すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

チャウ・シンチー「カンフーハッスル」

2005-09-03 09:13:21 | 映画評
香港映画って、デブとかブスとかを容赦なく笑い所にするね


「少林サッカー」。
その独特なやり過ぎっぷりが、好評を博したお馬鹿映画です。

で、チャウ・シンチー監督が新たに挑んだ「カンフーハッスル」。

「柳の下にはドジョウが三匹」と言いますが、さて、同じコンセプトで、どうかな? と見てみました。

結論としては、非常に見応えのある作品となっていました。


「少林サッカー」のおかげで、使えるお金が増えたらしく、画面のデキも以前よりも綺麗で派手でバカらしい。
ハリウッドのように、間違った大作化はされていません。


カンフーの殺陣は、非常に人間離れしていて、見ていて気持ちが良かったです(従来のカンフー映画ファンには、ニヤリとさせる場面が散りばめられているようですが、そんなことを知らなくて充分に楽しい!)。

「マトリックス」が登場してから、数多の「ニセマトリックス」が登場しましたが、その中でも、「カンフーハッスル」の殺陣は出色。
わらわらと襲ってくる黒服の「斧頭会」の連中を(黒服を着ているのは、やっぱり、「マトリックス」のスミスから?)バッタバッタとなぎ倒すシーンは、単純に胸がすく思いです。


ストーリーとしては、「前回の戦いで勝った人間を、新しく登場した敵や、わざと力を隠していた味方が、次々と倒していき、また倒されていく」というもの。
最終的には、弱虫で口ばっかりだった主人公が真の力に開眼して…………。
ようするに、ジャンプのトーナメントのノリです。

単純明快な物語展開ですが、キャラクターたちの独特の性格が功を奏して、退屈さはありません。

敵味方問わず、みすぼらしい格好をした人間たちが、実はカンフーの達人だった! という設定は、まぁ、バカらしいのですが、そのみすぼらしさと強さのギャップが、映画全体をコミカルにも爽快にもしてくれています。


無理に続編をつくらず、またコンセプトをちょっと変えて、こんなおバカ映画をつくってくれると、嬉しいな~。


カンフーハッスル コレクターズ・エディション

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る

最新の画像もっと見る