虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

部員紹介⑩井上裕介氏

2019-05-23 12:27:11 | フーミン

現役部員の中でトップの棋力を持つエース。周りが誰も見えていないような詰み筋を披露するなど、独特の強さを持つ。大学対抗団体戦、通称一軍戦において、不動の1位を誇る立命館のレギュラーを、春秋で二人も討ち取り(その内1人は、プロに勝ったこともあるアマ強豪)、秋だけに関して言えば、6勝1敗というとんでもない成績を叩き出した。 それゆえに、他大学から、「ひき逃げ犯」と影でささやかれている。(本人は知らないと思うが ただこのブログを見ているらしいのでバレる)  

ただ、それはあくまで将棋盤の前でのこと。本人は、いたって面倒くさがりであり、めったなことでは動かない。常々、休みの日に地元から出たくない、と周りに公言している。部活終わりに、飯食いに行こうと誘っても、「金ないねん」の一言。「今日はどこにする?俺は行かんけど。」がテンプレートだ。

見た目のいかつさも挙げておかなければならない。昔は柔道をやっていたらしく、将棋部にしては、スポーツマン体型だ。また、笑顔の時は何てことないのだが、盤を眺めているときは、顔が怖い。私も入部したての頃は、わりと話しかけづらかった。

しかし実は、ムーミンが好きというかわいい一面もある。以前、私のLINEアイコンがムーミンであることを見つけて、少年のような笑顔で話しかけてきたこともあった。(別に私はムーミン好きではないのだが)

最後に特筆すべきは、ギャグだろう。最近は、新入生に引かれるといって、発言を控えているが、将棋に絡めたギャグを対局中に言う時がある。ネタバレになるので例示は控えるが、しばらく経てばまた言い始めるかもしれないので、要チェックだ。


部員紹介⑨田和醇也氏

2019-05-22 13:42:18 | フーミン

神大将棋部の詐欺師。この異名を聞いたとき、何たる不名誉な二つ名か、と思ったものだ。今では、言い得て妙と納得させられている。というのも、序中盤で形勢を損ねても、終盤にまくって勝つというのが、氏のスタイルなのだ。その騙しのテクニックたるや、カリオストロ伯爵やフランク・アバグネイル並みで、とりあえず端を攻める、とりあえず叩くなど様々な手札を持っている。(本人いわく、騙される方が悪い、だそう そりゃそうだ) もちろん、これらは氏に実力があるからできる芸当なのであって、初心者は真似しない方がよかろう。 氏の終盤力の源は、類いまれなる詰将棋力によるものである。現在、部室の本棚には看寿賞作品集という、詰将棋の優秀作品を集めた本が並んでいるのだが、それを部費で購入したのが、氏である。それをわざわざ解こうという人間は少数だが。(看寿賞は、基本的に難易度が高く、観賞用の意味合いが強い) 

忘れてはいけない、氏の大きな特徴として、無尽蔵とも言える胃の収容量である。ある日の部活帰り、みんなで、将棋部御用達のうどん屋、扇矢に行った。そこは、丼などを頼むと無料でミニうどんがついてくるスタイルで、並でもそれなりの大きさがある。しかし、我々も将棋部とはいえ男子大学生、若さにものを言わせ、丼特盛やうどんのサイズを大に変更など、各々量を増やしていく。私や氏は、丼特盛のうどんサイズ大のコンボがお気に入りで、その日もそうした。(私はカツ丼、氏のはあいにく覚えていない) 周りからもよく食うなぁとツッコまれていたわけだが、氏に関しては事情が違った。何と、直前に食堂で、カツ丼の特大を食べてきたというではないか。それだけでも相当だが、誰よりも早く丼特盛うどん大を食べ終わるというのだから、恐ろしい。見た目は痩せているので、全くそうは見えないのもポイントだ。(血圧はヤバいらしいが) 氏のツイッターを知っている人は、そちらも合わせてみてみるとよかろう。ラーメン飯テロ画像で、空腹待ったなしである。

 

 


令和元年個人戦振り返りpart1

2019-05-20 03:24:51 | F
お久しぶりです。3回生の古田です。
今期の春季、今まで結果のあまり出てなかった個人戦でそれなりに勝ち進めたのでたまには自戦記を残してみようかと思い、今回筆を取りました。
今回の個人戦は将棋以外のことで忙しかったこともあり、準備不足のままで迎えることになりました。そんな中入ったブロックは正直抜けやすい所に入れたな、と言う印象でした。とはいえ未知数の新入生もいることですし、怖さも感じていました。

初戦(2回戦)vs中井(京都)
先手番で相手の四間飛車に対し、ミレニアムで対抗。無事に組めて作戦勝ちを意識していたのですが...

