「ボクセルポリゴンな日々」 - UnityでMakersとVRをつなぐ挑戦 -

Unityプログラムで3DCGアセットデータをVRや3Dプリンターで利用可能にする最新技術や関連最新情報を紹介します。

「立体出力可能な形状モデルに作り変え(その7)」 ハクさんのリボンと靴とズボンの水漏れを止める!+β

2012年12月25日 15時35分43秒 | MMDアバンドール


昨日はズボン編を後回しにしてすみません。引き続きあにまさ式弱音ハクさん(あにまささんに許可を頂いた上で改造させて頂いてます)の立体出力改造作業シリーズ第7弾として、昨日説明できなかったズボン編を中心に説明を進めます。



ズボン部分のポリゴンですが、元々は以下の図のようになっています。






このように腰側とすそ側が開口しており、上からや水を入れると漏れ放題、逆さにしても漏れ放題です。

ということで先ずはこの穴をふさぎます。






その上でズボンに自由曲面設定を施します。その際の注意点はズボンのすそ部分です。すそ部分はポリゴン数を少なくするためシンプルな折り返しとなっていますが、これをそのまま自由曲面に変更すると不格好になるため、すその折り返し部分をわざとポリゴン分割します。これにより自由曲面生成時に起こる不自然な湾曲を抑えます。下の画像では左側がポリゴン割なし、右側がポリゴン割りありの分割形状となっています。





あとはベルト部分(ベルト通し穴+ベルト本体+バックル)の水漏れ対策と立体出力時の強度確保のための厚み付けを行ない、ズボンに統合してズボン側の対策は完了です。

おっと忘れ物。

靴の方もズボンと同じく開口部にポリゴンで蓋をして自由曲面設定することで完成させます。

靴とズボンはお互い※相貫関係(相手に対し刺し貫いている位置関係にある)で配置されます。現実の物体を相貫配置するにはどちらかに穴をあけたりするなどの工程が必要ですが、ZPrinterという機械を使って立体出力する場合にはデータが相貫関係にあっても実際に形になる際にうまく刺さり合って出力されます。今回はその性質を利用してズボンと靴をくっつけてしまいます。

※相貫関係についてのご注意:

  この方法は他の3Dプリンターによっては上手くいかない場合があります。
  また3Dプリンターによっては相貫した部分の立体出力材料が余分に消費される場合が
  あります。決して汎用的なテクニックではない事にご注意ください。




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さて、すでにお気づきの方がいらっしゃると思いますが、作業の途中でズボンの形、もといハクさんのポーズが少し変更されています。

念のために冒頭の画像をもう一度見てみましょう。





左側のハクさんはひざが伸びていますが、右側では曲がっています。最終的に右側のモデルを出力します。

何故右側にポーズを変更したのかと云うと、右側のポーズの方が釣り合いを取りやすいという理由からです。最終的に足の下に土台パーツを配置して土台と共に出力するため、土台側にカウンターウエイト(釣り合い重り)を置いて人形モデル自体を安定させる予定ですが、それ以前に人形がある程度自立する事を狙ったバランス取りも重要であると気付いたからポーズの変更を決断しました。



さて残るは腕部分と、細かい部分の隙間埋めです。あと少しでデータが完成します。(^^)

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