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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



<スポーツ雑感+ 2024/3/28>
組織委元理事、高橋治之被告の受託収賄の公判を傍聴した。東京地裁422号法廷で、一般傍聴券は35枚のところ傍聴希望者は約80人。運よく傍聴券を手にすることができた。証人は、組織委事務総長だった武藤敏郎氏と組織委総務局総務課長を務めた溝部康雄氏。立証趣旨は、前回、前々回同様、「理事の職務権限」と「理事がみなし公務員であることの認識」。
武藤氏への尋問から始まった。10時から11時10分まで、検察による証人尋問。武藤氏によれば、理事会の内外に関わらず、理事の発言は重く、事務局は真摯に対応すべきものであり、事務方トップの事務総長として、事務局職員には全力で対応すべきと指導していた。また、理事会としてマーケティングを森会長に一任決議したが、それ以後も、理事会はマーケティングに関する権限を維持していた。つまり、高橋被告による組織委のマーケ担当者に対する働きかけは、理事としての職務権限であり、重みが十分にあったと証言した。「理事には事実上の職務権限があった」ということだ。
弁護側の反対尋問は、11時10分から11時45分までと、昼休みを挟んで、13時15分から14時30分まで。どこか、ディベート的なやりとり、揚げ足をとるような尋問が目立ち、核心をついた証言を得られなかった。武藤氏の回答ぶりも、どこか「切れ者」を感じさせた。
その後、溝部氏に対して、14時35分過ぎから検察の、15時10分から15時40分まで弁護側の尋問が行われた。反対尋問のなかで、事務局から理事に対して「みなし公務員」であることを伝える際の緩さが露呈されたものの、武藤氏と同様、事前のリハーサルが入念に行われたようで、無難に終えた。
さて、この「理事の職務権限」についての争いはいつまで続くのか。次回は、4月16日(火)。証人は、高橋被告からの働きかけを最も多く受けたであろう組織委マーケティング局長だった坂牧政彦氏。裁判傍聴初心者は、この日の武藤氏と次の坂牧氏の証言で、検察側の狙いはほぼ果たせるのではないかと考える。



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