やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

見守り事業終了の記事に違和感

2021-01-10 | 日記・エッセイ・コラム

 神戸市のあんしんすこやかルーム廃止の記事があらためて新聞に掲載されました。実はほんの2、3日前に神戸市に問い合わせをしたばかり。9月議会で私が質問したときにも翌日記事になりましたが、問い合わせたばかりのこの時期にまた新聞記事に出るというのは、わざわざ新聞記事を使って反論しているようにも感じます。また、ルームがなくなったあとどうしようかと不安に感じている方々に対しても、突き放しているような感覚を覚えます。なぜこのタイミングでこの記事なのか釈然としません。
 9月の委員会で質問した際にも、きょうの新聞記事にも触れられているが、これからも支えていくといいます。
しかし、その支え方はどうなのか。先日担当へ問い合わせた際には、事業が終了するので、これからの担当は別の部署になるとのことでした。いまはそこから情報の提供を受けているとのこと。もう終わったという扱い。説明はしているといいますが、納得できないから声があがっているのです。そうしたなかでこの記事。関係者との一体感はまるで感じられず、他の施策で見られるように、もう決めたことだからと打ち切ってしまう市の一方的な姿勢がそのままあらわれていると感じざるを得ません。
 神戸市は、高齢化が進んでいるのは復興住宅だけではない、というのが廃止の理由のひとつにしています。確かにあんすこルームがないところのほうが大半です。でもそれを理由にするのはいかがなものでしょうか。
高齢化が進んでいるのだから、あんすこルームのような取り組みをもっと広げることこそ必要ではないかと思うのです。
 また、費用負担が大きいとしていますが、この何年間か、ずっと実質黒字だと神戸市は自賛していました。この黒字分は財政調整基金に積み上げ。必要な財政需要に対応するためだとされていますが、ではこのあんしんすこやかルームは、今後の必要な施策ではないということなのか。このやり方はまったく理解できません。
財政需要とはこういうことなのか?⬇️


「神戸港に海上ロープウエー構想、市が21年度調査へ

神戸市は移動だけでなく「新たなミナトを楽しむアトラクション」と位置付け、コロナ禍終息後のインバウンド(訪日外国人観光客)も見据えた集客の目玉として期待を寄せる。」

などという記事をみると、余計に大きな疑問を感じます。
まだコロナ感染症が拡大している状況で収束すら見通せない現状。2、3年はかかるだろうとも言われている状況があるなかで、関西万博やインバウンドなどを見越した対策はいま急ぐべき対策なのか?と感じます。そもそもなぜ神戸がインバウンド需要から置き去りにされているのか、そもそもインバウンド需要に頼ることが本来経済的に妥当なのか、もっと広く分析していくことが必要です。十分な補償すらしないで、経済を優先する中途半端なコロナ対策に終始し、一事が万事後手に回ってしまっている政府の経済対策にならってインバウンド需要に期待するというのは、筋違いだとしか言いようがありません。どれだけの費用が必要か、考えていただきたいと思います。
いま生活している人を大事にしないでどうするのか、いまの市政運営に疑問を感じるひとは多いのではないでしょうか。
 神戸市は行財政改革であらゆる事業の見直しを進めています。市が独自ですすめていた施策は次々廃止、縮小。また、敬老パスは負担増、母子家庭や生活保護世帯向けの福祉パスは廃止したりと、市民に直接関わる施策は次々となくなってきました。そして、市営住宅の7000戸の削減計画まで。
このあんしんすこやかルームひとつをとっても、高齢化が進んで対策が必要だというのなら、やめずに拡大するべきです。

 いったい、誰のための市政なのか、誰に向けたものなのか、どこを向いているのか。市民あっての経済であり市政のはずです。次々と大規模投資計画が目白押しのなか、市民に出すカネはないのか。

 あんすこルームはなくなり、代替として社会福祉協議会からの既存の支援事業となる予定です。金銭管理の問題や、会場確保の問題など考えるべき課題はたくさんあります。
利用者にとっては、これまで職員さんが常駐しており、開いているときには、いつでも利用できていたわけですから、明らかに不利益です。もう3月で終わりですから、こっちでやってくださいでは、納得しない方は多いでしょう。あまりにも市民に冷たい。撤回を強く求めます。


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