読みと由来等 何と読みますか 二郎，河芸，榴ヶ岡，神崎川，国府台，天満，初富，大山口 ，苅田 ，豊四季

①二郎　　神戸電鉄三田線。神戸市北区有野町二郎。標高176m。
②河芸　　伊勢鉄道伊勢線。三重県津市河芸町浜田。
③榴ヶ岡　（JR東日本）仙石線。宮城県仙台市宮城野区榴岡五丁目。
④神崎川　阪急電鉄神戸本線。大阪市淀川区新高(にいたか)六丁目。
⑤国府台　京成電鉄本線。千葉県市川市市川三丁目。
⑥天満　 （JR西日本）大阪環状線。大阪市北区錦町。
⑦初富　　新京成電鉄新京成線。千葉県鎌ケ谷市中央一丁目。
⑧大山口 （JR西日本）山陰本線。鳥取県西伯郡大山町(ちょう)国信。
⑨苅田 　（JR九州）日豊本線。福岡県京都(みやこ)郡苅田町提(ひさげ)。
⑩豊四季　東武鉄道野田線。千葉県柏市豊四季。

読みと由来等

①にろう　壇ノ浦の合戦で戦死した平教経（1160～85）の遺臣宮崎弾正二郎広綱がこの地を開拓したことに由来するとか，この地がニラの産地であったことから韮生（にらふ）が転訛したなどの説がある。　標高176m。
②かわげ　明治29年に河(かわ)輪(わ)郡と奄(あん)芸(げ)郡が合併し，河芸郡が成立したことに由来。
③つつじがおか　かつてツツジの花が多く咲いていたことによるという。何故，ツツジに榴（ざくろ）の字を当てたのかわからない。
④かんざきがわ　駅近くを流れる神崎川から。神崎川は京都と大阪を結ぶ最短の人工河川。　
⑤こうのだい　大化の改新によって当地に下総の国府が設置され，台地に置かれたことに由来するという。
⑥てんま　近くに菅原道真を祭神とする天満宮があることに由来。何故「ン」が脱落したのか。
⑦はつとみ　東京府下からの移民が小金五(ご)牧(まき)に明治2年から入植し，最初に開墾が開始されたことに因む。
⑧だいせんぐち　中国地方の最高峰・大山(だいせん)（1729m）への登山口。山は呉語では「セン」と読む。
⑨かんだ　屯倉(みやけ)の故地。神田ではなく官田の意という。潟(かた)（海辺の遠浅地）や稲を刈りとった田畑に由来する説などもある。＊苅は刈の俗字。
⑩とよしき　小金五(ご)牧(まき)に東京府下から入植した移民が「作物が四季豊かに実れ」と願いを込めて誕生した4番目の村に由来。

難読駅名 いくつ読めますか 江平，大平，蚕ノ社，大開，後閑，唐笠，車道，鍋原，勿来，公文明

①江平　（JR西日本）三江線。島根県邑智郡邑南(おおなん)町(ちょう)上田江平。
②大平　（JR東日本）津軽線。青森県東津軽郡外ヶ浜町蟹田大平山元(やまげん)。
③蚕ノ社　京福電気鉄道 嵐山本線。京都市右京区太秦森ヶ前町。
④大開　　阪神電気鉄道神戸高速線。兵庫県神戸市兵庫区水木通七丁目。
⑤後閑　（JR東日本）上越線。　群馬県利根郡みなかみ町後閑。
⑥唐笠　（JR東海）飯田線。長野県下伊那郡泰阜(やすおか)村唐笠。
⑦車道　 名古屋市営地下鉄桜通線。名古屋市東区葵三丁目。
⑧鍋原 　樽見鉄道樽見線。岐阜県本巣市佐原字鍋原。
⑨勿来 （JR東日本）常磐線。福島県いわき市勿来町(まち)関(せき)田(た)。
⑩公文明　高松琴平電気鉄道長尾線。香川県木田郡三木町(ちょう)井戸。