図から▲22歩△36歩▲25桂が最悪の組み合わせ。自分で桂を跳ねておきながら頭の中で▲24飛の筋を含みに戦えるつもりになっていたのが酷い錯覚で絶望しました。

結果的にこうなりました。相手玉は鉄壁、自玉は角、龍に無限と金と、硬いミレニアムもこうなっては酷いです。本譜は泣きながら▲75歩と突き、紛れを求めました。

色々攻めてみたり粘ってものの、受け潰され、悲しい気持ちに包まれていました。図は▲87金と勝負手にならない勝負手を繰り出したものの明らかに攻め駒不足は否めません。しかし諦めたら終わりと思ってひたすら粘りました。

なんとか飛車を手に入れて図から▲34飛と打ちました。無理は無理ですが、△68と▲74香△同香(香逃げておけばはっきり負け)▲同飛△71香▲24飛△同歩▲84歩と進め、希望の芽が出てきました。その後、相手の方にミスが出て、奇跡的な大逆転勝ちを収めました。対局中は投了後のことをずっと考えているレベルだったので、勝った時は感極まるような心地でした。

2回戦(決勝)vs森(大阪市立)

後手番の戦型は角換わりで(図は私は奥側)、千日手を目指しました。たまにみる筋の△61飛を発動。これは▲83角と打たせてその馬を負担にさせる方針で指す将棋です。
以下、馬を負担にさせつつ玉側で手を作り、難しいながら勝ちやすそうな将棋になりました。その後、熱戦になりましたが、入玉コースであませる展開になりました。

図は投了図で自玉が3九にいますね笑
というわけで無事に本戦に進出することができました。
本戦初戦の相手はまさかの同じ理事の仲間であり、普段からよく練習も指している千野くん。前回の個人戦では優勝を果たし、文句なしの強豪でもあり、嫌な相手だなと思っていました。
今回の記事はここまでして、本戦の将棋は次に回そうと思います。

部員紹介⑧中島康輔氏

2019-05-14 21:44:56 | フーミン

高専からの編入生のため、会った回数が数えるほどであり、特にこれといったエピソードはない。よって、氏の性格を象徴するようなネタは持ち合わせていないのだが、しいてあげるなら、謙虚だろうか。あまり自己主張するタイプではなく、将棋初心者のスタンスで通しているが、甘く見てはいけない。将棋界において、「私は初心者です」と「こんなん詰むって」は信用してはいけない。

新入生の中で氏と指したい者は、毎日部活に来ることをおすすめする。氏が来る確率はただでさえ低いが、自分が行かなければ、出会う確率はゼロであることは明らかだろう。誰もがサトシのように、映画の度に都合よく、伝説ポケモンと仲良くなれるわけではないのだ。レアキャラと出会うのに、主人公補正を頼りにするな。目的のために、あえてモブキャラとなるべし。(モブキャラだって捨てたものではない べジータもラーメンマンもラムちゃんも本来はモブキャラだった)  諸君の意欲的な部活参加を願う。


部員紹介⑦西上遼一氏

2019-05-04 17:54:25 | フーミン

人当たりのいい好青年といったところか。その上、高身長であり、この間の身体測定で163㎝だった私からすれば、うらやましい限りである。

几帳面というか、こだわりがある部分もあるようだ。私が聞いたのは、麻雀の河についてのこと。河とは、いらない牌の捨て場所のことで、横一列にいらない牌を捨てていき、ある程度の数になると、すぐ下に2列目をつくって同じように捨てていく、というのが普通だ。この時の、ある程度の数というのは、厳密なルールがあるわけではない。(一般的には、6個にするのがマナーとされているが) しかし、氏はそこを曖昧にせず、6個にするよう指摘してくるらしい。自分がそうするならまだしも、人にも言うとは、私にはない発想だと思った。

 

かと思いきや、ぐだぐだっとなってしまう時も。代表例は、リーグ戦決着つかない事件か。あれは6時だったか、7時だったか、空が暗くなり始めた頃と思う。氏と小柳氏が、対局を始めていた。持ち時間も秒読みまできっちりつけて、真剣な雰囲気。私たちはそれを横目に、30秒将棋に興じていた。8時頃、もう部室を閉めるというので、片付けをしているなかでも、2人は指し続けている。さすがにもう終わるか、と待っていても、形勢は二転三転、終わる気配が見えない。結局、主将判断で途中で終了、両者負けという異例の裁定となった。

以上、2つのエピソードに、氏を馬鹿にする意図、誤った先入観を植え付ける意図はないことを、ここに明言させていただきたい。ただ、人間はいろいろな顔があって面白いということを、ご理解いただけると幸いである。