熱き専門学校理事長の仕事

「日本一学生を幸せに出来る専門学校を創る」という夢に向かって奮闘する経営者のひとり言

アテネ旅行記(5) ほんの少しだが肌で感じたギリシャ経済の困窮

2010年12月03日 07時26分38秒 | プライベート
ギリシャ旅行記その5。写真はイメージ。

今まではギリシャの明るい側面について書いてきたが、今回の旅の目的はもうひとつあった。

一応は経営者なので、その視点で経済的な苦境に苦しむギリシャを少しでもいいから肌で感じたい

と思ったのだ。

一日、二日見ただけですべて判断するのは危険極まりない。

だから、これは真実、と思う事柄だけでも慎重に吟味して考えたいと思い観察した。

、、、

書いてきたとおり、アテネの中心部を歩く限り、財政破綻や経済的な困窮ぶりは微塵も感じられない。

むしろ、お店は結構にぎわっているように見えるし、人々の表情は明るいし、良くしゃべるし、

良くお酒飲むし、と、景気が良いんじゃない?と錯覚に陥る。

おそらくこの国にも共通の「経済的な格差」が存在することと思うが、中心部をほんの少し離れると、

やっぱり経済的に厳しいんだなぁと感じることが多々あった。

いくつか見て感じたことを思うままに書くと、

○ビルが古い。
 これは単に古いのではなく、明らかに補修が必要と思われるビルが手付かずになっていた。
 さらにテナントもガラガラのビルも多かった。

○物乞い
 どの国でも見ることだが、親子の物乞いが結構多かった。
 道端や地下鉄でアコーディオンなどの楽器を弾きながら、近寄ってくる。
 つらかったのは、小さな女の子がやっていること。
 娘を持つ身としては本当につらい。

○看板
 市内をちょっとはずれると、道路に面した大きな看板に広告が入っていないのが目についた。
 特に違和感を感じたのが、空港へと続く道。
 どの国でも、結構きれいでインパクトのある看板が目立つが、多くの看板が何も入っていない
か、以前入っていた看板が剥げ落ちているかだった。
 中国企業、韓国企業の広告がいくつか目立ってはいたが。
 景気の良し悪しを判断する上で、広告は最もわかりやすいかもしれない。

※そして残念だったこと(おまけ)
 経済的苦境にあえぐ観光都市だからこそ、世界中の人たちをより高度なホスピタリティで迎え
る努力があってもいいのでは?と思った。
 スリにあったからではないが(これはドイツでもフランスでもある)、
 ・治安向上の努力(夜のオモニア広場付近のなんともいえない不気味さ)
 ・観光地でより快適に過ごせるようなちょっとした気くばりや対策
 ・タクシーのマナー向上(これが最も腹立たしかった)
 ・サービス精神
  (カフェやホテルの接客のレベルはまだまだ低いと思う)

 明るい国民性があるからこそ、この点はもったいないと思った。
 
、、、

 一日半で観ることが出来たのは、この程度のことなので何もギリシャに限ったことではない

かも知れない。

 でも、言葉にはうまく出来ない「雰囲気」も少し感じた。

 ギリシャを離れてドイツへ。

 欧州における絶不調の国から、「独り勝ち」とも言われる絶好調の国への移動。
 今回の旅をあえてそう組んだわけだが、いろいろと考えることが多かった。

(ということで、旅行記はドイツ編へ。^^)

、、、

(追伸)

 アテネ紀行最後ということで、お奨めの本の紹介。
 (以前紹介した本も再度紹介)

里中満智子『マンガ ギリシア神話』


 
プラトン『ソクラテスの弁明・クリトン』



これがちょっと読みづらいなぁと思ったら、こちら ↓

『ソクラテスの弁明(マンガで読む名作)』



アクロポリスに行く際に読むと面白いと思うのが、こちら ↓

柳広司『パルテノン』



この本は福岡の書店のレジの前に平積みにされていてたまたま手に取った。

わかりやすくとても面白い(ドキドキしながら読める)。


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