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藤の花が咲く季節となりました!

2020-05-01 07:29:15 | エッセイ

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      2020.5.1.第237号

            「生き生きくらぶ」事務局
 http://ikiikiclub.sakura.ne.jp/ 
       編集発行人:「生き生きくらぶ」代表 上田 亨

   藤の花が咲く季節となりました!
 桜が咲き終える5月初め頃、ちょうど見頃を迎えるのが藤の花です。滝のよ
うに垂れ下がる紫の花々は、藤棚でしか見られない幻想的な風景です。
先日、訪れた小金井公園では新緑に彩を添えていました。
 天気は穏やかで空は澄んでおり、高い樹々の間を吹き抜けてくる風にはさわ
やかさがあり、とても心地よかったです。足元近くを小鳥が走りまわり、花壇
ではチューリップや芝桜が咲き誇っていました。

 最近の話題として「コロナ感染爆発と課題」を取り上げます。昨年末、武
漢市の海鮮市場で発生した新型コロナは世界に拡散しています。

◆◆ 新型コロナの特徴
 新型コロナの感染率は2002年発生の重症急性呼吸器症候群(サーズ)の360
倍だそうです。中国の武漢市事例では倍化日数は3日です。1月10日に患者数は
41人だったので33日後の2月中旬には患者数は83,968人という計算結果になり
ます。実績は81,802人でした。
      参考: 41*2048(=2の11乗)⇒ 83,968
 通常、ウイルスの寿命は2時間です。ところがコロナウイルスの寿命は空気
中で3時間、硬貨上で4時間、ボール紙上で24時間、つり革・ドアの把手上で2
~3日と長くなっています。これが高い感染率の原因と考えられます。

◆◆ 世界の感染概況
◇ 主要統計・・・・出所:米ジョンズ・ホプキンス大学 4月28日現在
<世界全体の感染者数(死者数)> 304万人(21万人) 
<地域別感染者数(死者数)> 単位:万人
欧州:122(12)  米州:119(7)  中近東:24(0.9) アジア:17(0.7) 
<対応区分別感染者数(死者数)>
 ・感染封じ成功: 台湾:429(6) ニュージーランド:1,472(19)
 ・感染一定抑制: 中国:83,938(4,637) 韓国:10,752(244)
 ・感染爆発  : 米国:99万人(6万人 )  スペイン:23万人(2万人)

◇ 背景
・感染防止対策と民主主義とは二律背反の関係にあります。前者では感染情報
 の共有、感染者の行動追跡、人々の移動や集会の制限が必要です。後者では
 個人情報の保護、移動や集会の自由を保障しています。
・今回、欧米で被害が大きくなったのは迅速に感染防止を決断すべきなのに民
 主主義の立場からためらいがあり、対応が遅れたからです。
・台湾では、サーズ等の経験から迅速な入出国制限実施、感染者や海外帰国者
 の隔離義務付けと違反者には罰金、マスク配給、検査、治療、情報公開、中
 小企業の支援体制が事前に確立し、有効に機能しました。

・中国や韓国ではコロナ発生から1カ月以内に検査機の大量設置、医療設備拡
 充(中国は大病院建設、韓国はサムスンの研修施設に軽症者収容)により、
医療崩壊を免れました。

◆◆ 日本の感染概況:
◇ 主要統計・・・・・出所:厚労省 4月28日現在 
<日本の感染者数(死者数)> 13,708人(412人) 
<主要都府県の感染者数(死者数)> 
  東京:4,059(108) 神奈川:971(29) 千葉:823(31) 埼玉:832(30)
  大阪:1,553(36) 兵庫:637(27) 福岡:624(17) 
<日本の感染者数推移>
 2/17:46 2/24:126 3/2:239 3/9:472 3/16:762 3/23:1057
3/30:1,820 4/6:3,817 4/13:7,103 4/20:10,361 4/27: 13,425

◇ 初動対応(2/17~4/6)
 出入国・外出自由、歓楽街営業、イベント開催で感染者数が漸増し、医療が
逼迫してきました。海外渡航禁止も4/1実施と遅い対応でした。日本医師会は
4月1日、「医療危機的状況宣言」を発令し、国に対応を強く要請しました。
 コロナ対応の柱は発生抑止、検査、隔離、治療です。検査の相談窓口は保健
所ですが感染者の追跡調査に労力を割かれ、相談件数の3割しか検査ができま
せんでした。3月19日、検査数は韓国が28.7万人に対し、日本は1.6万人です。
 検査が受けられない感染者や隔離されない海外からの帰国者が外出し、集
団感染の引き金となりました。厚労省は感染者は入院を原則としています。そ
の結果、病院は収容能力の限界に達しました。

