やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

無保険の子どもをなくせ!

2008-12-12 | 社会・経済

 無保険の子どもをなくすため、15歳以下の子どもには保険証を発行をする方向にどうやら落ち着きそうな方向のようです。しかし、6ヶ月の短期証を一律に発行するというものです。これまでの資格証の発行からすると大きな前進ですが、基本的には正規の保険証を発行し医療の提供をすべての子どもに等しく保障すべきと思います。9月から10月にかけて行われた決算議会では、福祉環境委員会で正規証の発行を求めるとともに、最終日の本会議で党議員団として、「国民健康保険に対する国庫負担の増額を求める意見書」を提案(http://kobe.jcp-giin.net/gikai/0810290924.shtml参照)。国庫負担を増やして、保険料を引き下げ、払いやすい保険料にすることが滞納者をなくす前提となります。

 最近の新聞紙上では、しんぶん赤旗のみならず、一般新聞でもトップ記事に派遣切りなどリストラの記事が報じられています。特に非正規で働く方々の雇い止め、新卒予定者の内定取り消しなど将来の希望をつみ取る身勝手な行為が横行しています。ナマ首を切り経費節減で苦境を乗り切ろうということかもしれませんが、多くの労働者や家族など路頭に迷わせる、そんな企業活動や社会に未来があるでしょうか。特に、大手などはさんざんもうけにもうけてきたあげくに、ため込み資産をたっぷりため込んでいます。しかも優遇税制で、実効税率より遙かに低い税率しか実際にはかかっていないなど、今の社会や経済の仕組みの中でも改善できることは多いと思います。きょう、区内のある地域を訪問しながら「消費税増税に反対する署名」もお願いさせていただきましたが、不公平税制を改めるという提案に、賛同してくださる方も多く、国民的にも理解が広がりつつあることを感じました。

 話はそれましたが、リストラされるというなかには、子育て真っ最中の家庭も少なくありません。日本の社会保障制度が文字通り、セーフティネットとしてきちんと機能するよう、より多くの方々と手を携えてがんばりたいと思います。


非正規切り、防止通達

2008-12-10 | 社会・経済

 今日のしんぶん赤旗のトップ記事は、「非正規切り 防止通達」との厚生労働省の対応を報じたものでした。一方で、一般新聞ではS社が全世界で1万6千人の削減、そのうち非正規がおよそ半数と伝えられています。国内では、多くの労働者のたたかいと世論で、雇用問題が前進しつつありますが、一方ではまだまだ企業の一方的な都合での解雇が当たり前といった状況です。一刻も早く、解雇規制など法整備が必要でしょう。会社がたいへん、とはいっても雇い止めされる方は生活が、人生が大変どころが明日への展望もなくなるわけですから。最近では、新自由主義の限界など経済誌でも見かけるようになってきていますが、雇用と生活を守るしくみを一刻も早く作るべきです。


輸入食品の検査体制はもっと拡充を

2008-02-01 | 社会・経済

 中国からの輸入加工食品で、残留農薬による中毒が広がっています。マスコミでは、中国の実態がいろいろ話題になっています。しかし、事の本質はそこにあるのでしょうか?疑問に感じます。たしかに、中国の製造過程において、さまざま問題もあるでしょう。しかし、それ以上に問題があるのは、輸入食品に対する日本の検査態勢ではないでしょうか。輸入食品は、国民生活に広く浸透し、輸入食品なくしては食生活がほとんど成り立たないともいえます。それだけに、国の”水際検疫”の強化が求められているはずです。ところが、輸入食品の検査は、わずか10%程度。検査に当たる人もたった334人しかいないそうです。日本の食糧自給率は40%程度へ低下、一方で大量の食品が海外から流入しています。それだけに、消費者の口に入ってから農薬汚染が発覚する、というのでは安心して食べることができません。安全・安心の体制にしていくためにも、検査に携わる人員を強化するなどの対策が必要ではないでしょうか。昨日、2月3日付のしんぶん赤旗日曜版が我が家に届きましたが、たまたま輸入食品の検査体制についての記事がありました。残業につぐ残業。国際基準では正規の資格を持った職員が従事しなければならないことになっているとのこと。いまより仮に10倍の人員を配置したとしても、人件費は年間300億円程度だそうです。年間300億円といえば、政党助成金。税金の間違ったつかいかたが、国民の命にも関わる問題を引き起こしているのでは、と感じざるを得ません。”水際”といえば、餓死者がでるほど問題になった北九州市の水際作戦(生活保護の窓口規制)。国民の安全・安心が軽んじられている、そんな思いがいっそう強くなりました。食糧自給率の向上と地産地消。ほんとに大切なことだと思います。