読みと由来等

①ごうびら　江(ごう)の川沿いの僅かな平地に因むのか。
②おおだい　山間部の小傾斜面に付けられた形状地名ともいう。
平は「たいら」の略か。
③かいこのやしろ　養蚕を日本に伝えた秦氏ゆかりの養蚕（こかい）神社（通称「蚕ノ社」）に由来。同神社は珍しい三本柱の鳥居がある木島(このしま)神社の中にある。
④だいかい　旧字名・大開(おおぼら)をそのまま町名とし大開(だいかい)通とした。近くの永沢町にかつて「おおぼら」と呼ばれるへこんだ湿地があったが，人々が大変苦労して開拓したという。
⑤ごかん　荒れ地や空閑地を後に開墾した地という意もあるという。
⑥からかさ　天竜川左岸の台地の突端が傘を広げたような地形にみえることから付けられた旧唐笠村名から。
⑦くるまみち　2代尾張藩主徳川光友（1625～1700）の時代に，石などを運ぶ車が頻繁に行き来する道であったことに因むという。
⑧なべら　駅の北西にある魚(いお)金(がね)山(やま)（921m）の麓が鍋形の原野であることに因むともいう。
⑨なこそ　蝦夷(えみし)の南下を防ぐために設けられた勿来の関に由来。勿来は「蝦夷よ，来る勿れ」の意とも，「厄所」の字音nak-soの訛りで，「難所」の意ともいう。またアイヌ語説もある。
⑩くもんみょう　荘園の事務などを取り扱う職務と関係があるところか。

難読駅名 いくつ読めますか 太地，荒砥，近義の里，笠田，風祭，荷稲，神代，沢入，小林，乙川

①太地　（JR西日本）紀勢本線。和歌山県東牟婁郡太地町(ちょう)森浦。
②荒砥　 山形鉄道フラワー長井線。山形県西置賜郡白鷹町荒砥甲
③近義の里　　水間鉄道水間線。大阪府貝塚市鳥羽。
④笠田　（JR西日本）和歌山線。和歌山県伊都郡かつらぎ町(ちょう)笠田東。
⑤風祭 　箱根登山鉄道鉄道線（箱根登山電車）。神奈川県小田原市風祭。
⑥荷稲 土佐くろしお鉄道中村線。高知県幡多(はた)郡黒潮町(ちょう)荷稲。
⑦神代　（JR西日本）山陽本線。山口県岩国市由宇(ゆう)町(まち)神東(しんとう)。
⑧沢入　わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線。群馬県みどり市東(あずま)町沢入。
⑨小林　 （阪急）今津線。兵庫県宝塚市小林二丁目。
⑩乙川 （JR東海）武(たけ)豊(とよ)線。愛知県半田市乙川(おつかわ)町

読みと由来等

①たいじ　平坦地の意とも，また，南北朝初期に当地を支配した泰(たい)地(じ)氏に因むともいわれる。
②あらと　新開の集落の意とする説があるという。
③こぎのさと　近義氏の本拠地があったと推定されるという。近義の由来には聟(むこ)木(き)氏の訛り説，この付近に繁茂していた落葉低木の五茹（むこぎ）説，むこぎ＝うこぎ）の「む」の脱落説，古朝鮮語で王を意味する説などがある。
④かせだ　諸説がある。①旧加勢(かせ)田(だ)荘（桛(かせ)田とも書いた）の転訛。②麻の枝の部分で桛(かせ)木（木の枝をYの字形に切ったもの）を作り，稲の害虫のイナゴを追い払った田地に因む。③セダ（狭田）の転訛説などがある。桛は国字。会意文字「木＋上＋下」。軸となる木の上下に枠となる木を組み立てて，糸をかけて巻く器具の意味を表わす。
⑤かざまつり　民間行事としての風祭を行ったことによるとも，中世頃の地頭・風祭氏に因むともいう。
⑥かいな　この地を流れている川が腕(かいな)を曲げた形をしていることに因むともという。荷は荷担の「カ」。
⑦こうじろ　神の土地の意。　
⑧そうり　焼畑の意ともいう。
⑨おばやし　古代，林(はやし)史(のふひと)一族が居住したという伝承に因むという。「お」は美称？。
⑩おっかわ　駅名は「おっかわ」であるが，町名は「おつかわ」。阿久比川が当地付近で大きく曲がってZの字に似ていることに由来するともいう。

難読駅名 いくつ読めますか 押部谷，神俣，下新，在良，大三，郡元，大神，帷子ノ辻，香春，大和田

①押部谷　神戸電鉄粟生線。神戸市西区押部谷町福住字岡本。
②神俣　 （JR東日本）磐越東線。福島県田村市滝根町(まち)神俣。
③下新　　アルピコ交通上高地線。長野県松本市新村(にいむら)。
④在良　　三岐鉄道北勢線。三重県桑名市額田。
⑤大三　 （近鉄）大阪線。三重県津市白山町二本木。
⑥郡元　（JR九州）指宿枕崎線。鹿児島市唐湊四丁目。
⑦大神　（JR九州）日豊本線。大分県速見郡日出町大神。
⑧帷子ノ辻　京福電気鉄道 嵐山本線。京都市右京区太(うず)秦(まさ)帷子ヶ辻町。
⑨香春　（JR九州）日田彦山線。福岡県田川郡香春町香春。
⑩大和田　大井川鐵道大井川本線。静岡県島田市川根町家山。

