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ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

自閉症児 N君のこと⑬コチョコチョ作戦!

2016-09-23 | 自閉症児 N君のこと

初めての発表会も無事に終わり、ノブ君も自信が付いてきたようです。

こんな時こそ、一気にモチベーションを上げて、
やる気を加速させなければなりません。

ノブ君はその期待に応えてくれて、
片手ずつの教則本は、とても順調に進みました。

色さえ付けると、ノブ君は すぐに理解して、
ピアノで弾けるようになりました。

しかし、ノブ君の集中力は短いので、
いかに集中させるかが、私の課題でした。

 

そこで私は【コチョコチョ作戦!】を思いつきました。

ノブ君は、くすぐられるのが大好きなので、
くすぐってあげると、本当に嬉しそうにニコニコします

なので、集中力が途切れてイライラしてきた時は、
くすぐってあげると、一気に緊張がほぐれます。

 

「一本橋コ~チョコチョ~♪  二本橋コ~チョコチョ~♪  
階段登って、階段登って、コチョコチョコチョコチョ~♪」

ノブ君は大笑いして、本当に楽しそうなお顔になります。

そして、その後は再び集中する、と云うわけです。

 

それで味をしめた私は
「ノブ君、これを弾いたらコチョコチョしてあげるから、
もう1度頑張って!」

と励ましたりしました。

するとノブ君は、渋々 もう1回弾いたりしました(笑)

コチョコチョしたり、手遊びをしたり~

そんな工夫をしながらのレッスンは、
私自身も楽しいものでした。 

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自閉症児 N君のこと⑫発表会当日

2016-07-27 | 自閉症児 N君のこと

いよいよ発表会当日になりました!

発表会の会場は、大きな公園に面した、素敵なレストランです。

暖かい太陽が燦々と降り注ぐ、大きな窓からは、
広々とした冬の公園を臨むことができます。

 

私が準備をしていると、ノブ君はお母様と一緒に入ってきました。

ノブ君は、きちんとスーツを着込んで、まるで小公子の様です。

 

「ノブ君、かっこいいね」と、私は声をかけました。

でも、ノブ君はかなり緊張していて、落ち着きがありません。

そして、それ以上に、お母様が緊張しているようです。

「大丈夫ですよ!  絶対、上手に弾けますよ。
お母様は、安心して客席に居てくださいね。」

 

ノブ君の出番は、1番最初です。

やはり、かなり緊張しているので、最初だけ私が付き添うことにしました。

司会の女の子が
「オープニングは  ちょうちょう、ジングルベル、演奏はノブ君です。」
とアナウンスしました。

するとノブ君は「はい!」と挙手をしました。

名前を呼ばれたので、反射的に手を挙げてしまったのです。

そんな微笑ましいハプニングもありましたが、
結局ノブ君は、最後まで立派に弾き切りました

拍手がいっぱい鳴り響きました

ピアノを始めて7ヶ月、ノブ君は、ちゃんとやり遂げたのです。

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自閉症児 N君のこと⑪発表会直前

2016-07-24 | 自閉症児 N君のこと

最終的にノブ君は、「ちょうちょう」を弾いた後、
続けて「ジングルベル」を弾けるまでに成長しました。

しかも、左手の伴奏付きです!!

ちょうどクリスマスのシーズンなので、ジングルベルは2回弾く、
と云う、華やかな演出も試みました。

 

ちょうちょう~ちょうちょう~菜の葉にとまれ~
ジングルベル  ジングルベル 鈴が鳴る~
ジングルベル  ジングルベル 鈴が鳴る~

~と云った感じです。

なかなか良い感じではありませんか

 

たどたどしさが有るものの、ノブ君はきちんと弾けるようになり、
後は、発表会当日を待つのみです。

当日、パニックにならないように、お辞儀の練習も、かなり特訓しました。

それでもお母様は、かなり心配なさって、
「一緒に舞台に上がろうかしら~」等と仰っていました。

でも私は
「私が側に付いていますから大丈夫です。
ノブ君は、きっと一人で上手に弾けますよ。」
とお伝えしたのでした。

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自閉症児 N君のこと⑩発表会~和音の伴奏

2016-07-23 | 自閉症児 N君のこと

さて、「ちょうちょう」も「ジングルベル」も、両手で弾けるようになったので、
私は、益々欲が出てきました。

左手の【ソ】だけの伴奏を、和音にしたらどうかしら?と考えたのです。

 

でも、これには、訳があります。

【ソ】だけの伴奏は、確かに簡単なのですが、
1の指(親指)だけで単音を弾くのは、手の形が安定しない~

と云うことに気がついたのです。

ノブ君の場合、親指で【ソ】の音を弾くと、
どうしても他の指が緊張してしまうのです。

自閉症児の場合、手や指が硬直傾向にある~と聞いたことがあるので、
ノブ君の緊張も、おそらくそのせいだと思います。

 

そこで私は、【ソ】に加えて【ド】も弾かせることにしました。
つまり、5の指(小指)で【ド】、
そして1の指(親指)で【ソ】を弾くのです。

ノブ君に、そのように指導したところ、手の形が安定しました。

そして【ソ】の音だけを弾く時よりも、ノブ君は、弾きやすそうでした。

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自閉症児 N君のこと⑨両手で弾けた!

2016-07-22 | 自閉症児 N君のこと

さすがに大好きな曲だけあって、
ノブ君は、ちょうちょうの曲も、すぐに弾けるようになりました。

もちろん、ご家庭での熱心な練習があったからです。

 

そこで、どんどんと欲が出てきた私は、
「そうだ左手の伴奏も付けてみよう」と思いました。

最初の考えでは、
ノブ君にメロディーを弾かせて、私が横で伴奏を付ける予定でした。

しかし、順調に弾けるようになったノブ君の様子を見て、
「これならば、絶対に左手も大丈夫」と思ったのでした。

 

そこで私は、一番簡単な伴奏は何だろう。。。と考えました。

まず最初に考えたことは、左手で【ソ】の音を弾かせることでした。

右手のリズムに合わせて、左手で【ソ】の音を弾くだけならば、
ノブ君にも簡単に出来るだろうと思ったからです。

幸いなことに「ジングルベル」も、「ちょうちょう」も
【ソ】の音がピッタリと合うメロディーです。

 

想像通り、ノブ君は、すぐに左手の【ソ】の伴奏をマスターしました。

そうノブ君は、初めて両手でピアノが弾けたのです

「ノブ君、すごいね~ 両手でピアノが弾けたね~

ノブ君の表情に、自信が出てきました。

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