◇ 緊急事態対応(4/7~5/6)
 4月7日、政府は「緊急事態宣言」を発出しました。その骨子は4つです。
 ・人と人との接触機会を8割削減する ・期間は4月7日から5月6日迄とする
 ・対象地域は1都1府5県とする   ・医療体制を充実、強化する

 <東京都の具体的な対応策>
・人と人との接触機会削減に向けてイベント中止、学校休校、店舗や施設(生
 活必需品の売り場を除く)の休止を要請しました。店舗や施設を運営してい
 る事業者には協力金を支給する予定です。
・検査拡充に向け、地元医師会が運営するPCRセンターを都内47カ所に設置し、
 検査希望者全員の検体採取をします。検査機関も国立感染研究所に限定せず
 民間検査会社も活用します。検査も現行方式にこだわらず、ドライブスルー
 、ウォークスルー方式を含む各種簡易方式を採用し、大量検査を進めます。
・病床ネックを解消するため、軽症者用ホテルを2000室確保し、移送を始めて
 います。東京都のコロナ対応の病床数は2000床です。入院患者は1960人で軽
 症者は1796人、中症者は50人、重症者は57人です。

 <対応遅れの日本>
 韓国はコロナ感染抑制にメドをつけ、日々の新規感染者は10人以下です。こ
れに比し、日本は150人レベルで一進一退の状況にあります。その原因は以下
の2点です。
・日本のPCR検査数は韓国の検査数の1/18で、検査が機能不全に陥っています。
・韓国は軽症者を全て収容しているのに対し、日本は自宅療養にしています。

 先般、厚生労働省はPCRセンター設置と民間検査機関委託による大量検査実
施と軽症者全員のホテル収容に踏切りました。これで新規感染者増に歯止めが
かかることを期待します。

       第237号の目次
    ■1 武漢肺炎に思う:2
    ■2 気ままに自己流川柳 
    ■3 コロナ緊急事態宣言

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆1        武漢肺炎に思う:2

( 神奈川県横浜市 山尾 正斌 )
 グローバル社会の宿命か、世界中に蔓延した武漢肺炎は少数の国や地域でピ
ークを越えたとは言え、今なお猖獗を極め一向に衰えない。
 各国における感染の発端となったのは発祥地中国との人的交流だとしても、
その後、起こった特に欧米での爆発的感染拡大は、その国の文化や生活習慣・
衛生環境などと大いに関りがあると私には思える。以下は私の経験と記憶に基
づいた憶測と所感である。独断が随所にあることはご容赦頂きたい。

 欧米人と接して自分たちと「ちょっと違う」と感じるのは、人同士の物理的
接触度合いである。欧米では初対面の時も再会も、人と人との関係はまず握手
する所から始まる。
 次いで、互いの関係の深さに応じて抱擁・頬摺り・接吻などの挨拶行為が続
く。もし何方かが感染していたとしたら、こうした体を触れ合わせる挨拶や近
接した会話の習慣は、接触・飛沫感染の可能性が格段に高いと言える。

 半世紀前に20日間滞在したミラノでの経験だが、レストランではテーブルに
必ずグリッシーニ(スティック状の堅いパン)が置いてあった。細長い籠に寝
かせたり、筆立ての様な籠に束にして立ててあった。
 客が食べようが食べまいが、グリッシーニ代が勘定に加算される。いわばテ
ーブルチャージである。客はそれを思い思いに取ってオリーブ油をつけたり、
チーズやハムを添えたりして食前食中に食べる。卓上のグリッシーニは、食事
が続く間否応なしに会話の飛沫を浴び、この状態は客が入れ代わっても繰り返
される。

 四半世紀前、仕事で3年滞在したパキスタンでは人々は会えば欧米同様握手
やハグをする。家庭や会社で飲む水は同じコップの回し飲み、親しい人たちの
食事は、一つのカレー皿を囲んで各々がナンやチャパティをそれに浸して食べ
る。蠅も蚊も物凄く多い。
 パキスタンは生活習慣も住環境も、接触感染・飛沫感染・媒介感染に繋がる
環境要素が揃っている。他のアジア諸国でも状況は似たり寄ったりであろう。