読みと由来等

①おしべだに　渡来系の忍海部（鉄器加工技術者の一族）が居住していた谷に由来するともいわれる。
②かんまた　アイヌ語「カアアヌka anu（鳥を捕えるワナ），マタmata（冬）」冬に渡り鳥が来たとき，ワナをかけて捕った所であろうという（『東北六県』）。
③しもにい　梓川右岸にあった旧下新村名（江戸期～明治7）に由来。
④ありよし　旧桑名郡在良村名から。
⑤おおみつ　旧一(いち)志(し)郡大三村名から。村名は藩政村の大村・三ヶ野村・岡
村が合併し，旧村名の合成地名。
⑥こおりもと　古代，郡(ぐう)家(け)（郡の役所）が置かれた所に因むという。
⑦おおが　丸尾川右岸に位置し，南は別府湾に面する。宇佐八幡宮の神官・大神氏の領地に因むともいう。
⑧かたびらのつじ　嵯峨(さが)天皇（786～842）の檀(だん)林(りん)皇后
（786～850）の葬送時に，棺を覆っていた帷子が風で舞い落ちたところだという。帷子とは，あわせの「片ひら」の意で， 裏を付けないひとえもの（衣服）をいう。
⑨かわら　「かわら」とはなかなか読めない。町の西部にある全山が石灰石よりなる香春岳に因む。語源は，古代においてカパル（急険な）カグポル（金）と言う意味から来たという説もある。
⑩おわだ　「おおわだ」ではない。すぐ近くに小和田の地名がある。南北朝期からみえる地名。

難読駅名 何と読みますか 入地，畦野，上米内，川渡温泉，賀来，神田，下立，尼子，鹿渡

①入地 　関東鉄道竜ヶ崎線。茨城県龍ケ崎市入地町(まち)。
②畦野　　能勢電鉄妙見線。兵庫県川西市東畦野。
③上米内　（JR東日本）山田線。岩手県盛岡市上米内。
④川渡温泉（JR東日本）陸羽東線。宮城県大崎市鳴子温泉字田中。
⑤賀来　　（JR九州）久大本線。大分市賀来北三丁目。
⑥神田（電停）　鹿児島市電唐(と)湊(そ)線。鹿児島市上荒田町。
⑦大城　　西日本鉄道（西鉄）甘(あま)木(ぎ)線。福岡県久留米市北野町乙丸。
⑧下立　　富山地方鉄道本線。富山県黒部市宇奈月町（まち）下立。
⑨尼子　　近江鉄道本線。滋賀県犬上郡甲良町(まち)尼子。
⑩鹿渡　 （JR東日本）奥羽本線。秋田県山本郡三(み)種(たね)町(ちょう)鹿渡。

読みと由来等

①いれじ　小貝川下流左岸に位置。
②うねの　平安初期，朝廷の馬を管理する「畝(うね)野(の)牧(まき)」があったが，その後，いつの頃からか「畝」の字が「畦」に変わった。
③かみよない　米内川流域の谷門に位置。米内はアイヌ語のイオナイで「そこに熊が出る沢」，「蛇の多い沢」の意という。
④かわたびおんせん　川渡は江(え)合(あい)川の渡河地点の一つに位置してことに因むという。アイヌ語説もある。
⑤かく　カク（欠）。川が欠損しやすい所で，佳字を用いたともいう。　
⑥しんでん　神社所有の土地に由来するともいう。
⑦おおき　同市内にある観興寺の千手観音像の素材は豊後国山中の榧(かや)の大木が流れ着いたものであることに因むという。
⑧おりたて　タテとは，生みタテの卵，たきタテのごはん，つきタテの餅などというときのタテで，オリタチとは「坂を下りてすぐのところ」の意という（『山中・語源』）。
⑨あまご　『正倉院文書』（748）に尼子郷とみえる。
⑩かど　諸説がある。①かつて男鹿半島からたくさんの鹿が八郎潟（現在は干拓してできた大潟村）の凍った氷上を渡って来たという伝説に因む。②文治6年条に大河兼任(かねとう)（？～1190）が遭難した地として知られる志賀(しが)渡(わたり)の地とする説。③アイヌ語説。カドはニシンの古語とみられ，この地でニシンが獲れたことと関連があるのかもしれない。