の笑みを浮かべた。
" 激闘の末に2連覇を果たした柔道の大野選手は「苦しくてつらい日々を凝縮
したような一日の戦いだった」と。賛否のある五輪開催に対しては「われわれ"
の姿を見て、何か心が動く瞬間があれば本当に光栄に思います」と語る。

◆ 在宅五輪観戦
 コロナ禍で多くの会場が無観客となった。私も家内とともにテレビ前のソフ
ァに腰を下ろし、画面を見守った。野球、ソフトボール、卓球、サッカーを中
心に観戦し、選手の活躍に一喜一憂した。とても楽しい17日間だった。
 今回、日本は過去最多となる58個となるメダルを獲得し、リオ五輪の41個か
ら大躍進した。日本勢の活躍に沸くツィッター上で感動の言葉が飛び交った。
米国を破り、全勝で「金」を勝ち取った野球の決勝では94万件が寄せられた。

 選手たちの振る舞いは、友情や相互理解を育むスポーツの価値を教えてくれ
た。新競技のスケートボードでは若者たちが互いに励まし合って技を披露し、
逆転を狙って大技に挑戦して失敗した岡本選手を仲間たちが称え、みんなで抱
き上げて敬意を示すシーンが共感を呼んだ。
 空手男子形で喜友名選手が金メダルを、 空手女子形で清水選手が銀メダル
を夫々獲得した。とても迫力ある演技に感動した。ボクシング女子フェザー級
で入江選手が日本初の金メダルを獲得した。全くの驚きである。 

◆ 改革は五輪に学べ
 今回の五輪で日本のメダルラッシュが続いた。お家芸の柔道で新星が躍進し
た。事前に、メダル獲得が予想だにされなかった多様な種目で新世代が躍進し
た。将来を担う若者たちの活躍はとても頼もしく、明るい気持ちになる。
 翻って日本と言う国の国際的な評価はどうか。先進7カ国の中で最下位と
か、世界ランキングで100位以下が多い。その要因は何だろうか。

 昭和の高度成長期を通じて評価の高かった政、官、財の強固なトライアング
ルは色褪せている。改革の起爆剤はどこにあるか。一つのヒントはオリンピッ
クだ。オリンピックの代表は年次や年功、性別では選考されない。
 明治や戦後の歴史を振り返ると、転換期の改革は若者が主導した。コロナ禍
に加え、気候変動やデジタル化推進など社会は大転換期にある。政、官、財す
べての組織で若者を抜擢する人事を断行したらどうか。

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