Room66

ベース弾きの日記

『誰も国境を知らない』

2008-11-18 22:14:07 | 雑多なコト
西牟田靖著 渾身の一冊です。

「僕の見た大日本帝国」から何年でしょうか。
自ら足を運び取材した日本の「国境」がここにあります。

おそらく、相当アブない目にも遭われたと思いますが淡々と事実を綴っています。
また、領土問題に関してもその経緯を分かりやすく説明されています。
国境付近の「領土問題」というハナシになると偏ったナショナリズムを想像されるかもしれませんが、著者の取材したそのものが書かれており、題名の通り国境を知ることができます。

日本の北の果てや南の果てにこんな現実がある事を、日本人はもう少し知っておくべきだと痛感しました。

著者はこれ以外に何冊か出版していますが、「ぼくたちの深夜特急」(廃刊かも)も面白そうです。
深夜特急といえば沢木耕太郎氏、タイ・バンコクと言えば下川祐二氏、「日本領サイパン島の一万日」の野村進氏などなど、これら現地に足を運んで書いたものにはリアルな風景が目に浮かぶ描写が数多くあります。
物書きの人って表現力が豊かだなぁ~、などと感心しておりますが、それが仕事なのであたり前か。



実は前作のブログ記事(2005-2)に一年後、著者ご本人からコメントを頂いておりました。
このブログ自体、ワタクシの超私的な日記なので、コメント管理もズサンで気づいたのはそのまた半年後。。。。すみません。

著者のブログです


今ニュースは「定額給付金」で喧々諤々ですが、この本で書かれている日本の離島で暮らしている方々も等しく日本人としての生活を保障されるべきだと思いますよね。
自分達のいる生活圏が標準的な日本人の生活だと考えているような錯覚になりがちですが、日本という国が交渉を先送りした結果として時代に翻弄された国境の人達も等しく日本という国に住む日本国民です。


定額給付金について政治家の方が議論されるのは良いのですが、あの方たちの時給を考えると議論してる時間でウン千万円相当の時間が浪費されてるようでなりません。丸投げされた自治体はさらに仕事が増えるわけで。。。。
何か言葉尻をつかまえて揚げ足とったり、まぜっかえしたりで、そんな事してるうちにアンケートで60%以上の人が「そんなん要らね~」ってな事になってるし。
どうせならもっと実のある別な議論に時間を割いてほしいと思うのは、私だけでしょうか。


つーか、この本でも読んでニホンの現実に目を向けてほしいもんだ。

こんなコト言うと右傾化してるって思われそげですが、まずは現実を「知る」ことからはじめましょう。ってことです。




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