カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

「冬芽の人」大沢在昌

2022年10月20日 21時30分59秒 | 本 / BOOKS

2013年に刊行された大沢在昌氏の小説で、
2017年にテレビ東京系列でドラマ化された。

主人公は元刑事の牧しずり。しずりは捜査中の事故で
先輩刑事の前田を死なせてしまった事を自分の責任と考え、
刑事を辞めてOLとして働き始める。

6年後、前田の命日に墓参りに行ったしずりは、
前田の前妻の息子である大学生の岬人と出会う。
前田が再婚であった事と息子がいた事を知しらなかったしずりだが、
岬人と話をするうちに惹かれて行く。

6年前、ある強盗殺人事件の犯人を追っていた前田は、
しずりを連れ逮捕歴にある男の自宅を訪ねて行く。
しずりを外に残し玄関先で男と話をしていた前田が突然大声をあげる。
飛び出してきた男はしずりに襲い掛かるが、
取り押さえようとした前田と一緒に階段を転がり落ちてしまう。

前田はしずりに拳銃を持って追うように伝える。
しずりが自転車で逃げる男を追って行くと、
男は大通りに飛び出しトラックにはねられて死んでしまう。
前田は頭を打った事で昏睡状態となり、そのまま死んでしまった。

前田が死んだのはしずりの責任ではなく事故であったが、
しずりをかばって死んでしまった事で、
しずりは自分の責任と考えていた。

ある日、岬人がしずりに自分のバイト先の先輩の話をする。
それを聞いたしずりは、その先輩が、6年前、
逃げた男をはねたトラックの運転手である事を知る。

そしてしずりは事故だと思っていたあの出来事が、
巧妙に仕組まれた殺人であったのではないかと疑い始める。
しずりに想いをよせていた岬人も真相を暴くために、
一緒に行動を開始する。

しずりは警官の中で唯一信用できる植田に相談する。
植田はしずりの射撃のライバルであったが、
しずりに負けた事で一念発起し今は出世し調査部署にいた。

植田は前田の事も調べており(もちろん、しずりの事も)、
しずりの申し出に協力する事を決める。

<キャスト> 
牧しずり:鈴木京香、仲本岬人:瀬戸康史、
前田光介:渡部篤郎、植田敦美:小池栄子。

 刑事を辞めたしずりが岬人と出会った事で、
 6年前の事故の真相を暴いていくのは運命のなせる業か。
 殉職した前田の知られざる生い立ち、地方ならではのしがらみ、
 岬人のしずりへの想いがしずりを動かしていく。

 岬人にとっても、しずりにとっても、警察にとっても、
 真相を突き詰める事は思わぬ展開を生んでしまう。

 大沢作品の他のハードボイルドと異なっているのは、
 岬人としずりの心模様が事件を動かして行くところ。

コメント
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