 私が不思議に感じるのは、本来衛生環境が良いはずの欧米先進国でパンデミ
ックが発生し、感染発祥の中国は別として、アジア・中南米・アフリカ諸国な
ど衛生環境がさほど優れていない所で感染が比較的軽微で済んでいることだ。

 思い当たるのは、雑菌やウィルスに対する人体の抵抗力の違いである。欧米
諸国では近年、衛生状態が極端に向上しハエや蚊や鼠は見かけることが無い。
また結核は何年も前に淘汰され、BCG接種の義務が解除された国が多い。
 天然痘やポリオについても同様だ。欧米で雑菌やウィルスに対する人体の抵
抗力が弱くなっているとは言えないだろうか。

 一方、東南アジア・中南米・アフリカ諸国では衛生環境は欧米より一段劣る
と言わざるを得ないが、かえって雑菌やウィルスに対する抵抗力は高いだろう
し、各種予防接種による抗体や免疫の保有確率は、先進国に比べて高いのでは
ないか。
 このことが開発途上の国々で、武漢肺炎の被害を相対的に軽くしていると見
るのは、穿ち過ぎだろうか。

 私が頭に描く免疫力の分布と、武漢肺炎感染の世界的分布とが妙に符合する
のは、偶然の一致なのだろうか。一般論として、免疫力の差が世界の感染状況
に影響するという仮説が私の頭から離れない。

 報道によればアメリカの一部には、今回の肺炎ウィルスは中国科学院武漢ウ
ィルス研究所から漏れ出した、と断言する人が居る。研究所要職者は、あり得
ないことだと真っ向から否定し、WHOも同様の見解を示しているが真相は「藪
の中」である。
 こんな事はアメリカ側の怨嗟に基づく当て擦りか、フェイクニュースであっ
て欲しいが、武漢が感染発祥地だったこと、中国の情報筋が早い段階で野生の
蝙蝠が感染源だと伝えていたこと、中国が肺炎の蔓延を短期間に劇的に抑え込
んだこと、などから推測すると、中国は私達が知らない情報を何か知っていて
隠している、と受け取れなくもない。

 また、罹患後一度恢復してPCR検査が陰性になった人に、再度陽性反応が出
た例が報道されている。もし武漢肺炎ウィルスが抗体の出来難い特性を持って
いるとすれば、いやもっと言うならウィルス研究所で実験動物を使ってそのよ
うなウィルスの増殖が試みられ、その動物が逃げ出したか、又は誰かが意図的
に持ち出したとすれば、恐ろしい話になる。

 憶測は兎も角として、私達高齢者から見る今の日本は、自己中心的考えを優
先する人たちが大勢を占めている。75年間の平和のもとで自由奔放な言動に
慣れ親しみ、「耐える」経験をしたことのない人たちで溢れているのだ。
 緊急事態宣言は幾らか自粛ムードを高める効果はあるだろう。だが、勝手気
侭で自由奔放な行動が減らない現状を見ると、感染者は増え続けて医療崩壊に
繋がり、それが起爆剤になって日本でもパンデミックは起こり得る。

 ウィルスは生き物ではなく脂肪と蛋白質と核酸の塊で、生体細胞の外では72
時間経てば組織が崩壊して毒性を失うと言う。また群れとして100万個を下回
ると活性が衰えるし、熱やアルコール・界面活性剤には弱い。
 賢く十分な対策を怠りさえしなければ、武漢肺炎ウィルスを過剰に恐れる必
要はない。されど、人の一回のクシャミで約200万個、一回の咳で約10万個の
ウィルスが飛ぶから決して油断してはならない。

 対策の要は、個人の移動を自粛して人と人との接触を回避し、咳・くしゃみ
・会話中の唾液飛沫感染を防ぐこと。室内は十分換気し、外出先でモノに触れ
た手は頻繁に消毒・洗浄すること。
 こうした徹底した自己防衛がウィルスを防ぐカギになる。私の友人で退役医
師が言う。「ウィルスは口と鼻と眼から体に入る。手がウィルスを口に運ぶ」

 私達は今、愚痴ったり行政の批判をする前に、ひたすら「うつらず、うつさ
ず」を心がけ、不幸にして万一自分や家族が感染した時のことを本気で考え、
備えるべきである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆2        気ままに自己流川柳

