熱き専門学校理事長の仕事

「日本一学生を幸せに出来る専門学校を創る」という夢に向かって奮闘する経営者のひとり言

「頑張っている」というアピールに対する一考

2011年08月21日 07時08分16秒 | 我思う
「頑張る。」

嫌いな言葉にあげる人も少なくないが、小生は結構好きな言葉の一つである

だって、世の中、どう技を磨こうが、どんな良い環境が与えられようが、きれいごとは抜きにして、

「頑張るしかない」ことが多いし、

「頑張る」ことでしか得られないことも多いと思うからだ

、、、

社会人になって、そしてリーダーとして、

ビジネスや仕事の世界での「頑張り」をどう捉えるべきだろう?

若干長くなるが、自分の考えを整理する意味でも、自分へのプレッシャーという意味でも書き

残しておこう

、、、

リーダーは当然、「頑張る」スタッフをしっかり見つめてあげるべきだと思う。

そしてその「頑張る」スタッフのためにも、その「頑張り」を成果に結び付けられるようリーダー

としてベストを尽くし、導かなければならない。

責任は重い

、、、

かたや、スタッフやボランティアの後輩たちから、

「頑張っているんですよ。わかってくれていますか。」

とこれみよがしに言われることがたまにある(苦笑)。

新入職員や入社2,3年の職員なら、「かわいいなぁ」と思いつつ、

「うん。よく頑張ってくれているね。」とほめる

その上で、本人がより高いレベルの成長を求めている場合は、もっと背伸び出来るような、

ステップアップ出来るような目標を助言するように努めている。

でも、、、。

それ以上の勤続年数を経ていたり、ある程度の職位以上のスタッフになると、このアピール

はちょっといただけない

飲んでる席でたまに言われるくらいなら良い。

だって、確かに(厳しい言い方だが)「本人なりには」頑張っているんだから。

、、、

でも、良く考えて欲しい。

仮にプロ野球やJリーグの選手の中で一流と言われる人たちが、監督やコーチに

「俺、練習や試合で本当に頑張っていますよ」と言うだろうか?

(小生が知るプロスポーツ選手にはそんな人は一人もいない。)

プロとして、頑張っているなぁという評価は他者がすべきもので、本人はその頑張りをいかに

「成果」に結びつけるかに専心し、

「成果」を出してこそアピールになると思う。

そもそもいい歳して成果とは切り離したところで、「頑張っている」と連呼され、それを押し

売りをされると、上司も人間。正直、辟易とする(笑)。

(そもそも頑張る姿は人に出来るだけ見せないのが美学だと個人的には思う。そんな表面的な

「頑張る」ではなく、あえていうなら見せるべきものは「本気」や「熱」だと思う。)

、、、

ここで大事なのは(というか少なくともうちの学校で大事にしたいと思っているのは)、

評価されるべきものはあくまでも「成果」であって、「成績」とは違うということ。

小生の勝手な解釈だが、「成果」には「成績」も含まれるが、「成績」とイコールではない。

これがとても大事だと思う

そういう意味で、プロスポーツ選手たちは本当に大変だと思う。

「成績」という結果の評価がほとんどだからだ。

彼らにとって、「成績」をあげるための陰の努力は、人の感情を揺さぶるものはあっても、評価

の対象にはほとんどならないと思う。

(チームの士気を鼓舞したとか、若手の手本になったなどの評価は多少はあるとは思うが)

「今回の私の「頑張り」は将来のチームにとって、とても貴重な成果です。私の打率は一割台だけど」

とは言えないだろう(笑)。

、、、

でも、企業や学校の場合、それだけの評価だといけないと思う。

より中長期的な視野にたって、「成績」だけじゃない「成果」を重視する必要があると思う。

つまり「成績」を軽視もしないし、絶対視もしないということ。

「成績」を絶対視すると、「ノルマ主義」的な発想になったり、本質的な成長や発展を期さなくな

る可能性もあるし、いわゆる縁の下の力持ちに対する評価がほとんど皆無になってしまう恐れがあ

るからだ。

逆に軽視してしまうと、皆が抽象的な「成果」に逃げて、「将来的には意義があった」などとばか

り言う集団になるのも困るのだ

、、、

では、話を戻して。

「頑張っていますよ」って何?

と具体的に聞くと、、、、

ほとんどが、「たくさん働いている」という答えがかえってくる。

「たくさん働く」って何?と聞くと、

いろいろ言い方は違うが、結局のところ、

「休みなく、長時間働いている。」

ということになるケースが多い。

「『自分は』頑張っていますよ」とアピールをする人の中で、

「効率的にこなしてはいるが、多くのタスクを背負っている」という頑張りのアピールは実は

とても少ない

、、、

いいの?

それで。

我々の仕事は結局のところ、時給のような評価にすべきなの?

とそういう人たちに何度も問題を投げかける。

、、、

「甘えちゃいけないよ」

これは小生が若いころ、同じように「頑張っている」アピールをしたときに、先輩たちから、

言われた辛らつなことばだ

「そうか、頑張ったんだ。でどうだったの?」

と良く聞かれた。

「いまいち結果にはならなかったけど(もしくは今はまだ結果が出ていないけど)、頑張りま

した。がんばったんですぅー。」

と言ったら、

「へえー、お前ってその程度の男なんだ。そんな「頑張り」をアピールすることで満足したり、

逃げたりする男なんだ。がっかりしたよ。」

ととても厳しく言われたのだ

、、、

がーん!

となり、

!!!

となったあと、

(恥、恥、恥、、、)(心の中で)

なった(苦笑)。

かけがえのない、本当にありがたい叱咤だと今でも感謝している

、、、

そう。

僕たちは学生じゃないんだ。アマチュアじゃないんだ。

報酬をいただき、それで生計を立てていく以上、

プロ。

プロである以上、頑張りは具体的な「成果」でアピールすべきだと思う。

それでこそ、一人前のプロと言えるのではないだろうか。

(そもそもプロとしての「頑張っている」という他者からの評価は「成果」に対してなされる

のだ。我々が世に送り出す学生たちも、デザイナーや、マンガ家や、写真家として、みんな

そういう厳しい世界で生きていくのだ。)

そう、思う。

そう思うからこそ、時には歯を食いしばって、成果を出すために「頑張る」しかないのだ

で、その頑張りや苦難、苦しみすら、楽しみに変えるくらいの人間になりたい。

目標に対して満足出来る成果が出ていない時に、「頑張っているね」と慰められても

(その思ってくれる気持ちは嬉しいが)、

「いや、俺はそんな評価じゃいやだ!そんなレベルで終わりたくない!」

プライドを持って自分を叱咤するプロでありたい

心からそう思う。

自分も微力ながら、尊敬する先輩たちのように、一生かけてその姿勢を若い人たちに

示し続けたいと思う

、、、

「俺、頑張っています。大変なんです。」

とせこいアピールをするよりも、

頑張ってるね、と褒められたあと、

「いいえ。 “It is my pleasure.”(それは私の喜びです)」

と答える

どっちがかっこいいですか?

さあ、今日もこの言葉を胸に「頑張ろう」!

Be the best you can be!
 

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