ワラシベ長者（健康保険一部負担金減免）

　年明け初の協会けんぽ派遣相談員で窓口へ。
新年のご挨拶というわけでもなかったのですが、地元のお茶を持参。
すると帰りにお菓子をひとつ戴きワラシベ長者気分？

「一部負担金に使用は違反　「調剤ポイント」で厚労省通知」
（『週刊社会保障』No.2615(2011年2月7日）１５頁）

　こちらは持参するとポイントが貯まるカードのお話し。
お薬屋さんではスッカリおなじみですが、
最近は医薬分業（院外処方）が増えたこともあり、
お薬屋さんで病院の薬を買うこともしばしば。
そんなお薬はケッコウな金額になるのでポイントも貯まる。
これがよろしくない、というもの。

　これは支払の勝手な値引きは×、というホウリツがあるため(健康保険法74条)。

ポイントが貯まる
　→ポイントを使う
　　→後日の値引き
　　　→お客の囲いこみ
　　　　→選択の自由、公平な負担に反する

という考え方のよう。

　そうなのかな？と思ってたらこんな記事も。

「国保減免訴訟　仙北市上告断念　要領見直しへ」
（東京朝日（秋田）2011年1月27日２９面）

　こちらは病院の窓口で払う一部負担金（国民健康保険）支払のお話し。
保険料は払うヒトや家族の状況に応じての値引きは○（国民健康保険法44条1項など）。
ミンナで入って支える皆保険の考え方、
ところがここでも公平な負担の方が前に出て、値引きされず争いは法廷へ。
本人だけでなく家族を支えるためにもおカネ（特別会計の余剰）があるはず、
結局申請不承認は違法との判決…。

　久々の協会けんぽの窓口でも任意継続の手続相談のときに、
国保の方が安くなる場合もあること、
急に仕事を失った場合は国保では軽減措置があることなど（→過去記事）、
この保険料のことをシッカリ説明するよう、
お示しする資料などが新しくなっていました。

　目先のことを気にしすぎて自分だけ貯めこむことなくシッカリ使っていていくこと、
ワラシベ長者のようにめぐりめぐって50年、
国民皆保険が続いてきたことの秘訣なのかもしれません。