        ( 神奈川県横浜市  木戸 篤 )
 コメディアンの志村けんさんや女優の岡江久美子さんがコロナの犠牲になり
ました。岡江さんはPCR検査を受けるのが遅すぎたのかも知れません。

★★★★★★★ 自然・風景 ★★★★★★★ 

満開の 桜の花に 涙雪
桜が満開の頃、関東地方は季節外れの雪になりました。折しもテレビでコロ
ナの猛威でたくさんの棺が並ぶ北イタリアの惨状が報道されていました。

春うらら 桜満開 リスに鳥
 団地のベンチで暖かい陽射しを浴びながら、満開の桜を愛でていました。ヒ
ヨドリは花の蜜を吸い、リスは近くを駆け回っていました。

ツツジ咲く 新緑の中 陽を浴びる
ポカポカ陽気となり、団地の遊歩道を散策しました。桜はすっかり新緑模様
となり、ツツジが咲き始めていました。

★★★★★★★  原発・政治・社会 ★★★★★★★ 

待望の 緊急宣言 瀬戸際で
4月7日、政府は1都1府5県に対し、外出自粛要請の緊急事態宣言を出し
ました。コロナ感染者急増の中で間一髪、瀬戸際の決断となりました。

安倍首相 切羽つまって 大英断
16日政府は緊急事態宣言の全国展開と国民に一律10万円給付を発表しまし
た。感染拡大の中で支持率回復を目指した首相の決断となったようです。

いたましや 自宅待機で 孤独死す
埼玉県でコロナが陽性の50歳代男性が自宅待機中に亡くなり、様子を見に
きた父親が発見しました。痛ましい限りです。

★★★★★★★   健康・文化  ★★★★★★★ 

朝乃山 威風堂々 大関に
威風堂々の四つ相撲を取る関脇朝乃山関が大関に昇進しました。「大関の名
に恥じぬよう一生懸命努力します」と口上を述べました。

検温し コロナの侵入 日々監視
新型コロナの感染を早く察知するため、毎日の検温を始めて約2ヶ月経ちま
した。ここ1ケ月の平均は35.9℃でした。1日の変動幅は0.5℃ほどです。

治験薬 レムデシビルが 有望に
シカゴ大学によると新型コロナに感染した125人の患者に「レムデシビル」
を毎日点滴投与したところ1週間以内に全ての患者が退院できたそうです。

★★★★★★★   その他  ★★★★★★★ 

千代さんの 襟裳岬に 聴き惚れる
 小林幸子は特別に印象に残る曲として島倉千代子「襟裳岬」を挙げてい
ます。改めて聴き、透き通る声で哀愁たっぷりの歌い方に聴き惚れました。

いびき止め テープ活用 喉快調
サージカルテープがいびき防止に役立っています。喉の保湿が保たれて
朝まで喉が乾くことが無くなり、いやな痰の発生も無くなりました。

飲み忘れ チェックするため 日付書く
血圧降下剤の飲み忘れ防止のため、錠剤の脇に服用予定日をマジックで
書くことにしました。確実に服用出来るようになりました。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆3         コロナ緊急事態宣言

        ( 東京都小金井市 上田 亨 )
 国内でコロナの感染拡大が進み、政府は市民には外出自粛を、企業や業者に
は休業要請を発した。身辺の日常的な取り組み、台湾・韓国に学ぶこと、日本
の課題について述べる。

1 私の日常
◇ 健康づくり
・風邪ひき防止に向けて毎朝、全身を冷水摩擦する。外出時はマスクを着用し
 帰宅の際は手洗い、うがいを励行する
・腰痛・ひざ痛を防ぐため、テレビ体操をする。更に鉄アレイを用いて腕・腰
 ・膝の屈伸運動をする。夕方には毎日5千歩散歩する。
・高血圧対策として塩分は控える。水にさらした玉ねぎを沢山食べる。
◇ 外出自粛
・声楽教室、ライブハウス、碁会所(新宿、有楽町)、ゴルフ練習場、ゴルフ
 ショートコースが休業のため、外出・集会・会食は中止となる。
・趣味は専らインターネット上で囲碁の対局をするのみである。
・東京学芸大学は入構禁止となり、野川周辺や小金井公園を散歩する。

2 街中の様子
・店舗や街路から見る限り、人の移動や接触機会は確実に減っている。
・歩行者も車の運転者もマスクの着用率は95%程度だ。
・野川ではジョギングする若者が増えている。子どもは川に入り、水遊びする。
・スーパーの来客数は増えているが、病院では来院患者は激減している。
・都心に住む息子は出勤と在宅は半々で出勤は半日だけである。

3 台湾・韓国に学ぶこと
 新型コロナウイルスが大流行する中で台湾と韓国はいち早く感染抑制にメド
をつけ、欧米各国から注目されている。日々の新感染者数は数人程度で死者数
は0~2人程度である。これに比し、日本は夫々150人、15人程度だ。
 3月,韓国はテーグ市で新興宗教団体で発生した集団感染で感染者数、死者数
とも日本の2倍近い水準だった。ところが4月になると、日本は激増する一方な
のに韓国は激減の一途をたどり、4月20日に日韓の立場は逆転した。

 日本と台湾・韓国両国との間で何が違うのか、私は4点あると思う。
◇ 司令塔
・両国には司令塔が存在し、省庁横断で迅速に対策の策定・実行が進む。
・日本には司令塔がなく、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、自衛隊、海
 上保安庁などを一挙に動かせない。各省庁の対応は対症療法的で前例踏襲に
 基づくので対策は小出しで実行が遅すぎる。問題解決第一に転換すべきだ。

◇ 外出
・韓国は日本より1カ月~1.5カ月早く外出規制を始めている。
 ・テーグ市の規制:全ての集会の禁止(2/26)、新学期開校2週延期(3/1)、
  不要不急の外出の自制(3/4)、クラブなど社交場の営業自制の勧告(3/15)
 ・東京都の規制:緊急事態宣言(4/7)、学校休校、社交場休業要請(4/11)
◇ 検査
・日本の検査数はとても少なく、感染源不明、集団感染の原因をなっている。
・人口100万人あたりの検査数   
  日本:10,205 台湾:16,089 韓国:248,647
  ⇒ 検査希望者の3割しか検査できていないのでPCRセンター設置、民間
    検査機関の活用、検査キットの増設で検査能力増強を急ぐべきだ。
・韓国は3/15にドライブスルー検査による大量検査に踏み切った。日本は4/
16に採用を認めた。余りにも遅すぎる追認である。
◇ 軽症者の収容
・WHOの推測では感染者のうち、82%が軽症 15%が重症 3%が重篤
・台湾では感染者数が429人なので軽症者の収容は問題にならない。
・韓国は4月初めに民間施設を軽症者隔離施設に改装し、1万人分を用意
・日本は4月24日、軽症で自宅療養の患者が1,100人おり、ホテル収容に転換
  ⇒ 都道府県でホテル2万室確保を目標に取り組み中で軽症者隔離と病院
    の負荷軽減を目指す。
 対策が韓国より1カ月遅れで進んでいる。外出規制、大量検査、軽症者のホ
テル移送が軌道に乗れば、5月中旬には緊急事態の一部解除も可能と思われる。

4 日本の課題
 政府は今回のコロナ危機を契機に以下の課題解決に早急に取り組むべきだ。
◇ 医療装備の国産化
 医療装備の不足が深刻になっている。人工呼吸器や医師や看護師への感染を
防ぐマスク、防護服、手袋は緊急を要する。各国政府が争奪戦を繰り広げ、安
定供給は見通せない。医療に欠かせないが、平時の市場規模は小さい。
 日本企業は感染終息後の供給過剰を嫌って増産や参入に二の足を踏む。国民
の命を守るために医療装備を確保することは安全保障の一環とも言える。政府
は設備投資資金の補助、中小企業の場合特許料の支払い肩代わり、製品の一括
買取りなどの対応で国産化を推進すべきだ。

◇ 医療装備在庫を国が一元管理
 これまでは個別の医療機関がメーカーに発注したり、自治体の問い合わせに
答えたりしていた。今後はインターネットを活用して医療機関物資不足の状況
を把握するシステムを整備する。メーカーへの発注、医療機関への提供は国の
役割とする必要がある。

◇ デジタル革命推進
 先進国、中国、韓国に大きく遅れているデジタル分野への投資を促進する。
オンライン診断、オンライン授業、テレワーク進展、テレビ会議、感染者追跡
システム、マイナンバー制度の開発・普及が急がれる。

◇ 行政手続きの簡素化
 行政手続きに必要な対面や押印といった慣習や法規制を見直し、「人との接
触8割削減を後押しすると同時に、行政の簡素化、スピード化を図るべきだ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